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約4年ぶりに復帰のセレナが「プロらしくないし、本当に嫌い」と反ドーピング制度を批判。ITIAが異例声明で認識の齟齬を説明<SMASH>

約4年ぶりに復帰のセレナが「プロらしくないし、本当に嫌い」と反ドーピング制度を批判。ITIAが異例声明で認識の齟齬を説明<SMASH>

間もなく開幕する今季3つ目のテニス四大大会「ウインブルドン」(6月29日~7月12日/イギリス・ロンドン/芝コート)で約4年ぶりにシングルスに復帰する女子元世界ランキング1位のセレナ・ウィリアムズ(アメリカ/44歳)が、大会前の記者会見でテニスの不正行為を監視する第三者機関「ITIA」(国際テニス・インテグリティ・エージェンシー)が管轄する反ドーピング制度への不満を表明。これに対して同機関が異例とも言える声明を発表した。

 2022年の全米オープンを最後に競技の第一線から離れていたセレナは、昨年から現役復帰に向けた準備を本格化。その一環としてドーピング検査対象者リストに再登録した。現行のルールでは、ツアーレベルの大会へ復帰するためには少なくとも6カ月間、所在地情報の提出を含む検査対象プログラムに登録されている必要がある。

 長年ツアーを戦ってきたセレナが問題視したのが、指定時間外にも実施される抜き打ち検査の運用だった。会見では「ルールが変わって、本当に大変。私はいくつか知らない規定があったけど、指定時間外の検査に対応できなかった場合でも欠席扱いになると聞いた。『じゃあ私は子どもを迎えに行くこともできないの?』と思った」と困惑した様子で語った。

 さらに、「プロらしくないし、今の反ドーピング制度は本当に嫌い」としつつ、「必要な制度だとは思うけど、指定時間外であれば自由に外出できるようにするべき。欠席扱いになるのはおかしい」と発言。「私は会社も経営していて、世界中を飛び回っている上に、子どももいる。色々な都市を回ることも多く、多忙な日々を送っている」とも訴えた。
  以前、ITIAのカレン・ムーアハウスCEO(最高経営責任者)は、抜き打ち検査について「クリーンなスポーツを実現するための不可欠な手段」と説明し、その重要性を強調していた。同機関はこのほど海外テニス専門サイト『UBITENNIS』を通じて発表した声明で、セレナの発言について次のように補足説明を行なった。

「検査員が選手に割り当てられた時間帯内に連絡を取ることができなかった場合に違反となる可能性があり、3回の違反で処分の対象となることがあります。一方、指定時間外に検査員が選手と連絡を取ることができなかった場合は、違反とはみなされません」

 また所在地情報に関連する規定についても「ここ数年は変更されていません」と強調。その上で「この制度が選手にとって少々不明瞭に感じられることは理解していますが、決して選手たちを陥れるためではなく、守るためのものです」と続けた。

 今回のセレナの発言は、先日女子元6位のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ)が競技外検査の拒否により4年間の出場停止処分を受けた一件が関係しているとみられる。ただボンドルソワに処分が科されたのは、抜き打ちではあったものの「検査員と接触したにもかかわらず検査を拒否した」ことによるもの。その点についてセレナとITIAの認識に齟齬があったことから、同機関は今回の声明で規定の内容を改めて明確にした形となった。

文●中村光佑

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配信元: THE DIGEST

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