元世界ランキング4位のジャック・ドレイパー(イギリス/現131位)が、テニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン)を直前で棄権すると発表した。現地時間6月30日(火)の1回戦で第6シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同7位)と対戦する予定だったが、長年悩まされてきた左腕の骨挫傷が再発。試合を翌日に控えた月曜日に無念の決断を下した。
前の週末には会場で練習を行ない、日曜日の記者会見でも腕の状態に異変をうかがわせなかっただけに、驚きの欠場発表となった。ドレイパーはSNSで現在の心境を次のように綴っている。
「腕のケガが再発し、1回戦を棄権せざるを得なくなったと発表することに、打ちのめされています。過去12カ月間、苦しい瞬間がたくさんありましたが、イギリスの選手にとってウインブルドンでプレーすることほど名誉なことはないので、今回が間違いなく最悪の出来事です」
この1年近くは故障との闘いが続いた。昨夏の「全米オープン」を左腕のケガで途中棄権してシーズンを終了し、今季プレーしたのはわずか13試合。2月に復帰した矢先、4月にはヒザを負傷し、「全仏オープン」も欠場した。
それでも芝シーズンからは、自身と同じように度重なる故障を乗り越えてきた元世界1位のアンディ・マリー氏(イギリス)を短期契約でコーチ陣に招聘。先週の「レクサス・イーストボーン・オープン」ではベスト4入りを果たし、復調の兆しを見せていただけに、地元グランドスラムの欠場は大きな痛手だ。
故障について、本人はこう語っている。
「信じられないほど長い道のりでした。何度も何度も復帰を繰り返すことで、精神的にかなり消耗しました」
「予期していない時に立ち止まらざるを得なくなるような出来事があると、それを受け入れるのは本当に困難です。特に、過去に経験したことを乗り越えてきた後であればなおさらです。ケガでプレーできない期間が続き、ランキングが再び振り出しまで落ちていくのを見つめる1年になるとは思ってもいませんでした。どんな状況でも前向きに考えなければなりません。自分自身を立て直し、またほぼゼロから始めなければならないのです」
ドレイパーはカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)やヤニック・シナー(イタリア/同1位)のライバル候補として期待されてきただけに、その歩みが再び止まったことを惜しむ声は少なくない。母国の大先輩で元世界4位のティム・ヘンマン氏は英『BBC』でこう語った。
「去年の今頃、ドレイパーが人生最高のテニスをしていたことを考えると、非常に歯がゆい思いです。彼の身体はもう持ちこたえることができなかったのです」
一方、一部海外メディアでは、長引く左腕の故障を受けて手術の可能性に言及する報道も出ている。ただ、現時点で本人が今後の治療方針について具体的に語った事実はなく、離脱期間の見通しは不透明だ。長期的なパートナーシップも視野に入れるマリー氏との新体制だけに、まずは左腕の完治が待たれる。
構成●スマッシュ編集部
【画像&動画】直前までウインブルドンで練習に励んでいたドレイパーとコーチのマリー
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