開幕して間もない4月26日に死球を受けてから、およそ2カ月半ぶりの1軍出場。「不動の1番打者」の存在感をガッチリと示したのは、阪神の近本光司だ。
復帰戦となった7月11日には1-1のスコアで迎えた9回、一死走者なしから初安打となる中前打で出塁。中野拓夢の四球で二塁へ進むと、森下翔太の左前打と敵失でサヨナラのホームを踏んだ。
続く12日のヤクルト戦でも1回先頭の第1打席、初球を中前へ運び、2戦連続ヒットを記録した。
この復活劇を、プロ野球OBはどう捉えたか。7月13日放送の「おはよう朝日です」(ABCテレビ)に出演した福留孝介氏の評価を聞こう。
「ヒット1本ずつ出てますけど、投手との感覚の違いとかがあるので、もう少し打席を重ねていくと、もっと上がってくる。首脳陣からすると、スタメンを組みやすい。1番から5番まで、これで確定できる。相手からすると、めちゃくちゃ嫌。1番に近本選手がいるとなると、下位打線にも気を使わないといけない。そこで塁に出られると、1番から5番まで不動の選手がいるので、ここは大変だと思う」
「山野辺は『近本や』と思って早く捕ってチャージかけてホームに投げよう、と」
同日放送の「よんチャンTV」(MBSテレビ)では能見篤史氏が「チームにいるだけで安心感が違う」と解説した。
「1番に帰ってきた時点でまず、ミスが起きない。レギュラー陣ってなかなかミスが起きないんです。なので、チームとしても助かる。全然、心配がいらない。チームから認められている選手が1番にどっしり座ってくれるということで、安心感につながる」
金村義明氏は同じく「金村義明のええかげんにせぇ~!」(MBSラジオ)で、
「近本が入ることで、球場のムードも雰囲気も全く違う」
11日の試合で9回裏、2塁にいた近本が森下のヒットとヤクルト・山野辺翔のエラーでサヨナラのホームを踏んだ場面をこう分析した。
「それだけ近本のプレッシャーというのはすごいのよ。足の速さ、目に見えないところで相手に与えるプレッシャー。走るぞ、走るぞ、近本、足速いぞ、というのが。山野辺は『近本や』と思って早く捕ってチャージかけてホームに投げよう、というのがエラーを生んでる」
阪神は7月14日の中日戦(バンテリンD)から9連戦。近本が1番に戻り、役者の揃ったチームがこのまま一気に勢いづくか。
(鈴木十朗)

