『LEGACY RISE 2026』後楽園ホール(2026年6月25日)
GHCヘビー級選手権試合 ○シェイン・ヘイストvs遠藤哲哉×
GHCヘビー級王者のシェインが遠藤とのWhite Raven Sqwad同門対決を制して2度目の防衛に成功。通訳バージョンで現れたOZAWAがデタラメな翻訳で次期挑戦に名乗りを上げ、7・18大阪ビッグマッチでの激突が決定的となった。
DDTからNOAHに主戦場を移して約1年半が経過。「勝って良い報告をしたい」と意味深な決意をまとった遠藤が同門の王者シェインに挑んだ。
シェインが先に見せ場。遠藤の遠藤スペシャルを場外でキャッチする離れ技を披露すると、即座にエプロンめがけてブレーンバスターを強行した。ここから首に狙いを定めて攻勢。遠藤も華麗な動きで挽回したものの、シェインは主導権を渡さず、エプロンでの攻防になってもDDTで突き刺した。
しかし、遠藤はリングに押し込まれた瞬間、遠藤スペシャルを敢行。大「エンドウ」コールを受けると、スワンダイブ式ファイヤーバードスプラッシュを皮切りに一転して猛攻に出る。シェインの反攻をものともせず、惜しげもなく大技を連発すると、観客も「エンドウ」コールで後押し。ついにシューティングスタープレスが完璧に決まった。シェインは3カウントを許さなかったものの、遠藤の勢いは止まらない。トーチャーラックボム、神の右膝と得意技を次々と繰り出す。
これを執念で耐え抜いた王者が再び動いた。再度のシューティングスタープレス狙いを防いで、起死回生の雪崩式バックドロップをズバリ。なおも粘りに粘る遠藤を仕留めるべくスーリーパースープレックスからパイルドライバーで突き刺すと、ショートレンジのラリアットを振り抜く。最後は必殺ボム・バレー・デスで激闘を締めくくった。
大激闘の末にシェインが遠藤の挑戦を退けて2度目の防衛に成功。試合後はノーサイドでシェインが遠藤を気遣い、試合を通じて“決意"をみせた遠藤にも大きな歓声が送られた。注目の“報告事項"について遠藤は「今日勝てなかったんで、ちょっと俺からの発表はいったん保留ということで」としたものの「ただ、今日獲れなかったことによって、まだまだ俺はこのNOAHに上がり続けるし、GHCヘビー級をまだまだ狙い続けます」と強調した。
その遠藤と入れ替わるようにOZAWAが登場。…が、少し様子がおかしい。眼鏡をかけている。かつてガレノとのタイトルマッチで現れた“通訳バージョン"だった。
OZAWAは眼鏡をキリリとやりながら「本日はシェイン・ヘイストのタイトルマッチであるにもかかわらず、仲間のKENTAが来てないということで、本日は通訳のOZAWAがKENTAの代わりに通訳させていただきます」と嫌味混じりに自己紹介。「通訳してくれるの? まぁ信じてないけど…」とシェインもいぶかしげだったが、高ぶる感情を抑えきれずに英語で「遠藤さん、ありがとう。彼はいつかGHCヘビーを獲るだろうね。でも、今日このベルトは俺のもとに戻ってきて、ここにある。俺はGHCヘビー級チャンピオンとして、最強の挑戦者としか闘うつもりはない。だからこそ、姿をみせろ。誰でも俺に挑んでこい。我こそはその資格があるという者は、今すぐ挑戦してくるがいい」と叫んだ。
無論、OZAWAがマトモに通訳するはずもなかった。
「正直今ここにOZAWAが選手が来てホッとしています。なぜならこの後楽園ホールの現状をご覧ください。崇高なるGHCのタイトルマッチであるにもかかわらず、ぼちぼちな客入り。昨日記者会見を開きましたが、そこまで盛り上がらず。わたくしシェイン・ヘイストと遠藤とでは正直限界を感じていました。ですから、盛り上げ上手のOZAWA選手が来てくれて、今はとっても嬉しいです。本日の遠藤選手とのタイトルマッチはそれほど盛り上がりませんでしたが、わたくしは思うのです。OZAWA選手となら盛り上げるのではないかと。だから、本日折り入ってお願いがあります。OZAWA選手、私とこの崇高なるGHCのベルトを懸けて、試合をしていただけませんか」。
そうデタラメな翻訳をスラスラと口にしたOZAWAは、「GHCヘビー級チャンピオン様がそこまで言うならしょうがない。やってやる」と勝手に指名を受諾。「今ここにシェイン・ヘイストとわたくしOZAWA、GHCヘビー級のベルトを懸けてタイトルマッチを行うことが決定しました。すべてはNOAHのために。The Real Rebe〜l」と白々しく叫んで姿を消した。
確かにOZAWAはここ最近「シェインと遠藤のタイトルマッチが話題になっていない、客入りをみても非常ベルが鳴っている」と“危機"を叫んでいただけに、屈折した方法で挑戦表明した形。ともあれ、得意の「ワカリマセン」で場内をどっと沸かせたシェインは、最後は日本語で「コウラクエンホール、アリガトー! プロレスリング・ノア、アリガトー!」と突き抜けた明るさで大会を締めくくった。次のビッグマッチは7・18大阪。ブラック・スワンとThe Real Rebelの激突が決定的となった。
【シェインの話】「遠藤は本当に素晴らしい選手だと思う。何と言っていいのかわからない。昨日の記者会見でもそういう風に思っていたし、遠藤がカブトムシが好きなのもわかっている。本当に素晴らしい世界最上級のカブトムシと同じぐらい本当に凄い選手だった。強い選手だったと思う。だけれども、今はこうしてベルトはここにある。俺こそが強い。今日は俺のほうが素晴らしかったということだ。そして、昨日も言った通り、まだまだ俺はこのベルトを手放す気はさらさらない。ここにいるのがGHCヘビー級チャンピオンのシェイン・ヘイスト。勢いのあるこの俺を誰も倒すことなんてできやしない」
【遠藤の話】「いやあ、届かなかったっすね。いや、ちょっとなんかうまく言葉が出てこないですけど、やっぱシェインがGHCヘビー級のチャンピオンである限り、NOAHはもっともっと盛り上がっていくと思いますよ。なぜかっていうと、俺がNOAHに上がり続ける理由だから。今日、セミファイナルで飯野がタッグのベルト獲ったでしょ。俺も続きたかったんですけどね。力及ばず。勝手にDDT背負って、樋口の思いも背負って。凄いね、心強かったっすよ。まあ、DDTファン、DDTの選手、樋口個人はどう思ってるかわからないけど、俺は勝手に背負ってるつもりでいるから。本人たちの意志は分からないけどね。まあ、今日勝てなかったんで、ちょっと俺からの発表はいったん保留ということで。ただ、今日獲れなかったことによって、まだまだ俺はこのNOAHに上がり続けるし、GHCヘビー級をまだまだ狙い続けます。ありがとうございました」

