
「お前も、お前も退場だ!」フランス対モロッコを裁くアルゼンチン人主審は、実績十分で厳格なタイプ。1試合で“レッド10枚”の過去「これこそが準々決勝にふさわしい理由」など脚光【W杯】
1試合で10枚ものレッドカードを提示した過去を持つ審判が裁く。
北中米ワールドカップの準々決勝、フランス対モロッコ戦で、アルゼンチン人のファクンド・テージョ氏が主審を務める。この人選について、フランスの大手スポーツ紙『レキップ』が取り上げた。
同紙は、この任命が大きな話題を呼んでいると指摘。背景には、フランス人のフランソワ・ルテクシエ氏が、ラウンド16のアルゼンチン対エジプト戦で主審を務め、試合前から南米で物議を醸していたことがある。フランス対モロッコ戦をアルゼンチン人審判が担当することに、ある種の並行関係を見出す向きもあったようだ。
しかし、『レキップ』は「アルゼンチン側がルテクシエに懐疑的だったのが、理性よりもパラノイアに近かったのと同じように、テージョを疑う理由は率直に言ってない」と断言。ブエノスアイレス南部の港町バイアブランカ出身の同氏は経験豊富な審判であり、ワールドカップの準々決勝の舞台にふさわしいと評価している。
事実、彼は4年前のカタール大会でも準々決勝の舞台で笛を吹いている。奇しくもその試合は、モロッコがポルトガルを1-0で下した一戦だった。
当時の彼のレフェリングも議論を呼んだ。ポルトガルへのPKが見逃された可能性などを挙げ、『レキップ』は「我々の採点では、10点満点中4点という低い評価だった」と振り返る。ポルトガル側は不満を隠さず、ブルーノ・フェルナンデスは「自国がまだ大会に残っている審判が担当するのは非常に奇妙だ」と漏らしていた。
この一件があったにもかかわらず、44歳のテージョ氏は南米大陸で最高の審判の1人であり続けている。その評価は大陸を越え、EURO2024では唯一の非ヨーロッパ人審判として招聘された。
同年にはコパ・リベルタドーレス決勝のアトレチコ・ミネイロ対ボタフォゴ戦も担当。国内でも、最も白熱するボカ・ジュニアーズとリーベル・プレートの試合を最も多く裁いてきた1人だ。
また、彼のキャリアで最も有名な“作品”の1つが、2022年に行なわれたラシン対ボカの一戦だろう。この試合でテージョ氏は、実に10枚ものレッドカードを提示した。試合は乱闘や危険なタックルが頻発し、ボカ側が7人の退場者を出したため、最後まで続かなかった。
アメリカメディア『ESPN』は公式Xで、当時の試合データを公開。SNS上では「フランスとモロッコは予備の選手を多めに連れてきたほうがいい」「90分間フル出場できるのは誰か」「お前も、お前も、お前も退場だ!」「手に負えなくなる可能性がある」「理由がある。ひどい乱闘だったんだ」「試合では選手同士が殴り合いの乱闘」「これこそが準々決勝にふさわしい理由だ」といった声があがった。
試合をしっかりとコントロールするために。テージョ氏はカードを出すことに躊躇がないタイプのようで、今大会でもカナダ対ボスニア戦、南アフリカ対韓国戦の2試合で7枚のイエローカードを提示している。元コロンビア人審判のアルベルト・ドゥアルテ氏は、テージョ氏について「非常に厳しく、ルールの尊重を求める審判だ」と分析する。
フランスとモロッコが激突する大舞台で、この厳格なアルゼンチン人レフェリーがどのようなジャッジを下すのか、注目が集まる。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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