現地時間6月29日(日本時間30日)、メンフィス・グリズリーズとポートランド・トレイルブレイザーズの間でトレードが成立した。この取引でジャ・モラントがブレイザーズ、ジェレミー・グラントとクリス・マレーがグリズリーズへ移った。
モラントは2020年に新人王、2022年にはMIP(最優秀躍進選手賞)を受賞したほか、キャリアでオールスターに2度、オールNBAチームに1度選ばれた実績を持つ司令塔。驚異的な身体能力を武器に、豪快なダンクや華やかなレイアップ、強烈なブロックなど、いくつもハイライトプレーを生み出してきた。
ただ、直近3シーズンの出場はわずか79試合。肩やヒジなど相次ぐケガに見舞われたことに加え、インスタグラムのライブ配信で銃を見せ、リーグから2度の出場停止処分を受けるなどコート外での問題が続いている。
近年、評価を落としているモラントだが、まだ26歳と若く、再起の余地は十分に残されている。現在ブレイザーズのバックコートには、ドリュー・ホリデー、スクート・ヘンダーソン、シェイドン・シャープがおり、来季はデイミアン・リラードがアキレス腱断裂から復帰する。
そうしたなか、レジェンドのカーメロ・アンソニーが29日にポッドキャスト番組『7 PM in Brooklyn podcast』を更新。キャリア終盤にブレイザーズで2シーズンを過ごし、リラードとも共闘経験のあるスコアラーは、モラントをこう評していた。
「彼はメンフィスでカルチャーを作り上げた。Z-Bo(ザック・ランドルフ)たちがいた頃、あのチームには別のカルチャーがあった。しかし、ジャの時代には新たなカルチャーが生まれ、彼がそれを作り上げたんだ。今の彼に必要なのは、すでに確固たるカルチャーやハードワーク、規律を重んじる姿勢が根付いている環境なのさ。チームというコミュニティーの中で、周囲からのサポートを必要としている」
カーメロは今季のグリズリーズのロスターについて次のように指摘していた。
「ロッカールームで、ベテランの出番が来るんだ。現在のチームにベテランがいないのはそういうことさ。『おい、俺がついているぞ』とか『この後どうなるか教えるから任せておけ』、あるいは『いや、それは止めろ』、『おい、しっかりしろ』と言ってくれるような人間がいなかったんだ」
その点、ブレイザーズには36歳のホリデー、そして長年リーダーを務めてきた35歳のリラードがいる。
「彼がサイドラインで(試合に集中できずに)突っ立っているような時でも『おい、しっかりしろ。ジャ、ハドル(円陣)に入るんだ。さぁ行くぞ。そのことは後で対処しよう』と言ってくれるような...。つまり彼にはリスペクトできる人が必要なんだ」とカーメロは言う。
リラードら経験豊富なベテランの存在が、モラント再生の大きな支えとなるのか。新天地での再出発に注目が集まる。
文●秋山裕之(フリーライター)
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