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元スカウト業者が「ホンネ解説」風俗店スカウトがいくら逮捕されても「現場から消えない」仕組み

元スカウト業者が「ホンネ解説」風俗店スカウトがいくら逮捕されても「現場から消えない」仕組み

 歓楽街の風物詩といえるスカウト。警察との摘発攻防は今も続いている。最近では国内最大級とされるスカウトグループ「ナチュラル」の関係者が、女性をキャバクラへ勧誘したとして、東京都迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。
 こうした報道を目にして「またスカウトか」と感じた人は多いだろう。そもそもなぜ、スカウトは逮捕の対象となるのか。

 一般企業の転職市場では、例えば人材紹介会社が求職者と企業を結び付け、その対価として紹介料を受け取っている。仕組みだけを見れば、スカウトが店舗を紹介するのと大きな違いはないように思える。この疑問について、元スカウト業者に話を聞くと、
「風俗店への人材紹介は、普通の企業への職業紹介とは別モノとして考えられています。この業界では昔から女性の搾取や、人身売買まがいのトラブルが起きるリスクが指摘されてきました。そのため、風俗業界への人材斡旋は一般の職業紹介と区別され、厳しく規制されているんです」

 スカウトは女性を店舗に紹介することで、報酬を得る。その額は数万円から数十万円に及び、「本人に合った仕事を探す」ことよりも「紹介料の高い店へ送り込む」ことが優先されやすい。事実、高収入を謳って若い女性を勧誘したり、生活に困窮した女性をターゲットにするケースが問題視されてきた。
 では、人材紹介業の許可を取得すれば、風俗店を紹介できるのだろうか。

「一般企業への職業紹介は許可を得れば可能ですが、ソープランドやデリヘルなどの性風俗店への職業紹介は法律上、認められていません。つまり許可があっても、風俗店の求人は扱えないことになります」(元スカウト業者)
 一方で、キャバクラやクラブは、性風俗店とは異なる扱いを受けるため、店舗を紹介する行為そのものが直ちに違法となるわけではない。ただし、路上で執拗な勧誘を行ったり、迷惑行為を伴えば、条例違反などで摘発される可能性がある。

 つまりスカウトが問題視される理由は、単に女性に声をかける行為そのものではない。風俗業界への人材紹介が法律上、厳しく制限されていることに加え、その報酬システムが女性の搾取につながる危険性を孕んでいると考えられているからだ。

待遇の悪い店やトラブル店を避けるよう助言「条件交渉」代行も

 もっとも、現場を知る立場からすると、この問題は単純に善悪だけでは語れない。実を言えば、筆者自身も水商売をしていた頃、スカウトを通じて店を紹介してもらった経験がある。その時に感じたのは、スカウトによって持っている情報や紹介できる店舗が大きく異なる、ということだ。同じエリアで活動していても得意とする店は違い、同じ店舗への紹介であっても時給やバック率などの条件が変わることは珍しくない。

 もちろん、紹介料目当てで強引な勧誘を行う悪質なスカウトは存在する。逆に店舗の内情に詳しく、待遇の悪い店やトラブルの多い店を避けるよう助言したり、条件交渉を代行したりするスカウトがいるのも事実である。
 だからこそ、スカウトという存在を一律に「悪」と断じることには違和感がある。法律は業界全体のリスクを踏まえて規制を強化するが、現場では情報仲介役として一定の役割を果たしてきた側面があるのだ。

 逮捕報道があとを絶たないにもかかわらず、スカウトという存在がなくならないのは、そのサービスを必要とする女性や店舗が少なからず存在する
ためだ。スカウト問題の難しさは、違法性と現場の実態が必ずしも一致しない点にある。

(カワノアユミ)

配信元: アサ芸プラス

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