
「英国では日本が“第2の応援チーム”に」森保ジャパンが残した鮮烈な印象「ブラジル戦は全員が観たいと言っていた」【W杯】
北中米ワールドカップのラウンド32で、森保一監督が率いる日本代表がブラジル代表に1-2で敗れてから数日が経った。多くの国では、すでに今大会の日本の記憶が薄れ始めているかもしれない。しかしイギリスでは、彼らの戦いぶりがいまだに語られている。
今大会、日本代表は多くの英国人にとって、自国代表に次ぐ「第2の応援チーム」となっていたのだ。私のサッカー好きの友人たちは皆、普段は自国の試合以外にあまり関心を示さない。それでも日本対ブラジルの一戦だけは、全員が観たいと言っていた。
では、なぜ日本代表はこれほどまでに好感を持たれているのだろうか。理由はいくつかある。まず、そのプレースタイルだ。選手たちは絶えず動き続け、スピードとエネルギーに満ちあふれている。世界的なスーパースターこそいないかもしれないが、組織として戦い、チームプレーの力を体現している。今大会でも、強豪国を相手に十分に渡り合えることを証明した。
また、選手たちは審判や相手選手と不必要に口論したり、ファウルを誘うために大げさな振る舞いを見せたりしない。そうした光景を日常的に目にしている英国のファンにとって、その姿勢はとても新鮮で清々しく映るのだ。
そしてサポーターも同様だ。ブラジル戦では人数こそブラジルサポーターのほうが多く見えたが、試合中に最も大きく響いていたのは日本サポーターの声援だった。最後までチームを後押しし続ける姿は、多くの人々の心を打った。
日本がワールドカップを去る姿は胸が張り裂けるほど辛かった。近年の大会では、悔しい敗退のパターンが続いている。日本は過去3度の決勝トーナメントで、いずれも先制しながら勝ち切れなかった。本当に苦しい結果だろう。それでも、日本代表のレベルは年々向上している。そして何より、選手もサポーターも最後まで尊厳とスポーツマンシップを失わなかった。
私を含め、多くの英国のサッカーファンは、日本代表とそのサポーターたちの姿を恋しく思っている。彼らは今大会を通じて、世界のサッカー界に素晴らしい印象を残した。日本の皆さんには、自国の代表チームを誇りに思ってほしい。
文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。
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