あす(25日)後楽園大会のGHCヘビー級選手権試合「(王者)シェイン・ヘイストvs遠藤哲哉(挑戦者)」に向けた調印式が24日、都内で開かれた。
5月なかばから在住先の米ロサンゼルスに帰っていた王者ヘイストだが、遠藤とのタイトルマッチに合わせて再来日。聞けば帰米中ハリウッドに引っ越したそうで、嘘か真か「街を歩けば、みんなに“新しいGHCヘビー級チャンピオンだ"って気づかれるよ」と相変わらずいたずらっぽく笑った。
一方の遠藤は“決意"をまとっての挑戦となる。DDTからNOAHに主戦場を移して約1年半が経過。かつてNOAHとの対抗戦で失神し、“復讐"のために乗り込んだ意味合いも強かったが、今では主要選手として定着。今春には「GHCの歴史に名を残すまでNOAHで闘い続ける」とも宣言した。
さらには「GHCヘビーを巻いたら、良い形で報告したいことがある」とも予告。この日の調印式でも「DDTに帰るために明日、後楽園ホールのリングに立つわけではないということ。皆さん、覚えておいてください」と意味深に強調し「皆さん、いろいろ妄想を膨らませておいてください」と不敵に笑った。、
そんな遠藤にシェインも「彼がNOAHで自分の力を証明したい、という気持ちはよく分かる。なぜなら少し前の僕も同じだったからね」と共感。しかし一方で「でも僕はすでに証明した。僕はNOAHにいるべき人間なんだ。次に証明すべきは、誰の挑戦でも受けて、そして退けられるチャンピオンである、ということ。彼は同じWhite Raven Sqwadのチームメイトだけど、僕とKENTAの試合、セコンドで観ていたでしょ? 長年の友人であるKENTAとも、あれだけの試合をしたんだ。遠藤のことは確かに好きだけど、まだまだこのベルトを手放す気はない」と強調した。
GHCヘビー戴冠は悲願だったシェインにとっても、まだまだ道なかば。「グローバルの名がつくこのベルトは、世界中で防衛戦が繰り広げられるべき」と改めて夢を語った。
ちなみに会見中にはカナブンが“乱入"し、シェインがつかまえて、遠藤のスーツの襟元に添える一幕も。遠藤がつけていたカブトムシのブローチと“対"になるミラクルもあった。
思わぬ風?が吹いた遠藤が悲願の戴冠で何らかの“良い報告"をするのか。それともシェイン政権続行か。グッドシェイプでアクロバティックな共通項を持つ二人だけに熱戦は必至。いよいよ決戦まで待ったなしとなった。
【調印式の模様】
※遠藤、シェインの順で調印書にサイン
▼遠藤「DDTプロレスリング遠藤哲哉です。ここプロレスリング・ノアに参戦するようになって、約1年半が経とうとしております。今年2026年の上半期っていうのは自分の中で大きな出来事がいろいろありました。1月1日にWhite Raven Squadが始動して、4月にシェインがWhite Raven Squadに加入し、5月にさっき会見した飯野雄貴がプロレスリング・ノアに参戦し、その中で樋口和貞、俺の大事な仲間の引退がありました。その樋口との約束を果たすためがこの場にいる理由の一つです。樋口との約束を果たすというのは、僕がGHCヘビー級選手権、挑戦する理由の一つです。チャンピオンのシェイン・ヘイスト。見てわかるとおり、凄くハンサムで体もカッコいい。プロレスセンスもある。そして経験豊富。海外の大手団体、そして日本のメジャー団体に参戦して、経験、そして実績、凄くある選手だと思います。そんなシェイン・ヘイストからGHCヘビーのベルトを…今がだいたい9時半ぐらいなんで、約24時間後ぐらいには新しいチャンピオンが誕生しているっていうことを皆さん、期待しておいてください。最後に、結局、俺が何を言いたいかっていうと、DDTに帰るために明日、後楽園ホールのリングに立つわけではないということ。皆さん、覚えておいてください」
▼シェイン「皆さん、こんにちは。GHCヘビー級チャンピオン、White Raven Squad、そしてTMDKのシェイン・ヘイストです。隣にいる遠藤選手、本当に素晴らしい。ハンサムで、スーツの下に素晴らしい体を持っている。そんな選手だとよく知っています。そして彼がDDTでチャンピオンになったことがあるということもよく知っています。別の場所でチャンピオンになって、今このNOAHで自分の力を証明したいという気持ち、凄く自分に伝わってきています。そして、その気持ち、とてもよくわかります。それは自分自身がほんの少し前に感じていたのと同じ感情、同じ感覚です。自分はそこでしっかりと証明しました。自分はNOAHにいるべき人間なんだ、NOAHの人間なんだということを証明しました。そして今、自分が何を証明しなきゃいけないのかというと、誰の挑戦でも受けられる、そして誰の挑戦も退けられる、そういったチャンピオンであることを自分が証明しないといけないと感じています。今、同じチームのメンバーとして非常にうまくやっていると思います。そして遠藤選手は自分のことを優しくてフレンドリーな人間だと言ってくれましたが、だからといって、これからリングに上がるにあたって、自分のことを甘く見ないでほしいと思っています。自分とKENTA選手との試合、最前列で見ていたから、よく分かっていると思いますが、KENTA選手は自分にとって長年の友人です。それでもあれだけの試合をしました。遠藤選手、あなたのことは確かに好きです。同じチームの仲間として大事です。でも私はそこまであなたのことを知っているわけではありません。明日の試合、頑張ってください。ただ、自分はまだまだこのベルトを手放す気はありません」
――しばらくの間NOAHを離れていたが、リング上の動向は見ていた? また海外でのGHC戴冠に対する反応は?
▼シェイン「確かにちょっとの間、日本から離れていました。特にプロレスリング・ノアのファンの皆さん、本当にごめんなさい。だからといって時間を無駄にしていたわけではありません。物凄く忙しかったんです。引越しをしていましたので、とても忙しくて。いろんな大きな家具を動かしたり、引っ越しの荷物に囲まれて、その中でしっかりと体を鍛えていました。今、住んでいるところがアメリカのハリウッド。もちろん、みんなに新しいGHCヘビー級チャンピオンだと気づかれてしまう、知られてしまう状況にあります。それが世界での自分がGHCヘビー級を獲ったという反応に関してですけど、ハリウッドに住んでいることもありますので、誰からも気づかれる。それぐらい物凄い反響があるということです」
――NOAHに来る理由としてGHCを獲ることが復讐になると言っていた。その思いは変わらない?
▼遠藤「そうですね。GHCを獲ることが自分自身のゴールではないと思ってるので。GHCを獲ったその先の防衛戦とかも自分の中で大事になってくると思うし。なので、これでGHC獲りました、復讐が済みました、じゃあDDTに戻りますとはいかないと思うんですよね。GHCという名前はプロレスリング・ノアの戦いだと思うんで、獲った先も僕のこのプロレスリング・ノアでの戦いは続いていくと思うし。そんな感じですかね。逆にどう思います?」
――ベルトを獲ったとしても、まだまだ遠藤選手の試合を見たい人は多いと思う
▼遠藤「ありがとうございます」
――GHCを巻いたらいい形で報告したいと言っていたが、DDTに帰るためではないというものとリンクしている?
▼遠藤「逆になんだと思います?」
――想像がつかない
▼遠藤「そのへんは明日、いい形で報告ができればなあと思ってますので、皆さん、いろいろ妄想を膨らませておいてください」
――勝ったら何かしらの報告があると?
▼遠藤「はい。あるかもしれないし、ないかもしれないし。たぶんあると思います。ないかもしれないけど」
――Yoshiki戦もKENTA戦もNOAHのシェイン・ヘイストを強調する戦いだったが、今回は遠藤選手が相手でシチュエーションが違う。どのように戦う?
▼シェイン「今までの両国のYoshiki選手との試合、KENTA選手との試合、その中で自分は今までにない、新しい、もっとより良くなったシェイン・ヘイストという姿を見せたと思うんですけど、そのことに関しては変わりないと思います。今回、遠藤選手との戦いでも今まで以上のシェイン・ヘイストを見せられる戦いになるんじゃないかと思います。遠藤選手はおそらくこのベルトをDDTに持っていきたいと考えてはいると思います。DDTにこのベルトを持って帰るという形を作りたいと思っているかもしれないけど、まだまだ自分もこのベルトを獲ったばかりで、そんな簡単に手放すわけにはいかないです。そしてNOAHのベルトが外に流出してしまうということがどういうことなのか、過去に経験があるので、とてもよく分かります。自分はそのベルトをNOAHに取り戻した人間です。かつてGHCタッグのベルトをしっかりNOAHに取り戻しました。自分が取り戻したことがあるから、あらためて言えることなんですけど、ベルトがNOAHからなくなってしまう、流出してしまうという気持ちがとてもよく分かりますから。今回の戦いで遠藤選手にこのベルトを獲られ、このベルトがNOAHからなくなってしまう。そんな状態には絶対させない。このベルトはNOAHに、そして自分の手にこのまま置いておきます」
――今の発言を聞いて?
▼遠藤「DDTに帰るわけではないと言いましたけど、自慢はしに行きますよ。DDTの選手とかDDTのファンとか。それが試合になるのか分かんないけど、試合の時に巻いて出るのか分かんないけど。ただ、ベルトを獲って『これでNOAHとはおさらばです』とはならないです。これは断言させてください。ただ、本当に自慢はします」
▼シェイン「このベルトというのは本当にとても素晴らしいベルトなんです。だから、いろんなところで防衛戦が繰り広げられるべきベルトだと思います。世界中のどこでも防衛戦をしてしかるべきベルトだとは思っていますけど、彼がDDTのファンの皆さんにこのベルトを見せる。そういうシチュエーションを作るわけにはいきません。このベルトはシェイン・ヘイストの腰に巻いたままにしておきます」
――最近の戦いぶり、表情を見ていると、復讐的な部分をあまり感じないが、今のNOAHに対する気持ちは?
▼遠藤「僕の復讐っていうものなんですけど、2022年、CyberFightフェスで僕が中嶋勝彦選手の張り手で失神KOされてしまったっていうのがあって。そのCyberFightフェスで、そもそもプロレスリング・ノアvsDDTプロレスって構図があったわけじゃないですか。たぶん3試合ぐらい対抗戦が組まれてる中でDDTが全部負けたんですよね。負けてるんです。だから僕個人的には中嶋勝彦選手への復讐っていうのももちろんあるんですけど、DDTプロレスリングとしてはプロレスリング・ノアのリングに上がってGHCヘビー級、NOAHの一番トップのベルトですよね。GHCヘビー級を獲ることによって、DDTも負けてないっていうのを認めさせたい気持ちは未だに持ってますね。あとなんでしたっけ? すいません、虫が飛んでて気になっちゃって」
――今のNOAHに対する気持ちは?
▼遠藤「今の気持ちですか? 僕が1年半前にNOAHのリングに…」
※遠藤が虫を目で追うと、シェインが捕まえて遠藤に渡す
▼遠藤「ありがとう。僕は結構、なんだろう。拒否反応があるのかなって。ファンの皆さんから拒絶されるのかなと思ってたんですけど、思いのほか受け入れられてしまって。なので、あんまりこういうこと言うとDDTファンのひんしゅくを買うかもしれないですけど、居心地はよく感じてます」
――引退した樋口さんとの約束を話していたが、このタイトルマッチに向けて樋口さんから連絡はあった? ベルトを獲ったら報告する?
▼遠藤「まず一つ。樋口からの連絡は今のところ来ておりません。引退して何か免許を取ったみたいなんですけど、今何をしてるかとかは特に分かんないし、連絡も特に取り合ってるわけでもないし。明日、ベルトを獲ったら、それはもちろん樋口に連絡したいなと思ってますし。そうですね、自分の中で特に思い入れのある仲間なんで、そこは連絡したいなと思います」
▼シェイン「なんかおかしいよな。僕にはメッセージを送ってくるんだけど。『頑張ってね、勝てるように』ってメッセージをくれてるんだけど」
▼遠藤「それは言わないでよ」

