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「こんな夜遅くに試合?」「こんな朝っぱらから?」やはりアメリカ大陸は広い。現地取材でも時差に苦労。完全に時間感覚がバグる【W杯戦記】

「こんな夜遅くに試合?」「こんな朝っぱらから?」やはりアメリカ大陸は広い。現地取材でも時差に苦労。完全に時間感覚がバグる【W杯戦記】


 当初のワールドカップ取材予定にはなかったのだが、この先、日本代表が勝ち上がった場合を想定する必要がなくなったため、予定を変更し、アメリカ西海岸にやってきた。

 今回のワールドカップは、北中米3か国にまたがる広域で行なわれている関係で、基本的に取材する試合の選択は、移動の都合を優先せざるをえず、必ずしも対戦カードを選べない。

 結果的に、複数の試合を見られるチームがある一方で、一度も見られないチームも数多く出てきてしまう。

 ならば、できるだけ多くのチームを、具体的に言えば、ベルギーやスペインを、見られるチャンスがあるうちに見ておこう、と考えたのである。

 だが、ラウンド32のベルギー対セネガルが行なわれるシアトルに着き、飛行機を降りた瞬間、驚いた。

「寒っ!」

 到着が23時過ぎと、夜遅かったとはいえ、とても夏の気温とは思えない。聞けば、いかに緯度が高いシアトル(南樺太とほぼ同じ)とはいえ、夏のこの時期は晴れた日が多く、気温ももっと高い。ところが、今年は空が雲に覆われることが多く、ちょっとおかしな天候が続いているのだという。

 翌朝、試合の日を迎えても、やはり寒さは変わらない。スタジアムに向かう時には、半袖シャツ1枚というわけにいかず、長袖シャツの上からウインドブレーカーをはおらなければならなかった。

 連日、灼熱の太陽に照らされ、常に汗だくで歩いていたダラスとは、別世界のようである。やはりアメリカ大陸は広い。改めて、そんなことを実感させられた。

 とはいえ、広大な大陸を実感するのは、今回の取材のなかでこれが初めてではない。

 たとえば、ダラスにいて、20時キックオフの試合が22時頃に終わったとする。ホテルのテレビなどでその試合を見ていて、これで今日の試合も全部終わりか、と思うと、さにあらず。23時から次の試合が始まるのである。

 日常的な感覚とすれば、「こんな夜遅くに試合をやってるの?」である。
 
 実際、その日にもう1試合あるのを忘れて寝てしまい、朝起きたらネットニュースに結果が出ているのに気づき、「こんな試合、いつやったんだ?」と思ったこともあった。

 そのからくりは、アメリカ本土に存在する4つの時間帯。試合会場が西海岸のサンフランシスコであれば、中部時間のダラスとは2時間の時差があり、つまりダラスでは22時でも、現地はまだ20時なのだ。決して「こんな夜遅くに」という時間ではない。

 ところが、これがシアトルに来た途端、今度はまた別の感覚になる。すなわち、「こんな朝っぱらから試合をやってるの?」である。

 シアトルで13時キックオフのベルギー対セネガルの試合を見るため、少し早めの9時半にスタジアムに入ると、メディアセンターのモニターに映し出されていたのは、イングランド対DRコンゴ。試合会場のアトランタでは正午キックオフでも、シアトルの時間では、朝9時キックオフということになるからだ。

 こうなると、まるで夏の甲子園。もはや完全に時間感覚がバグってくる。

 日本でテレビ観戦している人にとって、今回のワールドカップは日本との時差が大きい北中米で開催されているとあって、スケジュール調整が大変だろう。だが、現地取材をしていてもなお、時差には案外、苦労させられているのである。

取材・文●浅田真樹(スポーツライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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