
映画「トイ・ストーリー5」が7月3日に公開。本作が、カウガール人形のジェシーを中心に展開されることになったワケを制作陣が明かした。
■ピクサー、前作の主人公とは別のキャラクターに焦点を当て作品の世界観を広げる
2026年に公開された作品の中で全米、全世界興行収入ともにNo.1のオープニングを獲得した本作。ピクサーはこれまで続編を作る際に、前作の主人公とは別のキャラクターに焦点を当てることで、作品の世界観を広げてきた。そして本作で物語の中心を担うのは、ウッディから保安官バッジとボニーの部屋を託されたカウガール人形のジェシーだ。
共同監督を務めたケナ・ハリス氏は、「ジェシーは過去に傷を抱えていて、その傷はまだ癒えておらず、それを物語として描ける深い魅力を持っているという点で私たちは意見が一致しました。だからこそ今回ジェシーの物語を描くことに意味があったのです」と明かす。
ピクサー作品の「モンスターズ・インク」(2002年)や「ファインディング・ニモ」(2003年)は、それぞれサリーやニモという主人公を中心にワクワクに満ちた冒険を繰り広げた。その続編となる「モンスターズ・ユニバーシティ」(2013年)と「ファインディング・ドリー」(2016年)では、それぞれ物語の中心となるキャラクターをサリーから相棒のマイクへ、ニモから友達のドリーへと変えることで、前作では描き切れなかったキャラクターたちの過去の物語や内面をより深く掘り下げた。完成した物語は世界観を拡大し観客たちに感動と共感を届け、いずれも前作を上回る世界興行収入を記録した。
■悲しい過去を持つジェシー中心のストーリー展開に全く懸念はなかった
そして本作で掘り下げられるのが、「トイ・ストーリー2」(2000年)で初登場したカウガール人形のジェシー。明るく元気な性格のジェシーだが、かつての持ち主・エミリーに遊んでもらえなくなり最後には捨てられてしまった悲しい過去を持つ。
共同監督のハリス氏は、シリーズ全作に携わってきた監督のアンドリュー・スタントン氏との会話を振り返り、「アンドリューに『トイ・ストーリー5』で何をしたいかと尋ねたとき、彼が最初に思い浮かべたアイデアの一つが『ジェシーがボニーの部屋のおもちゃたちをまとめる様子を見てみたい』ということでした」と語る。
さらにプロデューサーを務めたリンジー・コリンズ氏も、「物語の中でジェシーを中心に据えることに迷いはありませんでした。なぜなら『トイ・ストーリー2』を見た人なら、ジェシーというキャラクターの過去に起きたエモーショナルなシーンを誰もが知っているからです。ジェシーを中心にしてストーリーが成り立つかという懸念は全くなく、むしろ語るべき物語があると感じていました」と、ジェシーが持つ物語への信頼をあらわにした。
■ジェシーらおもちゃたちが、“デジタル”という史上最大の脅威に立ち向かう
そんな本作でジェシーは、ウッディから受け継いだおもちゃたちのリーダーとして、持ち主である少女・ボニーの幸せを常に願っている。想像力豊かで本当はまだまだおもちゃで遊びたいボニーだが、タブレットに夢中な周囲の子どもたちと話が合わず、友達づくりに悩んでいた。
そんな彼女を心配した両親から最先端タブレット・リリーパッドが贈られたことで、ボニーとおもちゃたちの日常は一変。画面の中の世界へ夢中になっていくボニーを前に、ジェシーは“自分たちはもう必要とされていないのではないか”という不安を抱きながらも、彼女の笑顔を取り戻すためウッディに助けを求める。
かつて持ち主に捨てられた悲しみを抱え、再び誰かに必要とされることを願っていたジェシーが、今度は大切なボニーの幸せを守るために立ち上がる。ウッディから仲間たちを託された新たなリーダーとして、そして誰よりも“子どもに愛される喜びと捨てられる悲しみ”を知るおもちゃとして、ジェシーは“デジタル”という史上最大の脅威に立ち向かう。
なお「トイ・ストーリー」シリーズ過去作はディズニープラスで配信中。

