2026年7月7日、相川七瀬が毎年恒例となるライブ『NANASE’S DAY 2026 Past, present, and future』を開催した。
ライブの幕開けを飾ったのは、浜田麻里のカバー「Precious Summer」。続いて「Heat of the night」を披露し、夏の始まりを鮮やかに告げるスタートを切った。毎年レアな選曲が飛び出すことで知られる七瀬の日に相応しく、久々となる「NOW OR NEVER」、実に5年以上ぶりとなる「世界はこの手の中に」が連続で披露されると、観客からは驚きと歓喜の声が上がった。
一転してバラードコーナーへ突入すると、MCでは「月に捧ぐ」に寄せて、今年2月に急逝した真矢(LUNA SEA)とのエピソードに触れる温かい場面も。長年バンドメンバーとして彼女の背中を力強く支え続け、公私ともに妹分として誰よりも可愛がってくれたという恩人への深い感謝が語られ、会場は静かな感動に包まれた。
過去の歩みを振り返る中で、「無駄だと思っていたことも、後から見るとそうではなかった。自分を褒めて50代を過ごし、また次の10年へ向かいたい」と語り、そんな自身に気づかせてくれたという重要な楽曲「破片」(相川七瀬:作詞作曲)を情感たっぷりに歌い上げた。
その七夕の月夜に浸るような世界観から一転して、朝日が昇るような感覚すら覚えるJ(LUNA SEA)提供の「Flash of Light」へ。そして、室姫深(ex.THE MAD CAPSULE MARKETS, DIE IN CRIES等)提供の「LIE LIE LIE」、yasu(Acid Black Cherry)提供の「R-指定」と続く。日本のロックバンドシーンとの接点の強さと、相川七瀬というアーティストの唯一無二な立ち位置を改めて証明するセクションとなった。
エンディングに向けて会場はさらに一体感を増していく。
FOD『横浜DeNAベイスターズ L!VE 2026』のテーマソングである新曲「Challengers」から、「ワッショイ!」「Shock of Love」「EVERYBODY GOES」と、本人も鬼のセットリストと表現する怒涛の展開へ。最後は頑張る全ての人々への応援歌であり、ファンが自身に送ってくれるエールの交換でもある「DOUBLE CALL」で本編を締めくくった。
いつもより少し長いインターバルを経て、嬉しそうな表情でアンコールのステージに登場した相川。「七瀬の日は奇跡が起きるんだよ、予告したよね」と切り出し、「今日はすごいゲストが来てくれています。絶対に誰だか当てられないと思う」と観客を煽る。渾身のアナウンスで呼び込まれたのは、なんとINORAN(LUNA SEA)だ。あまりのサプライズに言葉を失うファンと地鳴りのような歓声が入り混じり、会場の空気は一変した。プライベートでも真矢と共に交流が深かった二人だが、ステージでの共演は今回が初。相川からの感謝の言葉とともに、LUNA SEAの「BELIEVE」のカバーが披露された。
1曲にとどまらず続く「Sweet Emotion」では、マーティ・フリードマンとINORANによる豪華なツインギターの共演が実現。INORANは終始笑顔で応えるだけでなく、ステージを縦横無尽に動き回りながらバンドメンバーとコンタクトを取り、会場全体を巻き込んでいく。その圧倒的なステージングには相川も喜びが隠せない表情だ。熱狂のアンコールの最後は、もちろん代表曲「夢見る少女じゃいられない」で締めくくられた。
この先には全国ツアー、そして実に28年ぶりとなる日本武道館公演を控えている相川七瀬。これまでの歩みを冷静に振り返り、今日という日を純粋に楽しみ、今の自分があることへのファンへの深い感謝を胸に、未来をしっかりと見据える強い眼差し。まさに「Past, present, and future」というサブタイトルに相応しい、彼女のキャリアにおいてひとつの節目となる一夜だった。

