夏の本格的な行楽・帰省シーズンが到来すると、空港は異様な熱気に包まれる。この時期、外国人観光客と日本人の旅行客・帰省客が入り乱れて毎回大混雑となるのは、お約束の光景。特に保安検査場や手荷物カウンターの前に伸びる長蛇の列は、出張や移動を急ぐビジネスマンにとって最大のタイムロスであり、激しいストレスの源となる。
しかし、そんな大混雑のピーク時であっても、いっさいの無駄なくスマートに最短ルートで搭乗口へと抜ける「空港の歩き方」を知っている、旅慣れたサラリーマンがいる。羽田空港に勤務経験のある、航空会社の元地上職員が明かす。
「彼らに共通して言えるのは、スマホでの『モバイル搭乗券』の徹底活用と、手荷物の機内持ち込み、または『事前配送サービス』の利用です。重いスーツケースなどの荷物がある場合は前日までに空港へ送っておき、当日はスマホ片手に手ぶらで保安検査場へ直行する。これだけで手荷物カウンターの、悪夢のような行列を完全にスルーできます」
実は保安検査場そのものの選び方にも、利用ターミナルごとに「狙い目の検査場」があるという。元地上職員が続ける。
「朝夕の混雑する時間帯、JALなどが発着する第1ターミナルは、主に中国・四国以西の南ウイングなら、CよりBの保安検査場が空いています。ただし、近畿以東の北ウイングのEとFはどちらも、混み具合には大差ありません。おとなしく搭乗口に近い方へ並ぶのが正解です。ANAなどが並ぶ第2ターミナルは話が別。中央寄りのAやBは大混雑しがちですが、奥にあるCやDは比較的、空いている傾向があります」
出発までを過ごす「隠れた穴場スポット」
さて、無事に検査場を抜けた後、出発までの貴重な時間を静かに過ごし、ノートPCを開いて作業をするための「隠れた穴場スポット」をご存じか。各クレジットカードのゴールド会員などが無料で使える「パワーラウンジ」などの空港ラウンジだ。
元地上職員がさらに言う。
「制限エリア内は常に満席状態ですが、制限エリアではないターミナルのラウンジは、まだ余裕があります。でも出発20分前までには保安検査場を通過しておく必要があるため、そこまでの移動時間を考慮する必要があり、PC作業などの没頭には注意しましょう」
混雑に巻き込まれてイライラするのはダサイ。進化したシステムと空港の構造を把握して羽田空港を使いこなせば、過酷な夏の移動など怖くないのである。
(滝川与一)

