昨年来、アサ芸が応援してきた立川談志最後の弟子が真打昇進、立川談吉改め「談寛」となった。「だんかん」を名乗るとなれば、かつて談志門下の「立川談かん」だったダンカン氏の系譜となったも同然。同じ読みの名を襲名するにあたり、“初代”の教えを“二代目”として乞うことと相成った─。
場所は落語家の聖地、神保町らくごカフェ。初代様に失礼のないように賄賂を用意した。定番の山吹色のお菓子を用意したかったのだが、手に入らなかったので狭山茶を。何を隠そう私の配偶者は狭山市出身であり、偶然にも初代様は狭山茶が好きなのだ。か細く小さな共通点だが、大事にしていきたい。
しばらくすると初代様が現れた。瞬間、スタッフ含め緊張が走ったが、初代様はすぐに冗談で場を和ませた。賄賂を渡して間もなく、よろしくお願いしますと対談が始まった。
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談寛 初代! お名前いただきましてありがとうございます!
ダンカン びっくりしたよ。なんで俺の名前なんだ? って。継ぐと言われても、俺の名前を使った瞬間、ハンデを背負うことになるよ。
談寛 いやいや、そんなことないです!
ダンカン でもね、ありがたい部分もある。俺の名前が俺が生きながら二代目に襲名されて、俺が亡くなっても残っていくと思うと、こんな栄誉はないよ。
談寛 初めて家にお邪魔した日、お鍋をご馳走になりました。
ダンカン あれね、ネズミ鍋。この間のクルーズ船で流行ってたやつ。あれ食べさせても、あなたピンピンしてたから、この人は生きていけるなって思ったよ。
談寛 なんか歯に挟まってるなと思ったらシッポでした(笑)。
ダンカン あの日が初対面だったよね?
談寛 はい。
ダンカン 人間、初対面でもどこかで「コイツ、いい人だな」「生理的にダメなヤツだ」って一瞬にして決めるもんだからね。
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正直こんなうれしいこと言ってくれるとは思わなかったので驚いた。
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ダンカン かなり緊張してたよな?
談寛 怒られると思ってましたからね。
ダンカン これも縁だね。あの日は、談志師匠がムッとした顔しながら喜んでるって思ったよ。「俺、種まいておいたんだよ。死んだ後に変な芽が出てきたろ」って。
ダンカン/1959年生まれ。落語家を志し、立川談志に入門。「立川談かん」を名乗る。その後、ビートたけし率いる「たけし軍団」に加わる。タレント、俳優、放送作家として幅広く活躍。所属事務所「TAP」専務取締役。
立川談寛/1981年生まれ。2008年、立川談志に入門。「立川談吉」を名乗る。11年、二ツ目昇進。12年、立川左談次門下へ。18年、立川談修門下へ。26年3月1日、真打昇進、「立川談寛」に改名。
立川談寛さんの「真打昇進記念独演会」(26年9月5日・北海道帯広市芽室町中央公民館大ホール)が故郷凱旋で開かれます。チケット販売情報及びその他の落語会スケジュール等の情報は、「談吉改め立川談寛公式HP」にて。https://dankan.net/
(対談構成/立川談寛)

