夏本番が近づく7月上旬、新年度からの慌ただしい日常や、長引いた梅雨のジメジメによって仕事のストレスを溜め込んだサラリーマンたちの間で、サクッとアクセスできる「城下町ひとり旅」が秘かなブームとなっている。
インバウンド客で大混雑する定番の主要観光地をあえて避け、歴史ある古い街並みや、雨上がりに青々と輝く新緑の城跡を自分のペースで気ままに歩く時間が、大人を芯から癒やしてくれるのだ。
ひと口に城下町といっても、その選択肢は驚くほど多彩。週末の1日、あるいは1泊2日で極上の非日常を味わえる名所が、各地に点在している。各地の鉄道に乗り、古い街並みを歩き尽くした旅行ライターが推奨するのは…。
「外国人観光客が少ない城下町としては、首都圏なら千葉の大多喜城や久留里城、佐倉城は隠れた名城として、大人の散策にぴったりです。他にも忍城(埼玉)や沼田城(群馬)、少し足を伸ばして特急や新幹線を使えば、新緑が美しい白河小峰城(福島)と小諸城(長野)も外せません」
関西圏ならば大阪城や姫路城、長浜城はあまりに有名だが、
「実は福知山城に田辺城(いずれも京都)、出石城(兵庫)など、人混みを回避してスマートに巡る、情緒豊かな城下町が多いんです」(前出・旅行ライター)
城跡の散策ルートを少し外れたところへ
こうした城下町ひとり旅の満足度を120%に跳ね上げる「賢い攻略法」があると、この旅行ライターは続けて明かすのだ。
「仕事帰りの金曜夜や土曜の早朝に飛び乗り、現地では城跡の散策ルートを少し外れて歴史ある裏路地を歩くのがコツです。地元ならではのクラフトビールや蕎麦、郷土料理といった名物グルメを嗜みつつ、歴史のロマンにどっぷりと浸る」
最大のポイントは温泉で、実は城下町の周辺や近郊には良質な温泉が湧いているところが多いという。散策の終わりに湯船で汗を流せば、心身ともにリフレッシュできるというものだ。
梅雨明けが近づいてくるこの季節に、爽やかな風が吹く歴史の街へ。過酷な夏本番を迎える前に、したたかな大人の男らしく、極上の城下町ひとり旅で心と体にエネルギーをフル充填してはどうだろうか。
(滝川与一)

