約3カ月ぶりの家そば更新。
しばらく猛烈に忙しかったのだが、ようやく嵐が少し抜けたので、また干しそばを食べ始めたいと思う。
そんな再起動した家そば放浪記の1発目は、岐阜県在住の熱心な読者の方から送られてきた干しそばである。
丁寧に梱包されたおそばとともに、家そば放浪記をいつも楽しみに読んでくださっているという読者さんからのお手紙も入っていた。
お便りとともに送られてきたのが、岐阜県発祥のスーパー「バロー」で販売されている『太切り田舎そば』(税抜378円・税込416円)だ。
読者さんのお気に入りの商品とのことで、太くて食べ応えのある田舎そばをキリッと締め、ざるそばとして “もしゃもしゃ” 食べるのがお好きなのだという。
このたびは温かいお便りとおそばをありがとうございました。大切に、そしておいしくいただきます。
・これまでの評価は……
ちなみに製造者は1908年創業、兵庫県の髙尾製粉製麺。調べてみると、過去にも4品ほど取り上げていた。(1)(2)(3)(4)
正直なところ、過去の評価は……「家」が3つに「茸」が1つと、それほど高くなかった印象である。
果たして今回の『太切り田舎そば』はどうなのか。
いざ調理開始!
デカい鍋に湯を沸かし……
6分ゆでて……
説明書どおりに氷水で冷やし……
完成。
して、そのお味は──
読者さんから送られてきたそばだからといって、容赦はしない。私は一切の遠慮なく、忖度もなく、正直な感想を言う。でないと家そば放浪記の信用に傷がつく。それでは書かせてもらおう。
うまい(笑)。
予想以上、いや完全に想定外なうまさ。なんなんだこれは。小麦粉先行の5割以下な干しそばではあるのだが、めちゃめちゃうまい。
まず良いのが硬さだ。この太麺の口当たりが最高に良い。そしてのどごしも良い。
6分ゆでて氷水で締める──この指示が実に秀逸である。この処理によりコリコリ感(歯ごたえ)が増している。
さらに塩気のバランスも良く、なぜか非常に手作り感がある。昔、祖父が手作りしてくれた手打ちそばを思い出した。
もちろん、祖父のそばの方がもっとゴワゴワ&ボロボロしていたのだが、どこか近いものを感じる。
いずれにしても、想像以上においしかった。
こういう大容量タイプの干しそばは、正直そこまで期待できないことが多い。事実、予想通りに期待外れなことがほとんどだ。
しかしこれは違った。
完全に予想を裏切られた。
いわば「逆詐欺」である。
パッケージには「噛むほどに広がる風味」と書かれているが、まさにその通り。噛めば噛むほど味が出る。
これはいい。本当に良いものを送っていただいた。家そばか、外そばかなら、完全に “外レベル” であろう。
手打ち蕎麦屋には到底かなわないが、フードコート以上、普通の立ち蕎麦屋と同等といったところか。
人は見かけによらないというが、そばもまた見かけによらない。パッケージや価格やコスパだけで判断してはいけない。
そんなことを学ばせてくれた一束であった。
送っていただき、本当にありがとうございました。ごちそうさまでした。今後とも「家そば放浪記」をよろしくお願いしますm(_ _)m
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
