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「対照的な哲学を持つ2チーム」 欧州王者スペインと2大会連続ファイナリスト・フランスの対決、各国メディアが展望!「多くの人が実現を期待した」【W杯】

「対照的な哲学を持つ2チーム」 欧州王者スペインと2大会連続ファイナリスト・フランスの対決、各国メディアが展望!「多くの人が実現を期待した」【W杯】

北中米ワールドカップはいよいよ佳境を迎え、現地時間7月14日には、アーリントンのAT&Tスタジアムでスペイン代表とフランス代表が激突する。欧州王者と過去2大会ファイナリスト(2018年は優勝)という、優勝候補による「事実上の決勝戦」とも称されるビッグマッチには、世界中から大きな関心が寄せられている。

 それは各国メディアも同様であり、なかでも両国のメディアは様々な形でプレビューを行なっている。その中でスペイン・マドリードのスポーツ紙『as』は「フランスはスペインを恐れている」との刺激的な見出しを掲げ、この大一番を展望した。

 記事では、フランス代表のディディエ・デシャン監督が大会開幕前に「今大会の優勝候補はどこか?」と問われて「スペイン」と即答していたというエピソードが紹介され、さらに「フランスは大会を通じて堅固な守備を武器に難敵を退けてきたが、EURO2024準決勝(1-2)、そして昨年のUEFAネーションズリーグ準決勝(4-5)と、直近2度の公式戦におけるスペインとの対決では、いずれも敗れている。後者では一時1-5までリードを許した」と近年の対戦成績を振り返り、「スペイン優位」の流れが続いていると強調している。

 さらに、「W杯では2006年ドイツ大会で3-1と勝利しており、それがフランスの主要国際大会での対スペイン戦勝利となっている」と続けた同メディアだが、一方で「フランスは2014年大会以降、W杯決勝トーナメントでは90分間で一度も敗れておらず、その勝負強さこそが最大の武器だ」とも指摘。対戦相手が、スペインに対して強い警戒心を抱きつつも、W杯特有の勝負強さに大きな自信を持っていると分析した。

 バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、試合の展望において、その行方を左右する最大のポイントとして、ラミネ・ヤマルとリュカ・ディーニュによるサイドでの攻防に注目。元バルセロナの選手でもあるフランスの左SBディーニュについて、「バルサ、エバートンを経て現在はアストン・ビラでウナイ・エメリ監督の厚い信頼を得ており、代表でもテオ・エルナンデズからレギュラーを奪うまでに成長した」と評価している。

 
 しかし、それでも今回の対戦では自国のアタッカーに分があると見ており、「ヤマルは大会序盤こそ負傷明けの影響もあって慎重に起用されてきたが、試合を重ねるごとに存在感を増している。対戦相手がディーニュであれば、決定的な違いを生み出す可能性は十分ある。ポルトガル戦ではヌーノ・メンデスとの激しい攻防が続いたが、そのメンデスが負傷したことで、ヤマルの危険性は改めて証明された」と分析した。

 そして改めて、「このバルサ色の濃いマッチアップこそが、今大会で最も充実した戦いを見せている2チームの、準決勝における命運を左右するかもしれない」と展望するとともに、スペイン国内では、18歳の天才が再び大舞台で違いを生み出す快挙への期待が高まっていると伝えている。

 一方、フランス・メディアでは、スポーツ紙『L’EQUIPE』が準々決勝スペイン対ベルギー戦の後に『赤色警報』と題した記事で次なる対戦相手を「最大級の難敵」と紹介。自国サッカー連盟の内部でも、「この試合に本命は存在しない」との認識が広がっていると伝え、「両国が激突する準決勝は、何年経っても語り継がれるような名勝負になる可能性を秘めている」と期待を寄せた。

 日刊紙『Le Figaro』は、「復讐の香り漂うブルー軍団の大一番」と見出しを打ち、「EURO2024、さらに2025年のUNLと、スペインは2大会連続でフランスの前に立ちはだかった。今回の準決勝は、その雪辱を果たす絶好の舞台となる」と強調。さらに、「勝利すれば3大会連続のW杯決勝進出という偉業の達成となり、フランス革命記念日の翌日に、国民へ最高の贈り物を届ける結果になる」と綴っている。
 「ここまでの決勝トーナメントでは、スウェーデン、パラグアイ、モロッコと対戦してきたが、スペインはそれらとは比較にならない真の強敵だ。スペインを倒すには、フランスもまた最高のパフォーマンスを見せなければならない」と指摘し、「巨人同士の激突」「夢のカード」と表現した。

 サッカー専門サイト『SO FOOT』はより詳細に切り込み、「フランスが突くべき、スペインの5つの弱点」を列挙。まず注目したのは両ウイングのコンディションで、「EURO2024で猛威を振るったヤマルとニコ・ウィリアムズは、2年前ほど圧倒的ではない。ニコは負傷の影響で十分な出場時間を得られず、ヤマルも復帰直後は本来の切れ味を欠いていた」と指摘している。

 その一方で、「ヤマルは試合を重ねるごとに調子を上げており、キリアン・エムバペにとって悪夢となり得る存在へ再び近づいている」とも付け加えており、「だからこそ、ディーニュがその爆発を食い止められるかが重要になる」と、こちらも対面するSBの働きの重要性を強調した。

 また戦術面について、「スペインは近年、縦への鋭さがやや薄れ、ロドリ、ペドリ、ダニ・オルモ、ファビアン・ルイスらによるポゼッションの時間が長くなっている。そのボール保持は、時として相手ではなく、自分たちの攻撃まで眠らせてしまう場合がある」と分析。ゆえに、「フランスはボールを奪った瞬間の素早いトランジションで勝負すべきだ。スペインはボールを失った際、運動能力で勝る相手に押し込まれる場面もあり、その隙を突けるかが勝利への近道になる」と展望している。
  さらに、「途中出場選手の層では、フランスに分がある。スペインはミケル・メリーノとフェラン・トーレス以外の交代選手のインパクトが限定的なのに対し、フランスはラヤン・シェルキ、ブラッドレー・バルコラ、ワレン・ザイール=エムリら、試合を変えられる選手を数多く擁しており、終盤の交代策が勝敗を分ける可能性は十分ある」と、ベンチワークにも注目している。

 もちろん、この一戦に熱視線を送っているのは両国メディアだけではない。スポーツ専門チャンネル『ESPN』は、「組み合わせ抽選が決まった時から、多くの人が実現を期待していたカード」と紹介し、「大会屈指の好ゲームになる可能性がある」と期待を寄せる。

 そして試合については、「スペインはロドリ、ペドリ、ダニ・オルモ、ファビアンを中心にボールを支配し、忍耐強く相手を揺さぶる。一方のフランスは、エムバペやウスマンヌ・デンベレら世界最高峰のアタッカーを擁し、爆発的なスピードと決定力で一瞬の隙で仕留める。対照的な哲学を持つ2チームが激突する」と分析した。

 勝敗を左右するポイントとしては、「中盤の攻防、スペインのハイプレスとフランスの高速カウンター、両サイドでの1対1、セットプレー、そして先制点の行方が試合の流れを大きく変える」と指摘。加えて、「エムバペは大会8ゴールで大会得点王を争い、決勝トーナメントでの歴代最多得点記録も更新した。一方、ヤマルは数字以上に攻撃全体へ与える影響力が大きく、試合を決定づける存在になりえる」と、両チームのエースに注目している。

構成●THE DIGEST編集部

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配信元: THE DIGEST

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