
「戦う前から負けていた」「大統領が望んだのとは逆効果」前代未聞の騒動→惨敗のアメリカ代表を伊大手紙が糾弾「世界的なプレッシャーに耐えられなかった」
世界から批判の声が寄せられたなかで、アメリカ代表のフォラリン・バロガンは、北中米ワールドカップのラウンド16に先発出場した。だが、結果を残すことはできなかった。
ラウンド32で一発退場となったバロガンは、7月6日のベルギー戦に出場停止で出られないはずだった。だが、前日に処分保留となることが決定。アメリカのトランプ大統領がFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に見直しを求めたことで、政治介入が問題視された。
レッドカードを出された選手が次の試合に出場できるという異例の事態に、UEFAが厳しい批判声明を出すなど、サッカー界は大きな騒ぎとなった。一部からこのストライカーをを起用すべきではないとの声もあがったが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は選手を先発出場させる。
だが、アメリカはベルギーに1-4と惨敗した。バロガンもシュートチャンスはあったがゴールを決めるには至らず。試合を通じて、アメリカはこれまでのような活気がなかった。
イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、試合レポートで「アメリカは大きな野心とともにシアトルでのラウンド16に臨んだ。アメリカらしい、XXLサイズのハングリー精神とアグレッシブさを見せていた。だが、ベルギー戦でチームは身体が動かなくなってしまったかのようだった」と報じている。
「バカげたことに、バログン問題は大統領が望んだのとは逆効果をもたらしたのかもしれない。対戦相手はモチベーションを高め、最も予想外の局面で自分たちを取り戻した。逆にアメリカは世界的な騒動のプレッシャーに耐えられなかった。全世界から注目され、評価されていることを知る者のナーバスさにかられたのだ」
「ここ36時間で、アメリカ代表やここまで3得点とチームのベストプレーヤーだったCFをめぐる活気は変わってしまった。今回、バロガンはまったく生かされず、自身もふさわしいチャンスをつくれなかった」
同紙は「背番号20のユニホームや彼に対するチャント、横断幕もあった。そのひとつには、バロガンの顔写真と『自由の国』との文字。少なくとも街では『トランプとインファンティーノによって“解放”された』と受け止められていたのだ」と続けた。
「しかし、後半もバロガンは感情的かつ技術的に同じの檻に閉じ込められたままだった。危険な存在になれず、仲間たちと同じく、のびのびプレーできなかった」
「アディショナルタイムに交代を命じられると、彼はうなだれてピッチを後にした。そしておそらくは戦う前からアメリカが負けていた試合を完ぺきに象徴する光景となった。バログンがベンチに座ると、4点目を決めたロメル・ルカクがトランプ・ダンスを踊るのも目にすることになったのだ。彼ら全員にとって、踏んだり蹴ったりだった。バロガンにとってはなおさらだ」
サッカー史に残る騒動は、結果的にバロガンとアメリカ代表に恩恵をもたらさなかった。トランプ大統領とインファンティーノ会長は、彼らの試合を見て何を思っただろうか。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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