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16年ぶりに復刊した「学研の学習」 テーマは「はにわの大国宝展」

16年ぶりに復刊した「学研の学習」 テーマは「はにわの大国宝展」

7月9日、「学研の学習」が歴史をテーマにした「はにわの大国宝展」で16年ぶりに復刊しました。

社会・算数・国語・図工など教科を横断して学べる、ふろく付き総合学習誌「学研の学習」は1946年に創刊しましたが、2010年には休刊となっていました。

はにわの大国宝展PV|学研の学習(YouTube)
https://youtu.be/iNKoxYp0r3s

今回発売された「学研の学習 はにわの大国宝展」は、組み立てキット、本誌、学研まんが「ひみつシリーズ」、オンラインコミュニティ「あそぶんだ研究所」がセットになった、つくって学べる歴史の体験キットとなっています。

学研の学習編集長、吉野敏弘さんに復刊の経緯などを詳しく話していただきました。

ーー学研の学習が復刊に至った経緯は?

吉野:学研の学習に先立って、2022年に「学研の科学」を休刊から12年ぶりのタイミングで復刊をしました。

今の社会は大人に限らず子どもも情報に触れることが容易になっています。年齢問わず誰もが、むしろ若年層のほうがより、デジタル技術やAIから恩恵を受けられるようになっている時代に、違いを生むのはおそらくその人の経験してきたことだったり、自分を主語にして考える力だったり、人に共感する心だったりではないかと思います。

特にコロナ禍を過ごした人たちはみな、自分たちがいかに外界の体験を必要としているかを嫌というほど痛感したと思います。多くの保護者たちは、子どもたちには体験機会が必要だと考えたはずです。体験が脳を刺激して、多くの発想の引き出しをつくります。

だからこそ今、「体験」をテーマとした本を出す意味があると考えました。学研の科学もそうですし、学研の学習もまた「体験」を届ける本として復刊する理由があるのではと考えました。

ーー復刊の第1弾が「はにわの大国宝展」となったのはどうしてでしょうか?

吉野:学研の学習はもともと総合学習誌を謳っていたこともあり、復刊するにあたっても特定の教科やジャンルを扱うのではなく、国語・算数・理科・社会という教科を横断するようなテーマを扱いたいと思っています。

但し、それを1冊の本でまかなうことは到底無理です。そこで毎号ちがうテーマを扱うことで、各巻を通して世の中全体を広く取り上げていく、そんな本にしたいと思っています。

地理や算数など、つくりたいテーマはいろいろあるのですが、第1弾のテーマが「歴史」になったのは、東京国立博物館との出会いがあったからです。昨年の夏に企画を考えていたときに、国宝「埴輪 挂甲の武人」をキット化するというアイデアが生まれました。

リアルを追求して、バラバラのパーツから国宝を復元するという考えはそのときからあったのですが、内容を深めるため勉強していたときに「はにわ」のおもしろさを知りました。

歴史研究の多くは文献なりを紐解くことで事実(魅力)に近づいてきますが、そのためにはたくさんの勉強をして前知識を手に入れなければなりません。

しかしながら、私たちが対象としている読者は、おもに未就学児~小学校中学年です。まだ学校でも歴史学習が始まっていない年齢です。では前知識がないと歴史は楽しめないのか、といったら必ずしもそういうわけではありません。

はにわが生まれたのは約1500年前の古墳時代です。この時代の文字資料はほとんど残っておらず、出土する遺物・遺跡から当時の生活を想像するしかありません。

例えば「犬型埴輪」は、よく観察すると首輪をしているように見えます。鈴もついています。そのことから考古研究者は、1500年前に日本で暮らしていた人は犬を飼っていたと推測します。

ほかにもやさしい顔をした女性が腕を後ろに回している埴輪が出土しています。女性の背中をのぞくと、おんぶされた子どもが安らかな顔をして眠っている姿が見られます。当時も今と同じようにお母さんがいて、子どもを大切に育てていて、しかもそれをわざわざ埴輪にした人がいます。

なんだか当たり前のようでいて、でも昔も今と変わらないんだなと思ったとき、私たちの心は時間を飛び越えて1500年前の暮らしをありありと想像できるような気がします。そして、それは子どもたちも同じだろうと思いました。

ちなみにこの「犬型埴輪」も「埴輪 子を背負う女子」も強いこだわりで、今回の「学研の学習」のキットで取り上げています。

歴史学習がこれからの子どもたちだって、はにわなら「歴史に触れる」体験ができると考えました。だから、私たちは「歴史のスタータキット」としてはにわを選んだのです。

ちなみに日本のコンビニ数は5~6万店といわれていますが、現在確認されている古墳の数は16万基もあります。また、はにわは古墳を飾るために作られたのでそれこそとてつもない数の埴輪が各地で出土しています。

学研の学習ではにわを知った子どもたちが、自分が住んでいる地域を見渡したとき、古墳やはにわに触れる確率は相当高いのではと期待しています。

そのとき、子どもたちは自分たちが住んでいる場所が古代とつながって、さらに歴史に触れるという経験が深くなるはずです。

ーー7月9日発売ですが、事前の予約状況はどうでしたか?

吉野:4月末に学研の学習が復刊すると告知したタイミングで予約が殺到しました。その後、復刊が各種メディアで紹介された6月中旬にもそれまで以上の予約をいただくことができ、わたちしたちの想定を大幅に超過した結果、発売前増刷をすることになりました。これは2022年に復刊した学研の科学復刊号よりも強い反応が結果として出ています。

ーー2010年に休刊になったのは少子化と書籍離れが原因?

吉野:少子化、書籍離れは今も状況は変わりません。当時もそうした影響を多分に受けつつ、ただそれでけでなく日本の社会が成績重視の傾向が強まっていたことも休刊に至った理由の一つと捉えています。

学研の学習は子どもたちの世界を拡げることや、新しい興味を獲得することを目標にしていましたが、それは明日のテストですぐに点につながるものではありません。私たちが届けたいと思っていたことと、当時の社会状況がミスマッチしてしまったのだと思います。

ーー第2弾以降の刊行予定は?

吉野:「学研の学習」は当面、年に1回程度の刊行を予定しています。復刊は7月ですが、以降は新学期シーズンの発売を考えています。

ーーありがとうございました。

学研の学習 はにわの大国宝展 世界とつながるほんもの体験キット 価格:税込4290円
https://hon.gakken.jp/book/1575098200[リンク]

※画像提供:株式会社Gakken

(執筆者: 6PAC)

配信元: ガジェット通信

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