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NBA入りの新潮流。ヨーロッパ残留かNCAA進学か、欧州有望株の二極化するキャリア選択<DUNKSHOOT>

NBA入りの新潮流。ヨーロッパ残留かNCAA進学か、欧州有望株の二極化するキャリア選択<DUNKSHOOT>

今年のNBAドラフトでは、全体12位でアダイ・マラ(スペイン)、14位でハネス・スタインベック(ドイツ)、25位でセルヒオ・デ・ラレア(スペイン)と3人の欧州出身選手が1巡目指名を受けた。そのうちマラとスタインベックがNCAAを経由してのNBA入りを果たしている。

 マラやスタインベックのように、近年は欧州のみならず、アメリカ国外の若手プレーヤーがNCAAを目指す動きは加速している。

 奨学金や生活費の支給、2021年以降のルール改定では、Name, Image, and Likeness(NIL)、つまり「自分の知名度や肖像権、人気を利用してお金を稼ぐこと」が可能になり、金銭面でのプラス要素があることも大きな理由のひとつだ。

 マラやスタインベックがNCAA経由で成功例となる一方、デ・ラレアのように欧州残留を選ぶ選手もいる。

 NCAAから誘いはあったものの、スペインのプロチームを経てNBA入りしたデ・ラレアは、「アメリカから来るオファーは(金銭的に)かなり魅力的なものでした」と明かしている。

 しかし彼は、育成環境を重視して母国でのプレーを選択した。

「(アメリカへ行けば)この年齢にして早く大きなお金を得られるかもしれません。でも育成段階では何よりも大切なのは、自分を成長させられる良い環境に身を置くことだと思っています。重要なのは、自分のプレーを証明する機会を得て、成長し、プロ選手になることです」

 バスケットボールで収入を得る機会を早い段階から広げるという意味では、海を渡ってカレッジ時代から報酬を受け取る選択は理に適っている。とはいえ、欧州からカレッジを目指す選手の理由としては、金銭面よりも露出に重きを置いている場合が多い。
  今年のドラフト2巡目52位でロサンゼルス・クリッパーズから指名を受けた(その後アトランタ・ホークスにトレード)エストニア出身のセンター、アンリ・ヴィサールは、高校卒業後にアリゾナ大に進学。最終年にノースカロライナ大へ転校した。彼はアメリカ行きを選択した理由をこう語っている。

「各々に理由があると思うけれど、自分の場合は、学業とバスケットボールの両方のバランスを取る上で、アメリカは最善の環境だと思えた。ここではバスケットボールのキャリアを追求する上で有益になる環境や周囲のサポートが整っている」

 欧州のバスケ大国リトアニアや、フランス、スペインでさえ、近年はカレッジだけでなく、ハイスクールからアメリカ行きを目指す傾向が加速している。

 ヴィサールの言うように理由は人それぞれだが、たとえば、バスケットボールの注目度が欧州の強豪国ほど高くないエストニアでプロ経験を積むより、NCAAを経由してNBAを目指そうと考える選手が出てくるのも不思議ではない。さらに「学業との両立」という魅力もあり、人生設計を踏まえた選択としてもうなずける。

 ただそうなると、自国リーグにとってはマイナスで、フランスのプロリーグLNBの会長に話を聞いた際も、若い才能の国内流出への対応を課題に挙げていた。

 NBAヨーロッパ構想が一定の支持を集めている背景にも、若手に自国でキャリアを積ませる点で一役買うのでは、という期待からでもある。

 NCAA経由か、それとも欧州残留か。若手選手の選択肢は年々広がっている。どちらのルートがNBAへの近道となるのか、彼らの歩みは今後も注目を集めそうだ。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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