映画「トロフィー」の公開記念舞台挨拶が7月11日、東京・テアトル新宿で行われ、主演の恒那、井浦新、市川実和子、ちすん、孫明雅監督が登壇した。
本作は、是枝裕和監督や西川美和監督の監督助手を務めてきた孫監督の長編デビュー作。在日コリアン3世で朝鮮学校に通った自身の経験を起点に、現代を生きる在日コリアンの少女と家族の葛藤を繊細に描く。
250人を超えるオーディションから主人公のソヒ役に抜てきされ、本作で映画初主演を果たした恒那は、約1年にわたって朝鮮舞踊を練習した。撮影中は厳しい言葉をかけられることもあったというが、舞踊部の生徒たちとレッスンを重ねる中で踊ることが楽しくなり、最後には練習が終わることを惜しんで号泣したと振り返った。
【写真】公開記念舞台挨拶が7月11日、東京・テアトル新宿で行われ、主演の恒那、井浦新、市川実和子、ちすん、孫明雅監督が登壇した映画「トロフィー」母親役の市川については、撮影の合間に声をかけてもらったことで緊張がほぐれたと感謝。父親役の井浦からは、せりふのタイミングを間違えて落ち込んだ際に「自分の感情で出たものだから失敗ではない」と励まされたことを明かした。
市川は恒那について、見た目とは裏腹に肝が据わっており、現場でも自然体だったと評価。井浦も「大物になる」と今後の活躍に期待を寄せた。
朝鮮舞踊部の先生を演じたちすんは、学生時代に9年間朝鮮舞踊を続けていたといい、自身にとって青春そのものだった朝鮮舞踊が映画として描かれ、多くの人に届くことへの喜びを語った。
孫監督は、朝鮮舞踊が本来持つ美しさとは異なる見方をされることへの疑問が作品制作の出発点になったと説明。「朝鮮学校や朝鮮舞踊を知ってもらいたいと思って作った映画」と作品に込めた思いを語り、口コミで広めてほしいと呼びかけた。
井浦は、本作について、社会の不条理を強く訴えるだけではなく、きらめきを持つ青春映画であり家族の物語でもあると紹介。恒那も、観客の心に残る作品になってほしいと願いを込め、舞台挨拶を締めくくった。

