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大都会・新宿に落ちていた大量の薬物、その正体にゾッとした 区は「医療機関に返して」呼びかけ

大都会・新宿に落ちていた大量の薬物、その正体にゾッとした 区は「医療機関に返して」呼びかけ

近年、本来とは異なる用途で注目を集め、話題となっている医薬品・マンジャロ。

そんなマンジャロが、新宿の路上で大量に不法投棄された様子が話題となっている。

■新宿に落ちていた大量の筒

ことの発端は、インフルエンサー・吉田いをんが投稿した1件のポスト。

「新宿歩いてたらマンジャロそこら辺に転がってて怖すぎ」という投稿に添えられた写真には、路上に捨てられた小型の筒が7〜8本ほど写っていた。

マンジャロは2型糖尿病の治療薬として開発された自己注射で投与するタイプの医薬品で、血糖値を下げるだけでなく、食欲抑制・満腹感の持続などにより体重を減らす効果も期待できることから、肥満症の治療薬としても注目されている。

消化器への影響や低血糖など様々な副作用も確認されており、投与の際は医師による指導のもと、慎重に行う必要がある。

このように「糖尿病の治療」目的で使用されるマンジャロだが、近年では「ダイエット目的」で使用する人物が増加。

「サナエトークン」でお馴染みの実業家・溝口勇児氏が、自身がMCを務めるオーディション番組『LAST CALL』のYouTube チャンネルにて、マンジャロを提供するオンライン処方サービスへの出資を報告し、物議を醸したことは記憶に新しい。

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■新宿区は「警察に通報」を呼びかけ路上に捨てられたマンジャロ写真は記事内容を表現したイメージです。画像生成AI[ChatGPT]を利用して作成しました。

そんなマンジャロが「新宿の街に大量投棄されている」という光景は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「最近の新宿は怖くて、行きたくないです」「正規のルートで処方されたものでしょうか?」「流石に怖すぎるし、危険すぎる」「タバコ感覚でマンジャロがポイ捨てされているのか…」など、驚きと戸惑いの声が上がっている。

マンジャロが投棄されていた場所等の詳細について、ポスト投稿主に取材を打診したが、残念ながら返答は得られなかった。そこで今回は、新宿区の関係者らに話を聞いてみることに。

新宿区 環境清掃部-ごみ減量リサイクル課は、新宿区リサイクル及び一般廃棄物の処理に関する条例にて、「有害なものを家庭廃棄物としてはならない」と定めていると説明する。もちろん「路上への投棄」などは論外である。

使用済みの注射器の処分については「処方頂いた医療機関や薬局に返却願います」と、呼びかけていた。

吉田のポスト本文にあった「新宿歩いてたらマンジャロそこら辺に転がってて〜」という表現を受け、新宿を「歩けばマンジャロに当たる世紀末のような街」と想像した人も多いだろう。

しかしリサイクル課に話を聞いたところ、ゴミの集積所より注射器が発見されるケースは少なからずあるものの、路上に投棄された注射器の通報は「滅多にない」とのことだ。

なお、前出の通りマンジャロは「医薬品」だが、路上に落ちている注射器が「医薬品を注射したものかどうか」は、確かめる術がない。そのため、リサイクル課 担当者は「万が一、路上に注射器が落ちているのを発見したら、警察に通報してください」と、呼びかけていた。

たとえ「医薬品」でも、素性が不明な投棄物は「不審物」なのだ。

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■路上投棄の注射器が「危険」な理由

本件については、新宿区議会議員で医師の古畑まさのり氏も関心を寄せている。

話題となったポストの写真を受け、古畑議員は「マンジャロのアテオス製剤は、注射器や針を内蔵した使い切り型の自己注射デバイスとして処方されます。使用後の針は本体内部に収納されるよう設計されています。そのため、投棄されていた筒が正常に使用されたものであれば、ゴミ拾いの際に針刺し事故が起きるリスクは低いと考えられます」と、説明する。

しかしそれは「正常に使用」された場合。古畑議員は「路上に投棄されたものである以上、容器の破損などにより針が露出している可能性も否定できません。安全のため、個別の物品については現物確認が必要です」と、分析していた。

昨今、マンジャロが「本来とは異なる用途」で注目を集めている件については、やはり古畑議員も懸念している様子。

「使用済みの注射針には針刺し事故のリスクがあり、けがだけでなく感染症の原因となる可能性もあります。実際の感染リスクは高くない場合もありますが、誰が使用したものか分からない医療機器には安易に触れないことが重要です」と、街中で遭遇した際の対応について注意喚起する。

続けて「こうした医療機器は一般ごみとは異なる方法で処分する必要があります。使用後は医療機関や薬局の指示に従い、適切に廃棄することが求められます。自由診療においても、医療機器の捨て方まで含め正しい指導が必要です」と、分析していた。

昨今では医療機関を介さず、個人売買でマンジャロを取り引きするケースも散見され、東京都庁薬務課もSNSを中心に注意を呼びかけている

違法ルートで医薬品を入手する人物にモラルや、マナーを守る気概が備わっているとは考えづらい。そのため、今回のような不法投棄の件数は今後増加する恐れもあるだろう。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路・鉄道ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所、鉄道会社に太いパイプを持つ。

(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ
配信元: Sirabee

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