テニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン)の男子シングルス4回戦が現地時間7月5日に行なわれ、第3シードのフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/世界ランキング4位)が第22シードのアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/同23位)を6-7(4)、7-6(6)、6-3、6-7(2)、6-1のフルセットで破り、ベスト8進出を決めた。
4時間26分に及ぶ死闘は、今大会屈指の好ゲームとなった。第4セット第5ゲームでは、ロングラリーの末にダビドビッチフォキナが飛びついてボレーを決める圧巻のプレーを披露。観客を沸かせたこの場面について、オジェ-アリアシムも試合後、笑みを浮かべながら振り返った。
「ボールに向かって走りながら、実際に笑っていました。初めてのことだと思います。『これは素晴らしすぎる』と思っていました。あれこそ、コートでその瞬間を楽しむということだと思います」
しかし、互いを称え合うはずだった名勝負は、終盤に思わぬ後味の悪さを残した。問題となったのは、第4セット終盤。オジェ-アリアシムがサービング・フォー・ザ・マッチを迎えた場面で、ベースライン後方へ走ったダビドビッチフォキナが左足首を痛めた様子を見せ、2本のブレークポイントを握られた状況でメディカルタイムアウトを取得したのだ。
テニス界では、相手のサービスゲーム中のメディカルタイムアウトは避けるべきとの慣例がある。再開直後にはオジェ-アリアシムはダブルフォールトを犯しブレークを許してしまう。その後のタイブレークの末に第4セットを落としたものの、最終セットは一方的に奪って勝利。だが、試合後の握手ではダビドビッチフォキナと激しく言葉を交わし、コートを去る際にも口論は続いた。
普段は冷静な振る舞いで知られるオジェ-アリアシムだが、試合後の会見では、現行ルールへの不満をあらわにした。
「その件について詳しく話すつもりはありません。もし彼がここに来てそのことについて話したいのなら、そうすればいいと思います。ですが、彼は私の意見を知っています。ただ、今私が言えるのは、ルールを変えなければならないと思っているということです。明らかに、現行のようなルールである限り、選手はそれを有利なように利用すると思います」
さらに、改善案を示しながら語気を強める。
「非常にシンプルなことだと思います。もし相手のサービスゲームが進行中、相手がサーブを打とうとしていてショットクロックが動いている時にひどいケガをしたなら、フィジオ(トレーナー)を呼べるようになるまでのポイントは失うべきです。そして治療で回復すれば、自分のサービスゲームをプレーする。もしひどいケガなら、当然棄権することになります」
「しかし、相手のサービスゲームの途中で中断し、フィジオを呼ぶことができるなんて、とんでもないルールだと思います。他のどのスポーツでも、そんなことができる競技を知りません。私の言葉をよく覚えておいてください。これは恥ずべきルールです」
大会屈指の名勝負は、試合内容だけでなくメディカルタイムアウトを巡る議論も呼ぶ一戦となった。準々決勝へ駒を進めたオジェ-アリアシムは、次戦でノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)との大一番に臨む。
構成●スマッシュ編集部
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