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ちゃんみな、初の東京ドーム公演完走 ”東京ドームの魔物”に打ち克つ

ちゃんみな、初の東京ドーム公演完走 ”東京ドームの魔物”に打ち克つ

 2023年3月にスタートし、数々の伝説を残してきたちゃんみなのライブシリーズ「AREA OF DIAMOND」の最終公演「AREA OF DIAMOND FINAL」。

 7月11日・12日の2日間にわたり、ちゃんみなにとって初となる東京ドーム公演として開催された。

 チケット販売後即完売となり満員御礼となった東京ドーム。客電が落ち、剣が空を舞う、壮大なオープニング映像がスタートするとオーディエンスはその世界観に歓声を上げ緊迫した雰囲気に息をのむ。

 銀の剣を手にし、眼光を鋭く光らせるちゃんみなが映し出され、ステージ上の巨大な扉が開くと、これまでの「AREA OF DIAMOND」シリーズを象徴するモニュメントやメモリーが展示された美術館のようなセットが出現。

 ライブの期待感が最大級に高まる中、1曲目の「KING」がはじまるものの、スピーカーから音が出ないというトラブルに見舞われ、ライブは一時中断。騒然とする場内に、ちゃんみなの「東京ドームには魔物がいるって聞いたけど、こういうこと?」という声が響いた。「もう一回最初からってこと? 私結構かっこよく登場したよ?(笑)。なんかトラブルがあったぽいから、みんな座ってて」と、人間味あふれる、ユーモアたっぷりで頼もしいちゃんみなのトークに、客席が湧く。あちこちから「ちゃんみなー!」という「何があってもちゃんみなの味方」という想いが宿ったような声援が上がった。しばらくして、ライブ再開の目途が立ったというアナウンスが流れ、拍手と歓声が上がった。

 改めて冒頭の映像から始まり、再度期待値が高まった状態で始まった「KING」。ばっちり歌声もバンドの演奏も聴こえる。ちゃんみなは少し間を置き、微笑を浮かべ、「今までどんなもん相手にしてきたと思ってんだよ! 東京ドームの魔物、いくぞ!」とけしかける。「今や私が王様」というフレーズが、これまで以上の説得力を帯びる。

撮影=田中聖太郎

 警告音が鳴り、赤いレーザーが飛び交う中、パワフルなドラムが鳴り響く。「RED」だ。メインステージから伸びた花道では美術館の芸術品を狙うスパイに扮したダンサーたちがしなやかなダンスで魅せる。スパイがメインステージ中央のちゃんみなのショーケースを取り囲むと、そこにいたはずの彼女が消え失せ、空のケースがステージ上に残される。刹那、バンドサウンドが展開すると花道の先に用意されたセンターステージ真ん中から、ちゃんみながジャンプアップで再登場。悲鳴にも似た歓声が響く中、「NG」をドロップ。「東京ドーム! 私が誰かわかってんのか!」とすごむ。思わぬハプニングさえ味方につけ、進化した姿を見せるちゃんみな。「このライブが終わったらしばらくライブはしないんだけど、私と一緒に最高に楽しんでほしいです。東京ドームにいる魔物も踊っちゃうくらい、ラブ&ピースでいかせてもらいたい」。その言葉を裏付けるように、最上級の愛に溢れたライブとなった。

「東京ドーム! 『AREA OF DIAMOND FINAL』を迎えることができました! 満員! 私にとっては本当に信じられない光景です。本当にいるんだね? みんなにどれだけ会いたかったか」と、目の前の光景がまだ信じられないようだ。18歳でリリースしたメジャーデビュー曲「FXXKER」。続いても初期の楽曲「Princess」。スキルフルなラップで、自らが世界一マイクの似合うプリンセスであることを示し、「今わたしは東京ドーム立ってるで」と歌詞を変えると、喝采が送られた。フラッグを振るダンサーたちの中心で、「I’m a princess!」とロングトーンを響かせる。「^_^」では、ちゃんみなのライブが歌とラップだけでなく、ダンスも含めたエンターテインメントショーであることを見せつけた。

 その後、LEDビジョンには、7歳から日々の出来事や想いを書き綴ってきた「ノート」が、ちゃんみなにとってどれほど大切な存在なのかを伝える映像が映し出される。

 ちゃんみなの孤独をそっと受け取った「ノート」。生きるための灯りを灯し続け、ページを開くたびに世界は広がった。ちゃんみなにとって「ノート」は未知の場所へ続く自らが作り上げた唯一の指標。痛みも、不安も、怒りも、醜さも、やさしさも、愛も──戦い抜いた彼女のすべてが「ノート」にあり、その「ノート」はちゃんみなという原石を輝くダイヤに変えた。ここにまた新たなページが刻まれる──。ステージ上に巨大なノートが出現。ゆっくりページがめくれていくと、中からちゃんみなが登場。巨大なノートに寄り添い、切なく「note-book」を歌い、広大なドームに、部屋でひとりノートを綴る自分の姿を浮かび上がらせた。

「AREA OF DIAMOND 2」で「太陽」を披露した際に印象的だった大量の雨を、ドーム上空から再び降らせ、「太陽」を熱唱。ちゃんみなが手を伸ばすと、その手のひらに雫が落ち、やさしく「太陽だ」と歌い、楽曲を締めくくった。

 笑顔で花道を歩きながら、「Good」を歌い、オーディエンスに手を振る。さらに哀愁漂うピアノの旋律が響き、「ダリア」へ。ちゃんみなが立つセンターステージがゆっくりと動き出した。どよめきの中、メインステージからは何度も火柱が上がり、曲に込めた想いを後押しする。ムービングステージはアリーナ後方に到着。「一緒に歌ってくれるかな?」と問いかけ、「PAIN IS BEAUTY」。会場を包む大合唱と共に、27年間の痛みを美しい歌へと昇華した。「みんな、教えてくれてありがとう。『PAIN IS BEAUTY』」と口にし、自らの痛みを肯定してくれたオーディエンスに感謝を伝えた。

 ステージ上でエレキギターを背負うと次に演奏する「I‘m Not OK」のコール&レスポンスを指示する。「みんな、大丈夫じゃない時は『大丈夫じゃない』って言ってください。私と一緒に!」。サビ前でちゃんみなが「行くぞ! 東京ドーム!」と叫び、「I’m Not OK」という痛快なコール&レスポンスが響いた。

 横浜アリーナで初めて開催された2023年の「AREA OF DIAMOND」にて、メイクオフパフォーマンスが話題を呼んだ「美人」。その「美人」のイントロが流れると、オーディエンスからは悲鳴にも似た歓声が響く。今回の東京ドーム公演でもステージ上にはメイクオフをするちゃんみなを模した胸像が飾られるほど、このライブシリーズにとって重要な曲の一つといえるだろう。ちゃんみなが『ちゃんみな最近まじかわいい』と口にすれば客席から「かわいい!」と声が上がり、ちゃんみなは「女は皆正気じゃない そうだろ東京ドーム!?」と挑発。最後にロングトーンを決め、オーディエンスと共振した。

 制作中のNEWアルバムから自身の現状をハスリングする新曲「NAME CARD」を初披露。完全なるHIP HOPナンバーの後に披露したのはまるで皮肉かのように「I’m a Pop」。火柱が何度も上がる中、ジャンルを問う世の中に対して、両手を広げて「I’m a pop」と歌い放つちゃんみなの姿は無敵そのもの。私は私だけの音楽を鳴らす――そんな揺るぎない意志が放たれる。性急なビートが轟き、「東京ドーム! 行くぞ!」というアジテートから「WORK HARD」へ。4万2千人が拳を突き上げ、「work! work!」と声を上げる姿はもとより、楽曲終盤で気球に吊るされ、ドームの上空30メートルに飛び上がるちゃんみなの姿はまさに驚愕の一幕だった。

 時折逆さになりながら歌唱するという、驚異的な体幹の強さを見せつけながら、次の楽曲では「お友達を連れてきたよ!」という言葉に続いて、同じく気球に吊るされたiKONのBOBBYがまさかの登場。2024年に発表された「무중력 (harmless 無重力) Feat. CHANMINA」を、ドーム上空を移動しながらラップを交わし合うという前代未聞のコラボレーション。2人はメインステージに降り立ち、向かい合ってラップを繰り広げる。ちゃんみなはBOBBYをハグし、「16歳の時から彼のファンなんです。成功したオタクです! 東京ドームに私の推しが来てくれました!」と喜びを露わに。「30メートルの高さを飛ぶのはどうでした?」とちゃんみなが質問すると、BOBBYは「怖かったです!」と即答。場内を和ませた。

「B級」のイントロが流れると、「この曲わかる? みんなで一緒にい・く・よ!」とちゃんみながポーズを決め、4万2千人がシンガロング。恒例のお尻をシェイクするダンスでドームを沸かせ、さらに「歌え!」と煽る。巨大なシンガロングに「気持ち良い!」と声を上げた。続く「ハレンチ」はもちろん最初からシンガロング。デビューから10年。真摯に音楽に向き合い続けた努力と戦いの結晶が、この4万2千人の歌声である。センターステージからテープが吹きあがり、長年苦楽を共にしてきたバンドメンバーによるインストの演奏が始まった。

 LEDビジョンには、ドームのバックステージに設けられた部屋のような空間で「Angel」を歌うちゃんみなの姿が映し出される。一瞬、その背後に黒髪の男性の後ろ姿が映り込んだ。バックステージから移動し、再びメインステージに現れたちゃんみな。「AREA OF DIAMONDを始めたときから、私の気持ちは変わってません。あなたが泣いている限り、私はあなたの代わりに歌って踊ります!」。幼少期から習っていたバレエの影響を感じさせる舞いとともに「Angel」を歌い、「みんな愛してるよ!」と告白。続いて「おかえり!」という言葉から、「Let you go feat. HIROTO (INI)」へ。ちゃんみなのデビュー前から約7年間バックダンサーを務め、現在はINIのメンバーとして活躍する西洸人が、アリーナエリア後方のステージに姿を現した。「あの時は何もなかった 6畳半朝まで話した 雨も地獄も乗り越えた君とは」と、2人が出会った頃の記憶を思わせる情景を歌うちゃんみなを西は見つめる。この前に披露された「Angel」のMVでちゃんみなと西は恋人役を演じており、見事な伏線回収となった。

 西が立つステージが動き出し、ちゃんみなが立つメインステージに近づいていく。2番は西のパート。ラップをしながら、ちゃんみなのことを指差すと、ちゃんみなは優しい笑顔を浮かべた。2人のストーリーを祝福するように、火柱が上がった。

 その後のMCで自らを口下手と謙遜する西はちゃんみなにあてた手紙をサプライズ披露。「何もないところから始まって、どんな時もそばにいたのは、ちゃんみなとちゃんみなファミリーの皆さんでした。いつの間にか、仲間になり、家族になりました。間違いなく愛というものを教えてくれたのはこの場所です。今では自分にも新しい夢と仲間ができて離れることになったけど、またこうしてみんなと一緒に東京ドームでちゃんみなの夢をかなえる瞬間の一員にさせてくれてありがとう。仲間として受け入れてくれてありがとう。どんな時もあなたの味方です。またいつか会う日まで」。ちゃんみなは涙ぐみながら、手紙に耳を傾けた。

 さらに西が「1個お願いしていい?」と前置きし、かつてバックダンサーとして共に活動していたミカエウ(MiQael)やGENTA YAMAGUCHIと再び同じステージに立ちたいという願いを口にすると、かつての仲間たちがステージに集った。西がミカエウ(MiQael)、GENTA YAMAGUCHIと肩を並べてステージに座り、泣きながら「Never Grow Up」に聴き入るという感動的なシーンに会場中が涙をこらえた。「いつも愛を持って生きてきたし、みんなが生きていてくれたから、こうやってまた一緒にステージに立てたね」とほほ笑むちゃんみなの姿が印象的だった。

「早くこのステージに立てたわけでもなければ、遅くステージに立てたわけでもなく、足を一歩一歩進めてここまで参りました。物心ついた頃から音楽を始めて。どうやってこの東京ドームまでたどり着けたのか。そして、どんな日々を送ってきたのかを書いてきたので、これを最後にみんなに伝えて、ファイナルを終わらせたいと思います」と言って、手にした紙を朗読する。「あなたへ。いつかのあなたへ。そして、過去のあなたへ。過去の私へ。今の私へ。未来の私へ。『LEGEND』」。ニューアルバムのタイトルと同名の新曲だ。アーティストになるという夢を抱き、必死に走ってきた半生を、自身の音楽遍歴と重ねるように、クラシック、ロック、そしてヒップホップへと音楽性を変化させながらエモーショナルに歌い上げる。

 ちゃんみなはどのように生きてきたのか。なぜ何度も深い傷を負いながらも、命をつないで生き続けているのか──。赤裸々な言葉が綴られていく中、無数の火柱が上がる。ちゃんみなは「わかってるからまだ大切にしてるんだよ、この命に!」とシャウトし、自叙伝のような新曲を歌い終えた後、「あなたは誰かの夢です。私の夢です。ちゃんみなでした」というメッセージで本編は終了。

 アンコール2曲目、「SAD SONG」で4万2千人のシンガロングが響いた後、感極まった声で、「本当に! 東京ドームに立ったんだ! 私は‼2日間も!みんな!ずっと待っててくれてありがとう!私絶対に負けないから!何があっても負けないから!みんなも輝きを保っててください!」とちゃんみなは叫んだ。「見てくれてるみんな! 私のすべての愛を捧げたラストのサビを一緒に歌ってくれますか?」と問いかけて、一つひとつの言葉を噛みしめるように「願うならこんな私が 死んでもこの愛だけは せめて 残って咲いてますように‼」と口にし、「今はただこんな私のこの胸のこんな歌声を信じてほしいんだ!」と歌うと、2日間で最も大きなシンガロングがドームを包み込んだ。やり遂げた充実感をにじませながら、「終わったんだ、本当に……次はもっともっときれいな景色を。みんな連れて行くね。頑張るから私。一緒に頑張ろう」と、穏やかな笑顔を見せながらも、次を見据える力強い眼差しで語りかけた。

「また絶対に会おうね! 愛してます! 本当に愛してます!」と伝えたちゃんみなに、客席から無数の「ありがとう!」が降り注ぐ。涙を拭いて、大きく両手を振った。困難を乗り越え、伝説となる2日間を成し遂げたちゃんみな。次にどんな景色を見せてくれるのか、さらに準備中のアルバムはどんなものになるのか期待は高まるばかりだ。

 なお、本公演はU-NEXTで生配信され、7月26日まで見逃し配信を予定している。

文=小松香里
撮影=田中聖太郎

▼ちゃんみな「AREA OF DIAMOND FINAL」2026年7月12日@東京ドーム セットリスト
M1. KING
M2. RED
M3. NG
M4. Sober
M5. Fxxker
M6. Princess
M7. ^_^
M8. note-book
M9. 太陽
M10. Good
M11. ダリア
M12. PAIN IS BEAUTY
M13. I’m Not OK
M14. 美人
M15. NAME CARD(新曲)
M16. I’m a Pop
M17. WORK HARD
M18. 無重力 feat. BOBBY (iKON)
M19. B級
M20. ハレンチ
M21. Angel
M22. Let you go feat. HIROTO (INI)
M23. Never Grow Up
M24. 花火
M25. LEGEND(新曲)

En1. LADY
En2. SAD SONG

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