今夏のFA(フリーエージェント)戦線で、レブロン・ジェームズの動向が依然として注目されている。
移籍先候補に挙がるフィラデルフィア・セブンティシクサーズのジェイレン・ブラウンや、ゴールデンステイト・ウォリアーズとの再契約が確実視されているドレイモンド・グリーンがレブロンをリクルートするなど、今年のオフシーズンでほぼ毎日のように去就に関する情報が拡散されている。
現地時間7月11日(日本時間12日)には、『ESPN』の番組『SportsCenter』がレブロンを追跡した“LeBron WATCH”の特集を組んだ。そこで彼の代理人で『Klutch Sports Group』のCEOリッチ・ポールがリモート出演し、41歳の大ベテランの現状をこう語っていた。
「彼のような選手がいれば、リーグの全30チームどこであろうと、何かしらの可能性や変化をもたらすことができるはずだ。彼がどのチームを選ぶのか、まだわからない。こうした決断には真剣さや競争心が伴ってくる。私たちはチャンピオンになることがどれほど難しいかをよくわかっている。どのロスターや組織であろうと優勝が保証されているわけではないが、それでも競争力のあるチームでありたいと願うものなんだ」
現在のNBAでは8シーズン連続で新たな王者が誕生。2017、18年のウォリアーズを最後に連覇がなく、まさに群雄割拠の時代となっている。23年のキャリアを誇るレブロンは、24年目となる来季も最高峰の舞台で勝利を争い続けることを望んでいるとポールは言う。
「誰だって(プレーオフ期間の)4月下旬から5月上旬にかけて、ハイレベルで戦い、優勝の可能性を最大限に高められるような機会を手にしたいと考えるもの。彼は『リング』を追い求めているわけではないんだ。よくそうした話を耳にするが、なぜ彼が(リングを)追う必要があるのか?彼はすでに4度も優勝している。追いかけるべきものはないんだ。彼は幻影や何かを追いかけているわけではないんだ」
レブロンはこれまで4度の優勝を果たし、そのすべてでファイナルMVPを受賞してきた。来季は“優勝請負人”として新天地に加わり、自身5度目の優勝を飾る可能性もある。もっとも、現実的に考えれば、41歳の大ベテランがチームのファーストオプションを担うのは容易ではない。 移籍先候補に挙がるチームには、それぞれ確固たる主役が君臨している。シクサーズにはジョエル・エンビードとタイリース・マキシー、ブラウン、ウォリアーズにはステフィン・カリー。さらには古巣クリーブランド・キャバリアーズにはドノバン・ミッチェル、マイアミ・ヒートにはバム・アデバヨと新加入のヤニス・アデトクンボ、ミネソタ・ティンバーウルブズにはアンソニー・エドワーズと、いずれもリーグトップクラスの実力者たちがいる。
もちろん、レブロンの頭の中では移籍先候補がある程度絞られていて、最終的にどのチームを選択すべきか、あらゆる観点から分析し、熟考しているだろう。
だからこそ、レブロンの代理人はクライアントの結論を気長に待つ姿勢を示していた。
「彼はこれまで懸命に努力して今の地位を築き上げてきた。実際に自分の進む道を自分で決められる状況にあるなら、それを活かさない手はないだろう?だから他人の意見とか、そういったことは気にしていない。彼なら最善の決断を下すはずだ。その決断を待とうじゃないか」
レブロンはバスケットボール界を超え、アスリートとしても世界的な人気と知名度を誇る正真正銘のスーパースター。この男が加入するチームは戦力増強だけでなく、コート外やビジネス面の経済効果も期待できるだけに、決断の日を心待ちにしたいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
【画像】シャック、アイバーソン、コビー、レブロン、カリー、ヨキッチ…2000年以降のMVPを受賞当時の写真で一挙振り返り!

