現地時間6月23日に行なわれた北中米ワールドカップのグループステージ第2節で、ポルトガル代表はウズベキスタン代表と対戦して5-0の大勝。今大会初白星を手にしたこの一戦で主役となったのは、やはり41歳のクリスティアーノ・ロナウドだった。
前節のコンゴ民主共和国戦では無得点に終わり、国内外から厳しい批判を浴びていた大エースは、前半だけで2得点を記録。6分にジョアン・カンセロの折り返しを押し込んで今大会初ゴールを決めると、39分にはブルーノ・フェルナンデスのスルーパスから追加点を奪い、その後も多くのチャンスに絡んで自らの価値を改めて証明した。
これにより、男女を通じて史上初となる「W杯6大会連続得点」を達成。2006年ドイツ大会から今大会まで、20年以上にわたって得点を記録し続ける前人未到の記録を打ち立てた。さらに41歳138日での得点は、1994年アメリカ大会でカメルーンのロジェ・ミラが樹立した「42歳39日」に次ぐ、大会史上2番目の高齢得点記録でもある。
前節終了後にチーム全体に渦巻いていた不安や疑念を吹き飛ばした大勝劇の後、ロナウドは「神は努力する者を助ける。今週は難しく、暗い1週間だった。まるで自分がすでに引退したかのように感じていた。しかし私はいつも通り耐え抜いた。私はサッカーそのものよりも、努力を信じているからだ」と心情を吐露した。
さらに、「23年間プロとしてやってきたが、上手くいかなくなるたびに『クリスティアーノは終わった』『もう年だ』と言われる。しかし今日は、私とチームが望んでいた返答を示すことができた」と語り、「記録を破ったのは嬉しいが、最も大事なのはチームの目標達成だ」と強調している。
試合終了直後にはテレビカメラへ向かって「I'm back(戻ってきた)」と叫び、批判への反撃を高らかに宣言した彼は、会見でアルゼンチン代表のリオネル・メッシとの比較について質問されると、「メッシのゴール? 気にしていない」と一蹴した。
ポルトガル代表のロベルト・マルティネス監督も、41歳のキャプテンに対して「彼も人間だから、感情はある。しかし、答えは常にピッチ上にある。彼のプロフェッショナリズムが長い現役生活を支えている。遺伝か努力か分からないが、その両方だろう。私はクリスティアーノほどの能力を持つ選手と仕事をしたことがない」と賛辞を惜しまなかった。
指揮官はDRコンゴ戦後の批判にも言及し、「不公平な雑音やフェイクニュースがあった。しかし、選手たちは素晴らしい集中力を示した。ロナウドは、模範的なキャプテンだった」。そして、「クリスティアーノとメッシは、サッカーを変えた存在だ。ライバル関係が互いを成長させた。今の彼は単なるアイコンではなく、代表のために戦う模範だ」と、改めてまたしても歴史を変えた自チームのエースを称えている。 ロナウドとはマンチェスター・ユナイテッドで共闘した元イングランド代表FWのウェイン・ルーニーも、コメンテーターを務めた英国公共放送『BBC』で、かつての後輩を称賛した。
「41歳でW杯での2得点は信じられない。彼は最高のプレーをしたわけではないが、これが彼の仕事だ。批判を受ければ、こうやって返す。それを、キャリアを通して続けてきた。彼は常に、最高でありたいと思っている。他のスター選手たちが得点を重ねれば、自分もその上に立ちたいと思う。その反応は、まさにロナウドらしい」
一方、ウズベキスタンを率いた、元イタリア代表DFのファビオ・カンナバーロも脱帽するしかなく、「41歳になっても、W杯でこれだけのプレーを見せられるのは、まだ飢えを失っていない証拠だ。サッカーのやり方は忘れない。彼はW杯の歴史の一部だ。ペナルティーエリアで1センチでも自由を与えれば終わりだ」と語っている。
また、ここ数年でのロナウドに対する批判や嘲笑の要因とされてきたサウジアラビアでのプレーについて、2006年大会優勝キャプテンは「アジアでプレーすることを、時間の無駄だと言う者もいる。しかし、41歳でW杯に出て活躍している事実が、全てを物語っている」と主張した。
さらに元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドは、SNSで「ビバ・ロナウド」と投稿。動画では、「W杯6大会で得点を決めた唯一の現役選手だ。1000ゴールに向かっている男を、どうして疑えるの? 終わった選手だとか、チームの害だとか言う者がいるが、あの動き出しや決定力を持つFWは、世界中を見てもそう多くない。アンチたちよ、黙るべきだ」と熱弁を振るっている。
ロナウドの活躍で溜飲を下げたのは、彼の家族も同様であり、姉のエルマ・アヴェイロは、「彼は年を取った、もう必要ないと言っていた人たちはどこへ行ったのか? 伝説を尊重しろ」と反撃。同じく姉で歌手のカティア・アヴェイロも長文のメッセージを投稿し、「彼らは傷つけ、侮辱し、終わった選手だと扱おうとした。しかし、彼はいつも通りピッチで答えを出した。23年間、岩を砕くような努力を続けてきた男。彼は伝説であり、運命づけられた存在」と弟を擁護し、敬意を表した。
DRコンゴ戦後にはロナウドに“集中砲火”を浴びせた各国メディアも、今回の彼の活躍を受けて論調は一転。前出の『The Guardian』紙は「ロナウドが得点不足を終わらせ、ポルトガルがウズベキスタンを粉砕」と報道。同じ英国の日刊紙『INDEPENDENT』は、「ロナウドが批判者たちを黙らせた」と評している。
スペインでは通信社『EFE』が、「ロナウドは、リオネル・メッシ(アルゼンチン)、キリアン・エムバペ(フランス)、アーリング・ハーランド(ノルウェー)による“祭典”に加わった」と表現。同国のスポーツ紙『as』は、「彼は批判を受けるたびにゴールで答える」、一方の『MARCA』も「DRコンゴ戦後の疑念に対する力強い返答だった」と評価した。そしてフランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』は皮肉を込めて、「彼を怒らせるべきではなかった」と伝えている。
最後に、母国ポルトガルのスポーツ紙『A BOLA』は、DRコンゴ戦後に見られた、責任をロナウド個人へ押し付けるような世の風潮を厳しく批判。「ロナウドについて議論することと、彼をスケープゴートにすることは全く別だ」と指摘した。
同メディアは、「41歳のロナウドには、もはや若い頃のような突破力はない。しかし、依然として相手DFを引きつけ、ゴールを奪い続ける特別な存在だ。彼を過去の姿と比較するのではなく、今なお代表に何をもたらしているかで評価すべきだ」と主張。さらに、「DRコンゴ戦は警告だったが、ウズベキスタン戦では反発力と団結力を示した。まだ何も勝ち取ってはいないが、信頼と自信を取り戻した」と結論づけ、改めて代表チームとキャプテンへの支持を呼びかけている。
構成●THE DIGEST編集部
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