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【新日本】タイガーが師匠・初代タイガーと最後のロックアップ 完全燃焼で31年の猛虎伝説に幕

【新日本】タイガーが師匠・初代タイガーと最後のロックアップ 完全燃焼で31年の猛虎伝説に幕

『タイガーマスク 引退記念試合』東京・後楽園ホール(2026年7月7日)
タイガーマスク引退試合II ○タイガーマスクvsブラック・タイガー×

 4代目タイガーマスクが師匠である初代タイガーマスクと最後のロックアップで現役生活を締めくくり、完全燃焼で31年間にわたる猛攻伝説に幕を下ろした。

 4代目となるタイガーは、初代タイガーこと佐山聡に師事し、1995年7月15日に後楽園ホールで開催された『格闘技の祭典』におけるザ・グレート・サスケ戦でデビュー。みちのくプロレスに所属して活躍すると、2002年12月に新日本プロレスに入団。新日本ジュニアの中心選手として、IWGPジュニアヘビー級王座を6回、IWGPジュニアタッグ王座を2回獲得し、BEST OF THE SUPER Jr.も2回優勝するなど数々の実績を残し、他団体でも結果を出した。

 昨年の7・6後楽園大会で2026年7月での引退を発表。新日本のシリーズに出場すると同時に他団体にも積極的に参戦し、ついに引退の日を迎えた。

 「引退試合II」で最後の相手となるのはライバルのブラック・タイガー。2人は2005年から激しい抗争を繰り広げ、2009年4月の両国大会では“ベルト・コントラ・マスカラ"としてマスクまで懸けて対戦してタイガーが勝利。ブラックの正体がロッキー・ロメロであることが明らかになっていた。

 獣神サンダー・ライガーさんが解説席から試合を見守り、田中ケロリングアナが選手コールを担当した「引退試合I」となるセミファイナルでは、師匠である初代タイガーのデビュー戦の相手であるダイナマイト・キッドの甥にあたるトム・ビリントンと激突。5本1本勝負という短い時間ながら、時空を超えた攻防を繰り広げると、ビリントンの猛攻をタイガーが耐え抜いて、熱戦ドローに。

 タイガーとビリントンが握手しているところを、ブラックが襲撃。2人を叩きのめして、ブーイングを浴びる。タイガーがソバットで一矢報いると、ビリントンがラリアットで援護射撃し、そこから試合がスタートに。ブラックはマスクに手をかけるなどして暴走するも、タイガーも捨て身のトペスイシーダを突き刺して、大「タイガー」コールを巻き起こした。

 タイガーの奮闘は続き、得意の雪崩式ダブルアームスープレックスもさく裂。タイガードライバーやジャーマンを狙っていく。ブラックは急所蹴りで暴走したものの、タイガーは3カウントを許さない。その後も必死に抵抗を見せると、ここで試合終了のゴングが鳴るが、ブラックは容赦なく暗闇脳天で突き刺した。

 ブラックは5分間の延長を要求。タイガーも了承して延長戦へ。ブラックは再び暗闇脳天を狙ったものの、不時着したタイガーは起死回生のタイガースープレックスホールドで逆転勝利を手にした。

 タイガーが必殺技で激勝。ビリントンはタイガーの勝利を称えて手を掲げてみせる。ブラックもマスクを脱ぐと、ロッキーとしてタイガーを称賛。ブラック・タイガーのマスクも手渡した。

 その後、タイガーの引退セレモニーが行われることに。Unbound Co.、TMDK、本隊がそれぞれタイガーの労を労うと、棚橋弘至社長からも花束が贈られる。さらに、タイガーの交友関係の広さを証明するかのように、元AKB48の武藤十夢さん、現AKB48の武藤小麟さん姉妹、ロックバンド・LOVE PSYCHEDELICOのNAOKIさん、元K-1三階級王者・武尊さん、元横浜DeNAベイスターズ監督の三浦大輔さん、元読売巨人軍監督の原辰徳さんが駆けつけると、デビュー戦の相手であるみちのくプロレスのサスケをはじめ、藤波辰爾、山崎一夫、ライガー、新崎人生も花束を贈呈した。ゲストを代表して原さんがあいさつし、タイガーの称賛すると、記念撮影が行われた。

 ゲストたちがリングを降りると、入れ替わるように師匠の初代タイガーがサプライズ登場。歩いてリングインするとタイガーに花束を贈呈して抱擁する。

 ここでタイガーは「今日は佐山先生に1つお願いがあります。やはり僕は佐山先生に作っていただいて、育てていただいて、最後はどうしても佐山先生とロックアップがしたいです。それでタイガーマスクを終わりたいと思います。どうかよろしくお願いします」と懇願。初代タイガーも応じると、田中アナが改めて選手コールを行うことに。初代タイガーはかつてのように人差し指を突き上げて大歓声を浴びると、タイガーも同じポーズを見せた。

 ゴングが鳴ると、初代タイガーは闘病中とは思えないまさかのタイガーステップを披露してからロックアップへ。2人は万感の思いを込めて組み合い、ゴングが打ち鳴らされると、改めて初代タイガーは弟子を労い、拍手喝采となった。

 最後にタイガーがマイクを持って引退のあいさつ。現役生活を振り返りつつ、「毎日毎日、佐山先生の顔に泥を塗らないように、自分なりに勉強し、研究し、少しでも佐山先生に近づこう頑張っていました。佐山先生はいつも言いました。『俺の真似をするな。お前は俺じゃない。お前のタイガーマスクをやれ』。その言葉でスッキリして、自分なりのタイガーマスクを表現してきました」と虎の覆面を受け継いだ苦労を語り、「夢は実現すると、自分は自分の体を持って皆さんに伝えたいと思います。ぜひ皆さんも夢を諦めないで、夢に向かって突っ走ってほしいと思います」とメッセージを口にした。

 「本当にこの日が来ないでほしいと思ってました。しかし、私の体がもう限界でした。これ以上やれば、タイガーマスクを汚してしまうんじゃないかと。そして、佐山先生と作ったタイガーマスクは自分にはもうできないと自分なりに思いました」と引退の理由を明かし、「引退する時に何が一番寂しいかというのは、プロレスができないこともそうですが、この新日本プロレスの最高の仲間たちと巡業に行けないのが一番寂しいです」と寂しさをあらわに。

 「私は本当に人に恵まれました。佐山先生に出会い、プロレスラーになりたい、ただそれだけだったのが、タイガーマスクになれた。プロレスラーになれる人はいっぱいいるけど、タイガーマスクになれる人はひとりしかない。そう言われて、本当に自分は人に恵まれたなと思っております。そして、ここに今日集まっているファンの方々、世界中のファンの方々が応援してくれました。本当に感謝しきれません」。そうやって周りに感謝したタイガーは「私は引退しますが、これから新日本プロレスはまだまだ続いていきます。ここにいる選手は今日よりももっともっと熱い試合をしていくと思います。どうかこの先も新日本プロレスを応援してください」と呼びかけると、「31年間、だらしないとか思ったこともあると思いますが、それでも熱く熱くいつも応援していただいたことに大変感謝します。31年間本当にありがとうございました」と締めくくった。

 大きな拍手が巻き起こると、引退のテンカウントゴングが打ち鳴らされる。最後の選手コールが行われると、タイガーは四方の客席に深々と頭を下げ、リング中央にあるライオンマークに向けて坐礼。所属選手たちによる胴上げが行われた。大「タイガー」コールに包まれると、タイガーはリングサイドの観客たちとハイタッチや握手を交わし、満足げな表情でセルリアンブルーのリングに別れを告げた。

 気になる今後については「この先も新日本プロレスに所属して、レスラーは引退ですけど、芸能系の仕事でまだタイガーマスクとして活動していきます」とバックステージで語っており、タイガーとしての活動は続けていく見込み。今後も虎のマスクを被り、新日本プロレスを側面からバックアップしていく。


【試合後のタイガー】

▼タイガー「マスコミの皆さん、新日本で出会った方もいるとは思いますけども、31年間、本当にお世話になりありがとうございました。いろいろ生意気なこと言ったりとかしてましたけども、本当に皆さんが盛り上げてくれたからこそ、31年間、続けてこれました。本当に感謝致します。ありがとうございます」

──まず2試合振り返っていかがですか?

▼タイガー「そうですね。緊張ももちろんあったんですけど、技の失敗もたくさんあったんですけど、トータル的に考えて限界かなと。やはりこれがもう自分の限界かなと。これ以上やっぱりそういうのを隠し隠し試合するのは僕にとっては無理ということで、やはりそこは佐山さんと練習してきて、本当に自分の中ではもう限界ですし、全く悔いはないです、31年やってきて。一つ悔いが残るとすれば、今日もうちょっと、なんかもうちょっと5分は短いなって焦ってしまった部分もあったし、やはりヒザも悪い、肩も悪い、腰も悪い。それを恥ずかしくなく出したなっていうふうに考えたらそれまでなんですけど、でもあのトム・ビリントン、“ダイナマイト・キッド"トム・ビリントン、素晴らしい選手だと思います。この先、新日本のシリーズに僕は出てほしいなと思います。ジュニアの選手とやれば素晴らしい試合になると思うし、彼もまた成長するだろうし、はい。若いっていいなと思いました。って思ってる皆さん、いっぱいいますよね?(笑)」

──試合後のセレモニーにたくさんの方が登場しましたけど、原さんという

▼タイガー「そうですね。本当にAKBの武藤姉妹は僕はもう子供の頃から知ってるので、本当に綺麗になったなっていう思いしかないし、あとはザ・グレート・サスケさん、新崎人生さんという僕にプロレスを教えてくれた、一番最初に教えてくれた2人ですし、藤波さんは僕が新日本に入ってきた時の社長であって、やはりジュニアの先駆者であって、ライガーさんは僕を新日本に引っ張ってくれた人で、山崎さんはシューティングの先輩であって、新日本でコーチもやられていた。あと三浦監督と言いますけど、三浦監督は僕は野球が好きでDeNAで知り合ったんですけども、原監督は先程監督がリング上で言った通り、僕はもう子供の頃から原さんのファンで、野球選手になりたいっていうのはもう原さんを見て思ってたんで。それがいつの間にか佐山さんにシフトチェンジしたっていうようなことですよね。あとLOVE PSYCHEDELICOのNAOKIさんは、いつもライブに招待していただいて僕も大好きで、武尊選手は本当にサプライズで、メールではやり取りはしているんですけど、まさかこういう形で来ていただけるとは思わなかったです。本当に僕は人に恵まれてありがたいなと思いました」

──あと最後に佐山さんとロックアップされましたけど、その思いは?

▼タイガー「僕はタイガーマスクというものを佐山先生が名前をくれて、お前だったらタイガーマスクをやってもいいという。佐山先生が作ってくれたタイガーマスクだと思ってました。でも、そのタイガーマスク、佐山先生が作ってくれたタイガーマスクはもう本当に今日が限界でできないと思って。でも、僕の中での最後は、本当は佐山先生と試合をしたかったんです。でも佐山先生は皆さんご存知の通り、まだ体の調子は良くない。ただ先生にこの今日の話をした時に、先生は『絶対に行く』と。『絶対に行ってロックアップしてやる』って言ってくれたんですね。で、言ってくれた先生がまさか今日タイガーステップをするとは、これ僕も全く思ってなくて、もの凄いなんて言うんですかね、感激というか感動というか、先生の病気もそうなんですけど、やはり今日の日を目標にしてたらしいです、先生も。今日は絶対行くんだという目標を持ってて、だから病気っていうのは目標を持ってその日に何かがある、絶対にここまで治さなければいけないって思えば絶対に治るんだなと僕は思ってます。やっぱり先生は復活すると思ってますし、今日のタイガーステップを見たら絶対に佐山先生はまだまだ、『お前が辞めたんだったら、俺はまだやるよ』って言うぐらいね、できるんじゃないかと思いましたけど、佐山先生はとにかく『お前、よくやった。最高だよ』って言ってくれて、やはり涙が止まらなかったですね、佐山先生の時は。僕のやっぱり師匠だなと思いました」

──マスクを被ってデビューして、被ったまま引退となりました

▼タイガー「最初は山口百恵さんみたいにね、タイガーマスクはやはり新日本プロレスで生まれたものですから、この新日本プロレスに返さないといけないんじゃないかと思って、山口百恵さんみたいにマスクを置こうと思ったんですけど、佐山先生にその話をしたら『脱がないでいい』と。『脱いだら大変だよ』って、そういうふうに言ってくれたので。まあこの先も僕は新日本プロレスに所属はして、レスラーは引退ですけども、芸能系の方の仕事でまだタイガーマスクとして活動はしていきます」

──話せる範囲でいいんですけど、最後に佐山先生に何かコメントっていうのは?

▼タイガー「いや、さっき言った通り、『お前、最高だよ。とにかく今日までやってくれてありがとう。もう俺もこんな嬉しいことはない』って言ってくれて。それはこっちのセリフですよね。先生が来てくれて、ここまでのことをしてくれるなんて、本当に嬉しい。ロックアップ、皆さん見てもらったと思うけど、もの凄い力が入って、『えーっ!?』って思ったんですよ。先生、病気ウソじゃねえかなと思って、もの凄い力があったんですよ。『先生一流のジョークなのかな、この長年の病気は』と思うぐらい、本当に力が入ってて、やっぱりタイガーマスクは違うなと思いましたね」

──タイガーマスクとして綺麗な形で引退するのは4代目が初めてなんです。そのへんはどう思います?

▼タイガー「僕は素顔でデビューしているわけではないので、素顔でデビューしている人はそのまま素顔で引退するということもあるでしょうけど、僕の場合はタイガーマスクとしてデビューして、やはりタイガーマスクで終わるっていうのが筋道じゃないかと思います。なおかつ、やはり佐山先生にタイガーマスクという名前をいただいているわけですから、簡単に脱いで終わりとか、そういうことはできないなと思いますね」

──マスクでデビューしてマスクで終わりますが、多分日本人でそういう形でプロレス人生を全うした最長寿記録になると思うんですけど

▼タイガー「そういうふうに言っていただくとありがたいんですけど、記録は抜かれるものですから、誰かが抜くんじゃないかなと思いますけど、とにかく先程も言った通り、僕はタイガーマスクでデビューしてタイガーマスクで終わるというのが、僕の一つのプロレス人生じゃないかなと思います」

──逆にタイガーマスクを背負ってここまでやってきて、苦しかったことっていろいろあったと思いますけど

▼タイガー「もう腐るほどありますよ。もうデビューして、みちのくプロレスでデビューして2〜3年経った頃に、いい調子でバーッと来ていますけど、所詮プロレスとしては、レスラーとしてはまだまだ新人なわけで、やっぱり今まで持ち上げてくれたマスコミの方も、だらしないぞぐらいなね、形で書かれたり、ファンもだんだんそういう部分で言ってくるファンも出てくるわけで、それは当然のことであって、やっぱりそういう時に自分なりに『俺はタイガーマスクをやっていていいのか?』と、『このまま続けていいのか』と、それはもうサスケさんとか新崎さんとかにも相談したことはありましたし、とにかく佐山さんに電話をして『辞めたいです』と何度も電話したことがあります。そのたびに『何を言っているんだ、お前は。なんで俺の真似をするんだ。お前は俺になんか絶対なれないんだから、なんでお前は今までやってきたシューティングとコラボしたタイガーマスクというのをやらないんだ』と常にそれを言われて、『あっ、そうか。俺は真似してたんだな』と、『自分のオリジナルのタイガーマスクをやればいいんだ』って思った時に、吹っ切れた部分はありました。もう挫折っていうのは何度もありましたよ。ないわけがないです。僕はマスコミの方は分かるけど、こういうヘラヘラヘラヘラしてる部分があるんですけど、やはり自分の中では苦しいことはいっぱいありました」

──改めて最後にタイガーマスクの原点とも言うべき、ダイナマイト・キッドの遺伝子と触れた感想は?

▼タイガー「当然彼はダイナマイト・キッドさんのDNAを持ってるわけで、やはり当たりは強いなと思いましたね。これが本家のキッドさんっていうのはもっと凄かったんだろうなと思いますね。それを迎え撃っていた佐山先生はもっと凄いなと。当時のタイガーマスクとダイナマイト・キッドの試合っていうのは、やはり2人が作った芸術なんでしょうね。素晴らしいと思いました。あの遺伝子を持っている。だからさっきも言った通り、このまま今日1回のこの大会で終わるのはもったいないです。是非、この新日本プロレスに継続で参戦して、今の若い選手とバチバチやってほしいなと思いますね。僕もキッドさんとはお会いしたことはあるんですけど、まあ素晴らしいですね、彼は。こんな凄いんだなと思いました」

──ダイナマイト・キッド、ブラック・タイガー、初代タイガーマスクのライバルはもう1人いましたよね? これでマスク剥がされてたらパーフェクトでしたね

▼タイガー「そうですね。小林(邦昭)さんも天国から見てくれて。小林さんは『やっぱ佐山は凄いよ』って言ってんじゃないかなと思いますけどね。でも、やはりタイガーマスクの終わりはタイガーマスクの歴史として終わりたかったので、今回こういう人選をさせてもらったんですけど、そこに間違いはなかったなと思うんですけど、まあいかんせんあとちょっと時間が欲しかったなというのはありましたね。慌ててしまった部分が本当に。やっぱり若いっていいですね。若い時期に戻りたいですよ。よろしいでしょうか? 31年ありがとうございました!」

【ブラック(ロッキー)の話】「ありがとう、タイガーマスク。本当にありがとう。20年前、俺は猪木さんのLA道場にいた、まだ何者でもないレスラーだった。そんな俺が、ブラック・タイガーIVになるという、この上なく大きな役目を託された。でも、4代目タイガーマスクがいなければ、ブラック・タイガーIVも存在しなかった。これは心の底から本当にそう思ってる。今の俺があるのも、今まで築いてきたこのキャリアがあるのも、4代目タイガーマスクがいたからだ。この20年間、俺たちはライバルとして闘い続けてきた。同じリングに立ち、何度も激しくぶつかり合い、おたがいに血を流してきた。そして今、お前の手元には俺のマスクが2枚ある……。タイガーマスク、本当におめでとう。素晴らしいキャリア、本当にお疲れさまでした。そして願わくば、この世界でも、その先でも。俺とお前は永遠のライバルだ。いつかまた、必ずリングで巡り会おう」

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