■1位は全編犬視点の異色ホラー『GOOD BOY/グッド・ボーイ』

全編を犬の視点から描くという大胆なアプローチがSNSで話題を呼び、全米の興行ランキングで2週連続トップ10入りを果たした『GOOD BOY/グッド・ボーイ』が1位。メガホンをとったのは、本作で長編監督デビューを果たしたベン・レオンバーグ。主演を務めたレトリバー犬のインディの演技が絶賛され、2025年のSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト映画祭)にて“最優秀犬演技賞”を受賞、さらに2026年のアストラ映画賞「ホラー/スリラー部門」では動物俳優が最優秀演技賞を初受賞する快挙を成し遂げた。

犬のインディと共にアパートで暮らす飼い主のトッドは、ある日吐血して病院に運び込まれる。退院したトッドはインディを連れ、祖父が謎の死を遂げて以来空き家となっていた家に移り住む。トッドは隣人から予備の発電機を借り、祖父が映っている昔のホームビデオを観て過ごすなかで、インディは家の中に存在する異変を感じ取るようになる。やがて邪悪な存在がトッドの容態を悪化させ、インディは正体不明のなにかから必死に彼を守ろうとするが…。

本作のムビチケ前売券(オンライン)・鑑賞券購入特典は、鑑賞記録がセットになった「ムビチケデジタルカード」と「特別ビジュアル」。この「特別ビジュアル」は劇場入場者特典のポストカードにも使用される予定だ。ムビチケ前売券(オンライン)の販売は7月9日(木)まで。
■2位は『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』のダニー&マイケル・フェリッポウ兄弟の監督最新作『ブリング・ハー・バック』

『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』(22)を手掛けた双子の兄弟、ダニー&マイケル・フェリッポウ監督が、『ミッドサマー』(19)、『ヘレディタリー/継承』(18)などのスタジオ、A24とタッグを組んだホラー映画『ブリング・ハー・バック』が2位となった。主人公のアンディを19歳の新星ビリー・バラットが演じ、アンディの妹パイパー役を務めたソラ・ウォンと謎の子どもオリヴァー役のジョナ・レン・フィリップスは本作で映画デビューを果たした。子どもたちを育てる里親のローラ役を、アカデミー賞作品賞に輝いた『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)の主演俳優サリー・ホーキンスが怪演。

父親を亡くしたアンディと目が不自由な妹のパイパーは、とても親切な里親ローラのもとで暮らし始める。そこには、言葉を話さない男の子のオリヴァーが一緒に住んでいた。ローラの異様なまでの愛情にアンディは違和感を覚えるが、ある日を境に、この家で次々と不穏な出来事が起きていく。やがてそれらがすべて繋がった時、隠されていたローラの恐るべき“願い”が明かされる。

MOVIE WALKER PRESSでは、フィリッポウ兄弟&ホーキンスが、互いを称え合う『ブリング・ハー・バック』特別鼎談映像の記事を掲載。3人の出会いや本作を通して生まれた信頼関係から、ローラというキャラクターの役作りの裏側までを語り合う映像となっている。さらに、開催中の『ブリング・ハー・バック』コラボカフェ at 呪物cafe ジュジュの詳細についても紹介している。

本作のムビチケ前売券(オンライン)・鑑賞券購入特典は「ムビチケデジタルカード」。ムビチケ前売券(オンライン)の販売は7月9日(木)まで。
■3位は、イラク出身の監督が自らの体験をもとに手掛けた長編初監督作『大統領のケーキ』

独裁政権下のイラクを舞台に、小学校で大統領の誕生日ケーキをつくる係に任命された少女の奮闘を描いたドラマ『大統領のケーキ』が3位にランクイン。イラク出身のハサン・ハーディが自らの体験をもとに長編初監督、脚本を手掛け、第78回カンヌ国際映画祭にて、監督週間観客賞とカメラドール(新人監督賞)を受賞した。製作総指揮には『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)などの脚本家エリック・ロスと『幸せへのまわり道』(19)の監督マリエル・ヘラーが名を連ねる。主人公ラミア役のバニーン・アハマド・ナーイフをはじめ、キャストには演技未経験者が起用された。

1990年代、イラク。国民が戦争と食糧不足に苦しむなか、フセイン大統領は自身の誕生日を祝うケーキを作るように国内の学校に命じていた。9歳のラミアは、小学校のくじ引きで誕生日ケーキを準備する係に選ばれてしまい、ケーキを用意できなければ重い罰が待っているという。翌朝、彼女は一緒に暮らしている祖母に連れられ、父の形見の時計と友だちの雄鶏ヒンディと共に町へ出かけるが、祖母の目的はケーキではなくラミアを養子に出すことだった。逃げ出したラミアは自分でケーキの材料を集めれば、祖母と暮らし続けられると信じ、クラスメイトのサイードと協力して町を駆け回る。

本作の舞台となる湿地帯には、そこに生きる人々の生活や文明の基盤を古くから支えてきた植物「葦(あし)」が自生している。本作のアラビア語の直訳タイトルが『葦の王国』であることからもわかるように、葦は作品において極めて重要な意味を持っている。葦の脆さと不安定さを、当時のイラクの不穏な情勢へと重ね合わせたメタファーとなっている点も見どころのひとつだ。

本作のムビチケ前売券(オンライン)購入特典は「ムビチケデジタルカード」。ムビチケ前売券(オンライン)の販売は7月9日(木)まで。
■4位は人気テレビアニメの続編『死亡遊戯で飯を食う。44:CLOUDY BEACH』

鵜飼有志によるライトノベルが原作のテレビアニメ「死亡遊戯で飯を食う。」の続編で、原作の「クラウディビーチ」編を映像化した劇場版アニメーション『死亡遊戯で飯を食う。44:CLOUDY BEACH』が4位。テレビアニメ版に引き続き、アニメ「義妹生活」の上野壮大が監督を務め、スタジオディーンがアニメーション制作を担当する。

命懸けの殺人ゲームで99回クリアすることを目指し、ゲームを勝ち抜いて得た賞金で生計を立てていた少女、幽鬼。プレイヤーの生存率が減少するジンクス“三十の壁”を突破した彼女は、44回目の殺人ゲーム「クラウディビーチ」に挑む。絶海の孤島に集められた8人のなかには、幽鬼が見知った熟練者もいて…。

本作のムビチケ前売券(オンライン)購入特典は「ミニキャラ幽鬼 スマホ壁紙」。さらにムビチケ前売券(オンライン)・鑑賞券の購入で「ムビチケデジタルカード(全5種/ランダム配布)」がプレゼントされる。ムビチケ前売券(オンライン)の販売は7月9日(木)まで。
■5位はヌーヴェルヴァーグの旗手ジャン=リュック・ゴダール監督作『勝手にしやがれ』製作の舞台裏に迫る『ヌーヴェルヴァーグ』

1950年代後半のフランスで起きた革新的な映画運動「ヌーヴェルヴァーグ」を代表する作品として知られるジャン=リュック・ゴダール監督作『勝手にしやがれ』(60)製作の舞台裏を映画化した『ヌーヴェルヴァーグ』が5位。『6才のボクが、大人になるまで。』(14)や「ビフォア」シリーズのリチャード・リンクレイター監督がメガホンをとった。『勝手にしやがれ』のスタイルにならい、アカデミー比率(1:1.37)の白黒映像、全編ほぼフランス語で、キャストもジーン・セバーグ役のゾーイ・ドゥイッチ以外はほぼ無名の俳優陣で固めた。

1959年の夏、映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」で執筆活動をしていたゴダールは、フランスの若手俳優ジャン=ポール・ベルモンドとアメリカの若手女優ジーン・セバーグを主演に迎えた長編映画『勝手にしやがれ』の制作を開始する。ゲリラ撮影や即興演出といったゴダールの型破りな撮影方法に周囲は困惑するが、映画作りの夢と情熱を共有した現場は熱気に満ちあふれ、誰ひとり完成形を想像できないまま撮影は進んでいく。

MOVIE WALKER PRESSでは、リチャード・リンクレイター監督へのインタビューを実施。ゴダールとの出会いや企画の原点、映画史における“不滅の潮流”『ヌーヴェルヴァーグ』を撮る意義について語ってくれた。記事内ではゾーイ・ドゥイッチをはじめ、キャスト陣へのインタビューも掲載している。

本作のムビチケ前売券(オンライン)・鑑賞券購入特典は「ムビチケデジタルカード」。ムビチケ前売券(オンライン)の販売は7月9日(木)まで。
以上、みたい映画ランキング上位5作品をお届けしました。今週は、仕掛けやアプローチ、ストーリーテリングが巧妙なホラー映画や、実体験をもとにした人間ドラマ、コアな人気を誇るテレビアニメの続編に、ヌーヴェルヴァーグの舞台裏に迫る作品など、映画ファンをうならせる5作品がランクイン。じめじめした梅雨が続くなか、週末はぜひ気分をあげるべく、気分転換に映画館へ出かけてください!
文/山崎伸子
