北中米ワールドカップ(W杯)はグループステージを終えたが、史上最多48か国によるファーストラウンドでの戦いでは、多くの興奮、感動、ドラマを生み出し、世界中のファンを魅了してきた。
すでに大会はノックアウトステージに突入しているが、全104試合のうちの約7割に相当する72試合を終えた段階で、各国メディアはここまでの戦いを総括しており、ベストイレブンやベストチーム、ベストゲームなどを選出し、印象的だった選手やチームを振り返っている。
まず、スポーツ専門チャンネル『ESPN』は「グループステージのベストイレブン」を発表。GKにはベルギーのティボー・クルトワ、DFにはフィルジル・ファン・ダイク(オランダ)、パウ・クバルシ(スペイン)、マルク・ククレジャ(スペイン)、MFにはブルーノ・ギマランイス(ブラジル)、デクラン・ライス(イングランド)、前線にはヴィニシウス・ジュニオール(ブラジル)、マイケル・オリーセ(フランス)、リオネル・メッシ(アルゼンチン)、そしてキリアン・エムバペ(フランス)らを選出した。
同メディアは、「質と量を兼ね備えた大会。ドラマも、激しさもあり、カーボベルデやDRコンゴの躍進、韓国やウルグアイの敗退など、数々のサプライズも生まれた」と総括。その上で、「メッシやクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)といった伝説的スターだけでなく、エムバペ、アーリング・ハーランド(ノルウェー)ら次世代のスターも、期待通りの活躍を見せた」と評価している。
その中で、日本代表からは鈴木彩艶(GK)、中村敬斗(ウイング)が「次点」として高く評価された。特に中村については、世界屈指のアタッカーたちと並ぶ形で名前が挙げられ、「左ウィング部門の有力候補」として紹介された。
スポーツデータ分析メディア『Opta Analyst』は独自のデータを基にしたベストイレブンを発表しているが、ここでは中村が選出されている。本来はウイングバックとしてプレーしているものの、左SBとして選出された中村について、同メディアは「北中米でのパフォーマンスを見る限り、来季もスタッド・ドゥ・ランスでリーグ・ドゥ(フランス2部)を戦うことはないだろう」と、その実力がすでに現所属クラブのカテゴリーを超えているとの見解を示している。
さらに、「俊敏で切れ味鋭く、迷いなく仕掛けるプレースタイルは、日本の左サイドで相手にとって大きな脅威となった」と絶賛。オランダ戦で決めた大会初ゴールや、チュニジア戦で相手をかわして先制点を演出したプレーを高く評価した他、「ドリブル成功率の高さや、攻撃関与数の多さも印象的だった」との見解を示した。
そして、「日本のダイナミックなサッカーは、中立のサポーターたちの心も掴んだが、そのチームの中心的存在のひとりが中村だった」と総括。メッシ、エムバペ、ヴィニシウス・ジュニオール、ハーランドら世界最高峰のスター選手らと並んで同じベストイレブンに名を連ねたことは、日本の躍進を象徴する評価と言えそうである。
一方、英国公共放送「BBC」はグループステージ終了に合わせ、派遣記者たちが選定した「ベストチーム」「ベストプレーヤー」「ベストゲーム」「ベストモーメント」を発表。ベストチームにはフランスを推す声が圧倒的だった一方で、アルゼンチンやスペインを支持する記者もおり、優勝争いは依然として混戦との見方を示した。
そしてここでも、日本は存在感を示しており、ベストゲームではゲーリー・ローズ記者が「オランダ対日本(2-2)」を選出し、「今大会は引き分けが多いが、この試合は決して退屈ではなかった。日本は2度追いつき、劇的な終盤の同点弾で勝点をもぎ取った」と、その白熱した内容を高く評価している。
ちなみにベストプレーヤー部門では、多くの記者がメッシやエムバペを推した一方、モロッコの18歳MFアユブ・ブアディやフランスのオリーセら新世代にも注目。大会がベテランの円熟味と若き才能の台頭が共存する舞台となっていることを印象づけた。
構成●THE DIGEST編集部
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