
「日本代表にノルウェーのような勇気があれば…」ブラジルに勝てる可能性もあったのではないか【W杯】
日本代表は、北中米ワールドカップのグループステージを1勝2分けの無敗で2位通過した。だが、ラウンド32で最多5度の世界制覇を誇るブラジルと対戦し、1-2で敗れた。
29分に佐野海舟のゴールで先制するなど、1-0で終えた前半は理想通りの展開だった。だが、後半に入ってヴィニシウス・ジュニオールを左に張らせて幅をとり、ダブルチームで対応する日本を引きつけつつ、クロスを次々に送り込む戦術に変更したブラジルに対応できず、56分に同点に追いつかれる。
その後は、66分に堂安律と中村敬斗の両ウイングバックを、菅原由勢と鈴木淳之介の両DFに代え、78分には伊東純也と鎌田大地も下げて町野修斗と田中碧を投入。守り切って、延長戦に持ち込もうとしたが、後半アディショナルタイムに被弾し、万事休した。
前半は積極的に戦えていたと思うが、後半はベタ引きするしかなくなり、完全に守備的にシフトした時点で、PK戦で勝つ以外の望みはほぼなくなっていた。
一方、そのブラジルをラウンド16で2-1と下したノルウェーは、勇気を持って戦っていた。ボール支配率では、66%対34%と圧倒し、引いてブロックを作るブラジルを崩そうとした。結果的にゴールを決めたのはアーリング・ハーランドだったが、この怪物ストライカーにロングボールを放り込んで、「何とかしてください」というサッカーではまるでなかった。
驚きだったのは、スコアレスで折り返したハーフタイムに、アレクサンデル・スルロットとアントニオ・ヌサという主力の両ウイングを下げて、オスカー・ボブとアンドレアス・シェルデルップを投入する積極的な交代策だった。
結果、シェルデルップが2アシストをマーク。ストーレ・ソルバッケン監督の采配がズバリと当たったのだ。状況が違うとはいえ、同じタイスコアで両ウイングバックをDFに代えた日本とは対照的な交代策だった。
ノルウェーのサッカーを見ていると、日本代表のクオリティがあれば、同じようにもっとボールを保持できたのはないか、もっと攻撃的に戦えたではないか、勝つ確率を上げられたのではないかと思ってしまう。もう少しだけ勇気があれば...。今さら悔やんでも仕方がないが。
取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派
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