
この画像はジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が中間赤外線でとらえたもので、ケンタウルス座A(NGC 5128)が映っています。ケンタウルス座Aは、地球から約1100万光年の距離にある楕円銀河です。
ケンタウルス座Aの中心には、強力なジェットを噴出する超大質量ブラックホールが存在しています。またこの銀河には、約20億年前に別の銀河と衝突した痕跡が残っています。
冒頭の画像では、ゆがんだ平行四辺形のような形など、塵の構造が詳細に映し出されています。中央に赤みを帯びた「S」字形の構造が見えますが、どのようにして形成されたのか、よくわかっていません。赤く見える点の多くは、塵が豊富な星や星形成領域です。そこでは年老いた星が自らの物質を宇宙空間に放出したり、新たな星が形成されたりしています。

こちらはウェッブ望遠鏡が中間赤外線と近赤外線でとらえた画像を合成したものです。この画像では塵の雲がオレンジ色に見えています。ぼんやりとした光が広がっているように見えますが、そこは実際には星々が密集した領域です。
地上望遠鏡やハッブル望遠鏡が可視光で見たケンタウルス座A
ウェッブ望遠鏡の画像を見ても、楕円銀河には見えないと思いますので、可視光で見た画像も紹介しましょう。

こちらは地上の望遠鏡で撮影されたケンタウルス座Aの全体像です。中央付近を暗い塵の帯が横切っているのがわかります。(参考記事)「太陽の1億倍の質量を持つ超巨大ブラックホールが潜む巨大楕円銀河ケンタウルス座A」

こちらは暗い塵の部分をハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像です。(参考記事)「ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた巨大楕円銀河ケンタウルス座A」

ウェッブ望遠鏡の画像は、可視光で暗く見える塵の帯の付近をとらえたものです。
冒頭の画像は、ウェッブ望遠鏡の科学観測4周年を記念して、2026年7月6日に公開されました。
(参考)
「猫の手星雲」をジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影 観測3周年記念画像が公開された
ペンギンと卵のような相互作用銀河Arp 142 ウェッブ望遠鏡の科学観測2周年記念画像
地球から最も近い星形成領域「へびつかい座ロー」 ウェッブ望遠鏡1周年記念画像
JWST Image Credit: NASA, ESA, CSA, STScI. Image Processing: A. Pagan (STScI), J. Depasquale (STScI), M. Garcia Marin (ESA Office at STScI)
(参照)ESA/Webb、NASA

