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なぜウインブルドンの本戦推薦枠は見送られたのか?現役引退のエバンス、英テニス協会を痛烈批判<SMASH>

なぜウインブルドンの本戦推薦枠は見送られたのか?現役引退のエバンス、英テニス協会を痛烈批判<SMASH>

現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」をもって現役を引退する男子テニス元世界ランキング21位のダニエル・エバンス(イギリス/現385位)が、現地7月1日に行なわれた男子ダブルス1回戦に同胞のヘンリー・サール(同273位)とのペアで出場。第9シードのユーゴ・ニース/エドゥアール・ロジェ‐バセラン(モナコ/フランス)に2-6、4-6で敗戦。約20年にわたるプロキャリアに幕を下ろした。

 しかし、キャリア最後の公式戦となった今大会は、エバンスにとって後味の悪いものとなった。その大きな要因となったのが、主戦場のシングルスで本戦ワイルドカード(主催者推薦/WC)を獲得できなかったことだ。

 敗戦後の記者会見では、国内テニスの強化・育成からイギリス人選手へのWC配分まで担う英ローンテニス協会(LTA)に対し、「ここ1カ月の彼らの対応はめちゃくちゃだった」と痛烈に批判。前哨戦の「HSBC選手権」(ATP500)を含め、自身へのWC付与が見送られた理由についても、最後まで十分な説明を受けられなかったと明かした。

「ワイルドカードをもらうことに執着しているわけじゃない。仮に『コンディションが良くない』『試合数が足りない』と言われていたなら受け入れられたと思う。だが今回は統括団体の誰一人として、納得できる説明をしてくれなかった。後に『他の大会で全てを配り終えた』という話を聞いたが、16年間ツアーを回ってきて、そんなのは聞いたことがない。ワイルドカードがどうこうというよりは、コミュニケーションの問題だ」

 現在36歳のエバンスは、身長175センチと小柄ながら鋭いバックハンドのスライスを軸とした多彩なプレーを武器にツアー2勝を挙げ、2023年には自己最高となる世界ランキング21位を記録。15年には母国のデビスカップ優勝にも貢献するなど、長年にわたり英国男子テニス界を支えてきた功労者だ。
  一方で、ウインブルドンではシングルス本戦に10度出場しながら最高成績は3度(16年、19年、21年)の3回戦進出にとどまり、大きな実績を残せないまま“聖地”での最後の戦いを迎えた。今大会は男子ダブルスでは本戦WCを獲得したものの、シングルスでは予選WCのみが与えられ、2回戦でトリスタン・スクールケイト(オーストラリア/現149位)に敗れて本戦入りを逃した。

 さらには現役最後の試合となったダブルスでも、センターコートやコート1といった大規模コートではなく、小規模のコート15に割り振られるという異例の扱いを受けた。これについては「あのコートでプレーしたことはなかったから、そこは良かった」と笑顔を見せつつも、「この1カ月を象徴するような出来事だった」と複雑な胸中ものぞかせている。

 一部では、17年のコカイン使用による1年間の出場停止処分や、若手時代から問題視されてきた素行の悪さが、エバンスへのWC付与が見送られた理由の一つだったのではないかとの見方も出ている。その真相はベールに包まれたまま、36歳は波乱に満ちた選手生活に終止符を打った。

文●中村光佑

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配信元: THE DIGEST

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