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「この半年でアイツの人生は一気に変わった」試合にも出られなかった大学生にJ1クラブが熱視線。京都産大MF福永裕也のシンデレラストーリー

「この半年でアイツの人生は一気に変わった」試合にも出られなかった大学生にJ1クラブが熱視線。京都産大MF福永裕也のシンデレラストーリー


「この半年でアイツの人生は一気に変わった」

 古井裕之総監督が口にするように、今年に入ってから京都産大のMF福永裕也(3年=京都橘高)が過ごす日々は、まさにシンデレラストーリーと言えるだろう。

 高校時代はU-17日本高校選抜にも選ばれた実力者。「ボールを持った時に速くなる」と本人も胸を張るように緩急をうまく使った縦突破が持ち味だが、高校時代はドリブルを発揮する場所とタイミングが理解できておらず、長所を存分に発揮できていたとは言い難い。

 大学に進学してからは強度やスピードの違いに戸惑い、Aチームにはいたものの、「練習に入りたくないと思うぐらいのメンタル状況が続いていた」という。

 2年生になってからも流れは変わらず、昨年のこの時期は試合のメンバーに入れないことも多かった。ピッチに立っても試合終盤のわずかな時間のみだったが、自らの課題と向き合い、成長を続けたことで後の飛躍へと繋がっていく。

 大きく変わったのはサッカーIQの部分だろう。高校生の頃はマッチアップした目の前の相手しか見ずにドリブルをしており、無理して相手に突っ込んだ結果、奪われる場面も多かったが、「全体像を意識するようになった」今はチーム全員の立ち位置をチェックし、適切なタイミングでストロングポイントである1対1を発揮できるようになった。課題だったゴール前でのクオリティもシュートやクロスを磨いた結果、格段に上がっている。

 転機となったのは昨年12月に行なわれた全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)で、強化ラウンドの予選だ。「守備も攻撃もすごく調子が良く、落ち着いてプレーできたのでずっと課題だったゴール前の質が良くなった」と振り返る福永は、4試合で3得点をマーク。今年2月に行なわれたデンソーカップも当初は関西選抜のメンバーから漏れていたが、インカレでの活躍もあって滑り込みで選出された。
 
 ここでもハイパフォーマンスを披露した結果、3月には韓国遠征を行なったU-21日本代表に選ばれ、初めての日の丸を経験。「代表でも自分のストロングがしっかり通用したとは思うけど、チーム戦術はなかなかフィットしきれなかった」と振り返るが、6月のオーストリア・スロベニア遠征にも選ばれたのは高評価の表れだろう。

 世代屈指のサイドアタッカーへと成長を遂げた福永の人気は高まっており、すでにJ1の3チームの練習に参加し、正式オファーを出そうとしているクラブもある。ただ、サイドで見せる切れ味鋭い突破だけでなく、「センターバック以外は全てを経験してきた」という利便性も持った選手であるため、今後はさらに人気が高まりそうだ。

「世代別代表は全く頭になかった」と笑うようにこれまで代表とは無縁で、プロも目標というよりは憧れに近いステージだったが、今は違う。高校時代のチームメイトで同じくJ1クラブの争奪戦となっているDF池戸柊宇(大阪体育大)が「仲が良いのでよく買い物に行くのですが、聞いている話のスケールがどんどんデカくなっている」とライバル心を口にするように、今の福永が見据えるのはプロや世界での活躍だ。

 わずか1年前は試合にすら出られなかったものの、今はJ1が争奪戦を繰り広げるまでの選手になったように、未来のことは誰にも分からない。ただ、今のままの成長曲線を描き続ければまた1年後はより高いステージで活躍していても不思議ではない。今の活躍は福永のサッカー人生における序章だ。

取材・文●森田将義

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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