『タイガーマスク 引退記念試合』東京・後楽園ホール(2026年7月7日)
タイガーマスク引退試合I △“ダイナマイト・キッド”トム・ビリントンvsタイガーマスク△
“ダイナマイト・キッドの甥”ビリントンが新日本マット初登場。引退を迎えたタイガーと熱戦を繰り広げると、再来日に意欲をみせた。相手を務めたタイガーもビリントンの新日本参戦を後押しした。
1995年7月15日にデビューした4代目タイガーマスクがついに引退。「引退試合I」の対戦相手として新日本初登場を果たしたのがあのダイナマイト・キッドさんの甥にあたるビリントンだった。ビリントンは2019年に弱冠15歳の若さで母国イギリスでデビュー。様々な国を転戦し、現在はAEWで活躍。2024年に九州プロレスで初来日を果たしていたが、新日本は今回初参戦となった。今年2月にアメリカGCWでタイガーとの対戦が決まっていたものの、タイガーの欠場で流れており、今回が最初で最後の遭遇だった。
タイガーの師匠にあたる初代タイガーマスクは1981年4月23日の蔵前国技館大会でデビュー。その対戦相手を務めたのがキッドさんだった。最後はジャーマンスープレックスが初代タイガーが勝利して衝撃的なデビューを飾り、猛攻伝説が幕開けした。そんな「タイガーvsキッド」が時を越えて実現。初代タイガーとキッドさんは82年1月1日に後楽園ホールでシングルマッチの対戦経験があり、実に24年半ぶりに聖地で“黄金の虎"と“爆弾小僧"が5分1本勝負という形式ながら一騎打ちを行った。
ビリントンはキッドさんと同じコスチューム&入場テーマで入場。大声援で迎えられたタイガーと対峙すると、お互いの力を確かめ合うようにロックアップやリストの取り合いを展開する。互いにネックスプリングなどを決めると、ビリントンは強引にぶん投げ、ロープに振ってのバックエルボーからエルボードロップへ。タイガーは冷静に避けて自爆させた。
ここから打撃戦へ。タイガーはソバットを放ったものの、ビリントンも頭突きで応戦し、ヒップトスの構えに。読んだタイガーは上手く切り返したものの、ビリントンもジャーマンでぶん投げる。すかさずロープ際のタイガーめがけて突進。タイガーは冷静に場外転落を誘うとあとを追い、鉄柵に投げつける。しかし、ビリントンも場外ブレーンバスターを強行。ジャンピングハイキックも叩き込んだ。
ビリントンはリングに戻ったタイガーにミサイルキックを発射。残り30秒のコール直後にキッドさんばりの高速ブレーンバスターでぶん投げる。タイガーはなんとか肩を上げると、「タイガー」コールが発生。ビリントンはツームストンパイルドライバーで仕留めようとしたもののタイガーは必死に抵抗して、時間切れに持ち込んだ。
タイガーがビリントンの猛攻を耐え抜いて熱戦ドローに。ビリントンとタイガーが握手したものの、そこにブラック・タイガーが乱入して、そのまま次の試合になだれ込んだ。ビリントンはブラックの狼藉が許せず、序盤でラリアットを浴びせてタイガーをアシスト。延長戦の末にタイガーがタイガースープレックスで勝利すると、最後はブラックのマスクを脱いだロッキー・ロメロとともに3人で握手や抱擁を交わした。
引退試合の相手をしっかりと務めてみせたビリントンは「ただ出てくるのは、タイガーマスクの引退を祝したいという気持ちだ。伝説の最後の場に居られたことは本当に光栄だ。正直、言葉が出てこないよ。大きな感謝をタイガーマスクに伝えられてうれしい。タイガーの伝説は終わるが、あなたが次の世代を支えてくれることを願っています」と敬意をあらわに。「今はあなたが成し遂げたことに感謝を伝えたい。すべてにありがとう。あなたはプロレスに捧げた、その身をプロレスに捧げてきた。皆、どんなに感謝してもしきれないと思っている」と感謝の言葉を重ねると、「前進あるのみ。また近いうちに日本で会おう」と再来日に意欲を見せた。
5分間ながらも肌を合わせたタイガーも「素晴らしい選手だと思います」とビリントンの実力に太鼓判を押し、「この先、新日本のシリーズに僕は出てほしいなと思います。ジュニアの選手とやれば素晴らしい試合になると思うし、彼もまた成長するだろうし」と新日本再登場を後押し。キッドさんとタイガーの想いを受け継ぐビリントンの新日本ジュニア参戦が実現すれば、新たな伝説の幕開けとなるかもしれない。
【ビリントンの話】「ただ出てくるのは、タイガーマスクの引退を祝したいという気持ちだ。伝説の最後の場に居られたことは本当に光栄だ。正直、言葉が出てこないよ。大きな感謝をタイガーマスクに伝えられてうれしい。タイガーの伝説は終わるが、あなたが次の世代を支えてくれることを願っています。今はあなたが成し遂げたことに感謝を伝えたい。すべてにありがとう。あなたはプロレスに捧げた、その身をプロレスに捧げてきた。皆、どんなに感謝してもしきれないと思っている。前進あるのみ。また近いうちに日本で会おう」

