最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
一ノ瀬ワタル「うさぎを飼ってて…」ギャップだらけの撮影秘話を上阪隼人が披露 役では魂のぶつかり合い<四月の余白>

一ノ瀬ワタル「うさぎを飼ってて…」ギャップだらけの撮影秘話を上阪隼人が披露 役では魂のぶつかり合い<四月の余白>

一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗 / 撮影=永田正雄

6月26日に公開された映画「四月の余白」。𠮷田恵輔監督が手がける本作は、過去の罪と向き合いながら生きる男・西健吾(一ノ瀬ワタル)と、刹那的な衝動に身を任せる少年・澤海斗(上阪隼人)が織りなす人間ドラマだ。

劇中で剥き出しの感情をぶつけ合い、観る者の心に爪痕を残すような対峙を見せた二人。撮影期間中は「あえて役として孤独を選んだ」という一ノ瀬と、そんな一ノ瀬に全霊で飛び込んだ上阪。画面越しでは決して見ることのできない、撮影の合間に二人が共有していた意外な素顔や、人生を変えた出会いまで。今だからこそ語れる彼らのリアルな言葉を語ってもらった。

■一ノ瀬ワタル「閉ざされた男の内面と向き合い続けた」

――本作はお二人の強烈なぶつかり合いが物語の核になっています。役を自分の中に落とし込むために、現場ではどのようなアプローチをされましたか

一ノ瀬:「四月の余白」は、間違いなく海斗(上阪)の物語です。だからこそ西(一ノ瀬)という男を演じる上で“孤独”を何よりも大切にしようと決めました。あえて周囲と距離を置き、蒲郡(がまごおり)のロケ地ではホテルから一歩も出ず、西という男の閉ざされた内面と向き合い続けました。西にとっての生きる糧は、(構成施設の)みらいの里の子供たちだけ。彼ら以外とは交わらない孤独の中に身を置くことが、西を演じる上で必要だと感じたんです。

上阪:𠮷田監督からは、海斗について「ただ先輩の威厳を借りて威張っているだけの少年」だと言われました。サイコパスというよりは、何かが欠落していて、将来何をしでかすか分からない不気味さを持つ少年です。撮影中は、常にあらぬ方向を見ながら口を半開きにするなど、危うい空気感を出すことを意識していました。そんな僕の剥き出しの感情を、一ノ瀬さんが全て受け止めてくれたからこそ、迷わずに海斗を演じることができたと感じています。

――二人が剥き出しの感情でぶつかり合うことで強い絆のようなものを感じました

一ノ瀬:絆というより、自分にとっては“一方通行の愛”といった方がしっくりくるかもしれません。どんなに拒絶されても絶対に見捨てない。どん底にいる海斗の心を、無理やりにでも開かせてやる。そんな泥臭い覚悟で西を演じました。

上阪:僕は、言葉で語り合うような絆とは少し違った感覚を感じながら演じていました。ただ、個人的に絆を感じたすごく好きなシーンがあって…。一ノ瀬さん演じる西がお風呂に入っているところに僕が扉をガラッと開けて入っていくシーンなんですが、あそこは言葉を超えた“裸の男同士の付き合い”のようなものを感じて「ああ、これが二人の絆の形なのかな…」と感じたりもしました。
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗 / 撮影=永田正雄


■撮影の合間にチラリ…一ノ瀬ワタルの意外な素顔と上阪隼人の夢

――緊迫したシーンが多い作品ですが、撮影の合間はどのような雰囲気だったのでしょうか

上阪:一ノ瀬さんは本当にギャップだらけの方でした。撮影の合間に「ウサギを飼っている」という話をしてくださったのですが、役と向き合ってらっしゃる雰囲気からは想像がつかないほど、すごく優しく穏やかな表情でお話しされていて。そのギャップが印象的でした。

一ノ瀬:(笑)。確かに、ウサギを「よしよし」ってやっている姿は、西の雰囲気とは別物かもしれないね。

――作中では、西が海斗とマンツーマンで鶏小屋作りに没頭するシーンがあります。もし、お二人がプライベートで二人きりの時間を過ごすなら、どんなことに挑戦してみたいですか

上阪:……牛を一頭買いして、二人で解体してみたいです。

一ノ瀬:(爆笑)かいたい? 二人で飼うってこと?

上阪:いや、食べる方の解体です。僕、メチャクチャ焼肉とか、お肉が好きで焼肉屋でアルバイトしたこともあるんですけど…牛肉は高価だから、まかないでは出ないんですよ (笑)。だから、二人で牛を捌いてバーベキューをしたら絶対楽しいだろうなって。

一ノ瀬:それは俺じゃないと絶対一緒にできないな(笑)。
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗 / 撮影=永田正雄


■一ノ瀬ワタル「長い間抱えていた“人はなぜかわるのか?”の答えが作品にある」

――この作品は「人を更生させる」という難しいテーマを扱っています。作品や撮影を通じて、人が変わる上で「これは大事」と感じたことはありますか

一ノ瀬:「絶対に見捨てないこと」です。僕は昔、格闘技の道場に入門していたことがあるんですが、道場には海斗のように問題を抱えた子どもたちが大勢通っていて…。だけど、道場に通ううちに不思議とみんな更生していくんです。なぜ彼らは変わるのか、変われるのかずっと不思議で、長い間抱えていた疑問の答えをこの作品を通して見つけた気がします。

上阪:子どもたちを信じて向き合うのは、言葉で言うほど簡単じゃないですよね。一ノ瀬さんが話してくれたような、厳しい環境で鍛え上げられ、最後に分かり合えるという感覚。それは究極の人間関係の築き方なのかもしれないと演じていて感じました。

――最後に、お二人にとっての「救い」となった出会いがあれば教えてください

上阪:僕は孤独が何よりも怖いんです。だからこそ、普段は気がつきにくいですが心細い時に当たり前のように支えてくれる家族や友達の存在が最大の救いです。いつも側にいてくれる人たちのおかげで、今の自分がいるんだと日々実感しています。

一ノ瀬:自分の原点は、厳しい修行時代を支えてくれた恩師です。挨拶や掃除、そして命を懸ける覚悟まで、人間としての基礎をすべて叩き込んでくれました。厳しさの中にあったあの愛が、今の役者としての自分を支えています。
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗
一ノ瀬ワタル(西健吾)と上坂隼人(澤)海斗 / 撮影=永田正雄


取材・文=永田正雄


あなたにおすすめ