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支払われるギャラに対して事務所への入金額が不明瞭/芸能界「プロダクションVSタレント」独立興亡記〈緊急集中連載①〉(3)

支払われるギャラに対して事務所への入金額が不明瞭/芸能界「プロダクションVSタレント」独立興亡記〈緊急集中連載①〉(3)

「吉本興業」から2度にわたって独立した過去を持つ島田洋七は、自身が揉めた経験は笑って否定しつつ、こう話す。

「若手がよく言うのは、ギャラの取り分、パーセンテージの問題だよね。個人個人の交渉やから違いはあるだろうけど、やっぱり他の事務所のほうが、例えば6対4とか5対5とかもらえる。いちばん多いのは5割らしいけど、吉本やったら6とか7とかを会社が持ってくみたいですね。でもこれはね、大人の考えとしてわかったのは、吉本は劇場をいっぱい作るじゃないですか。劇場って、維持すんのが大変なんだよ。どっち選ぶかよね。やっぱり『M-1』でも吉本芸人が7〜8割出てんのは、そんだけ劇場に出倒して稽古してるからだもんね。ちょっと不満があっても、吉本にいるっていうことにはメリットがある。売れてる先輩とかが番組に呼んでくれる時もあるやろ。もちろん1回は出させてくれるけど、そこでトークがヘタやったらもう出れんしな。結局、実力やね」

 まだ実力も知名度もない時代は、プロダクションから与えられる給料やギャラに不満を抱くことも少ない。そんなタレントもいつしか忙しくなればなるほど、金銭面で不信感が芽生えてくるようになる。

 大手芸能事務所の現役マネージャーがこう明かす。

「売れたタレントは、事務所にいくら吸い上げられているのかがわからない。その時間が長く感じられれば、『もういいのではないか』『自由にしてくれないか』という思いが募るのです。例えばNHKのギャラは歌手であろうが、俳優であろうが、『デビュー年数×1万円』が相場とされている。大河で主演を張る俳優でも、本人に『1本数十万円です』と伝えています。それでも、カラクリはあるんです。“本代”として戦国武将の役作りのために資料を読み漁ったり、記念館に赴いたりといった実態不明な経費も、内閣官房費のような形で数十万円だろうが請求できることがあった。その交渉はマネージャーが行って、お金は事務所に入る。本人は、事務所にいくら入金されているのかなんてわからないのです」

 こうした金の流れについて、年を取れば取るほどタレントは過敏になっていくというのだ。

「きちんと事前に契約書を結んでいる事務所であれば、支払う金額や割合も明示してあります。例えば、CM収入で多いのは、5対5で折半といった形です。とはいえ人間が考えることですから、いざ受け取る段階になると、事務所に1000万円入って、そこから自分が500万円受け取っても、どこかでくすねられている感覚を覚えるようです。そこで事務所を辞めようという発想が出てくる。でも、芸能界の契約書は100%、自動延長ですよ。辞めたければ3カ月前、短くても45日前に意思を伝える必要がある。弁護士を介して、書面でのやり取りも求められるでしょう」(大手芸能プロ現役マネージャー)

 報酬への不満から決意した独立も、いざ乗り出せば前途多難─。次回では、演歌界を舞台にした独立騒動、そして「圧力」や「忖度」の実態にも踏み込んでみたい。

配信元: アサ芸プラス

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