最高高度16,000フィート(約4,800メートル)、逃げ場ゼロの上空でクズ夫×傷心妻×サイコ女が激突! 疑念と狂気が暴走し、人も自然もすべてが牙をむく、 超上空・超密室サバイバル『タービュランス 絶空16,000フィート』が、 7月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開中です。
監督は、幅広いジャンル映画を手がけ、『エア・ロック 海底緊急避難所』(24)では飛行機×サメという異色スリラーで注目を 集めたクラウディオ・ファエ。さらに、『FALL/フォール』(22)、『海底 47m』シリーズ(17・19)、『ブラック・クローラー』(20)な ど、シチュエーション・スリラーを熟知したプロデューサー&脚本陣が参加。ジャンルの名手たちが“未踏の気球パニック”に挑み、新たな恐怖を創出しています。
──本作楽しく拝見いたしました。監督をはじめ、シチュエーション・スリラーを熟知した皆さんが集結していますが、皆さんは日頃から「こんなことが起こったら恐そうだ(面白そうだ)」ということを考えたり話したりしているのでしょうか?
アイデアの基は全部ね、アンディ・メイソン(製作・脚本)が考えたんだ。そう、こういう作品を作っているのはアンディのせいなんです(笑)。僕は彼からいただいたアイデアに対してベストを尽くすのです。映画という枠の中でたくさんの怖いことが起こって、最後にはそれが回収されていく。そういうカタルシスが好きなので。
僕は自分の奥底に「これが上手くいかなかったらどうしよう」という恐怖症を抱えているのか、「こんなことが起こったら嫌だな」ということをしょっちゅう想像しています。本作の気球どころか、ベランダにいてもソワソワしちゃう人なので。
ただ、一つだけ言っておきたいのは、気球は安全です!皆さんぜひ乗ってみてください。この映画の中で問題を起こすのは、気球では無くて人間ですからね。
──確かに気球の怖いシーンも描かれていますけれど、綺麗な景色もたくさん観る事ができました。
気球からの絶景は本当に美しいので楽しんで欲しいです。劇中での大自然の姿は夫婦間の関係性の変化の比喩なっています。ハネムーンですので、最初は穏やかな天気ですが、嵐に見舞われたり、霧が立ち込めて何も見えない状態であったりというのは、まさにこの2人の間の関係性をそのまま表現しています。本作のプロットにおいて僕が一番興味のあったのは、キャラクター造形と、人間の間で「どう秘密があぶり出される」ということだったので、そこを重点的に描いて、95分間ワンシチュエーションで楽しんでもらえたらなと思いました。
──製作前のリサーチなどで監督が驚いたことや興味を持った事はありますか?
どういう状況で、映画の中の様なことが起こるのか、専門家の方に色々とお聞きしました。どうすればバスケットの底が抜けてしまうのか?とか、火災が起きた後にも空中を漂うことが可能なのか?とか、そういうことですね。実際は火災が起きたら難しいんですけれどね。でも、それがどうなったら可能になるのか、信憑性とフィクションの間で工夫をしながら作っていました。
エミーが気球から落ちそうになってワイヤーに一生懸命しがみつきますが、実際にはそんなことは出来ない。それでも映画だから説得力を持たせる必要があるので、バランスを考えながら。実はもっともっとありえないシチュエーションも考えていたのですが、「それは絶対に絶対に有り得ないです」と専門家の方に止められてしまいました(笑)。
──ザックはハネムーンで浮気をするクズ男ですが、浮気そのものというよりも、エミーに対する態度の横柄さの方がイライラしました!このキャラクター造形はどの様に生まれましたか?
説得力のある形で着地させないといけないので、そこにつながるキャラクター造形が大事になります。つまり、みんなエミーの味方をする必要がある=ザックをクズに描くということになるのですが、あくまで夫婦なわけですから、エミーもザックのどこかを好きになったわけです。道徳的、道徳観念もちょっとおかしいなと思わせるものの、どこかに優しさがあったり、ラブリーなところがあったりするんですよね。そういうところを残しつつも、最終的には浮気がバレてしまう。
そして、おっしゃるように、浮気だけだったらエミーは許したかもしれない。そこの塩梅が必要だったわけです。主演の2人が本当に上手く演じてくれて、脚本にしたら2ページほどのシーンなんですけれど、ものすごい量のメモ書きを書いているんですよ。あらゆる罵詈雑言がギッシリ書かれていました。
──気球の中でピンチが起こるという独特なシチュエーションではありながら、夫婦喧嘩のリアリティとか、人間関係の崩壊ってこんな感じだよな…という、親近感もあって。ぶっ飛びすぎていない所が楽しかったです。
嬉しいお言葉をありがとうございます。まさにそのバランス感覚を気をつけていました。ジャンルものではあるので、いくかの“強調”は含まれていますけれど、それでもぶっ飛びすぎない様にしたいなと考えていました。
──監督ご自身は本作の様に気球の上でピンチになってしまうのと、過去に手がけられた『エア・ロック 海底緊急避難所』の様に潜水艦の中でのピンチ、どちらが嫌ですか?!
個人的には『エア・ロック 海底緊急避難所』のシチュエーションの方が怖いです。高所恐怖症な所もあるのですが、本作は人間の怖さの方が強いんですよね。ただ、火炙りのシーンはめちゃめちゃ怖くて、自分自身が火炙りになっていなくても、あの状況にいたら耐えられないと思います。
──今日は楽しいお話をありがとうございました!
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