
WACK所属のアイドルグループ・GANG PARADE(通称:ギャンパレ)が活動10周年を締めくくるラストアルバムにしてベストアルバム『GANG FINALE』を6月17日にリリースした。これまで発表してきた170曲以上のオリジナル楽曲の中から選りすぐられた全33曲が収録された本作は、メンバー、そしてファンである“遊び人”の想いが凝縮された記念碑的な作品だ。今回、WEBザテレビジョンでは、メンバーのヤママチミキ、キャン・GP・マイカ、ユイ・ガ・ドクソン、キャ・ノン、チャンベイビー、アイナスターの6名にインタビューを敢行。アルバム制作の裏側やレコーディングでの秘話、そしてそれぞれの収録曲への深い思い入れ、2026年内に解散を控える今の心境などをたっぷりと語ってもらった。インタビュー前編はDisc1の「LEAD BEST」について。
■解散発表からアルバム完成までの心境「今はすがすがしい気持ち、最後まで駆け抜けてやる」
ーー2025年の年末に解散が発表されてからベスト&ラストフルアルバム『GANG FINALE』完成に至るまで、皆さんにとってはどのような期間でしたか?

キャ・ノン:思い返すと一番そわそわしていたのは、やはり解散が決まっているのにまだ発表ができていない期間でした。遊び人の皆さんにまだ伝えられていないときは、言えないことへのもどかしさや、発表することへの怖さもありました。
キャン・GP・マイカ:私は最後の制作が終わって、今はとてもすがすがしい気持ちです。ツアーも始まりましたし、ことあるごとに“最後”と付くものが増えてきているので、少し寂しさが生まれる瞬間もあるにはあるのですが、それ以上に「最後まで駆け抜けてやるぞ」という気持ちが今の私は強いです。もう準備はすべて出揃ったという感じです。
■ファン(遊び人)との投票で決まった全33曲のラインナップ「形になっていく工程を見て、この曲でよかったと改めて実感」
ーー今回はアルバム全33曲という大ボリュームです。今までの170曲以上のなかから選ばれた33曲ということで、選曲は本当に大変だったのではないかと思います。どんな思いが詰まったアルバムになったのか聞かせてください。
ユイ・ガ・ドクソン:はい、本当に選ぶのは大変でした(笑)。
キャ・ノン:本当に、もう収録の枠が足りないという気持ちでした。33曲でもだいぶ多いのですが、ここに入っていない曲も、私たちにとってすべてが大切な楽曲です。GANG PARADEは本当にグループとしての節目がすごく多くて、メンバーの加入や脱退などを何度も繰り返してきた歴史があるので、そのなかでどこの曲を収録するかはメンバー間でもすごく悩みました。
ーーリード曲を中心に構成されたDisc1、メンバー各自が1曲ずつセレクトしたDisc2、そして一般投票で決まったDisc3という構成ですね。
キャ・ノン:はい。すごくそれぞれの色が出ていて面白いなと思います。Disc1の選曲は、年始のニコニコ生放送の番組内でみんなで決めたんです。そのときはまだアルバムの詳細がふんわりとしていて、「アルバムを出します」ということだけが決まっている状態でした。それが今こうして形になっていく工程を見ると、「あのときこの曲を選んで本当によかったな」と改めて実感しています。
■草野華余子による愛のディレクション「歌を聴くだけで性格がわかる」レコーディングの裏側
ーー今回、Disc1の再録ボーカルディレクションは、過去にも楽曲提供をされているお馴染みの草野華余子さんが担当されたそうですね。新たに11人体制として収録するにあたり、多くの楽曲を再録されたとか。
ヤママチミキ:「ROCKを止めるな!!」「グッドラック・マイフューチャー」「GANG RISE」の3曲は今の体制で最近録ったものなので、それ以外の9曲を新しくレコーディングしました。
ーーDisc1だけで9曲も!2014年の初期の楽曲も含まれていると思いますが、時を経て自分たちがもう一度再録したことで、何か気づいたことや感じたことはありますか?

チャンベイビー:私は改めて「ギャンパレの曲って、歌詞がめちゃくちゃ良いな!」って気づきました。レコーディングで歌詞を見ながら歌っていたら、その言葉の素晴らしさに感動してしまって。ブースのなかでそれだけで泣きそうになるくらい、良い歌詞だなと深く噛み締めました。
ーー特に感動した曲を1曲挙げるとしたら?
チャンベイビー:私のレコーディングはDisc3が一番最後でした。私はこれが本当に最後のレコーディングだという想いでブースに入ったので、歌詞カードの「WINTER SONG」の歌詞を見つめながら、すでに他のメンバーが録り終えた歌声を聴いているうちに、すごく胸にくるものがありました。他の曲も素晴らしいものばかりで挙げきれないくらいですが、こうして今の11人の歌声で新しいバージョンとして届けられることが、本当に嬉しいです。
ーーアイナスターさんはレコーディングでの印象的なエピソードはありますか?
アイナスター:個人的な話になってしまうのですが、レコーディングのとき、私は自分の将来について少し悩みを抱えていました。そうしたら、草野さんがそれを見抜いてくださって。ブースに入って「Beyond the Mountain」のレコーディングを始めたのですが、少し録った段階で草野さんが察してくださり、「ちょっと一度喋ろう」と声をかけてくれたんです。一度ブースを出て、1時間ほど草野さんやスタッフの方とお話をさせていただきました。解散することへの複雑な心境や、グループが終わった後の自分の未来をどう考えていけばいいのかという不安を抱え込んでいました。でも、草野さんとじっくりお話ししたことで本当に気持ちが晴れ、整理がついた状態で再びブースに戻ることができたんです。そこからは、成長を見せたいという気持ちもありつつ、「これがGANG PARADEのアイナスターとして生きてきた集大成だ」という晴れやかな気持ちで、すがすがしく歌うことができました。草野さんには本当に感謝しています。

ーー草野さんとは「グッドラック・マイフューチャー」からの関係性になりますが、その頃からメンバーの心に寄り添ってくださっていたのですね。
アイナスター:草野さんは「歌を聴くだけでその人の性格がわかる」と最初のレコーディングのときから仰っていて。以前、ミキさんのレコーディングをみんなで見学したときも、歌からミキさんの性格をズバリ言い当てていて、みんなで驚いたことがありました。
ユイ・ガ・ドクソン:草野さんは元々、WACKの音楽をすごく好きでいてくださる方なんです。だからこそ、私たちが再録した楽曲も熱心に聴いてくださって、すごく良い共鳴が生まれて、本当に素晴らしいニューバージョンが録れたなと感じています。
ーー皆さん「悔いなし」というすがすがしい気持ちでレコーディングを終えられたのが伝わってきます。

ユイ・ガ・ドクソン:レコーディングは、やればやるほど何が良いのか悪いのかわからなくなってくる瞬間もあるのですが、今回は「これで最後の歌を歌い終えたんだな」という確かな実感を晴れやかに持つことができました。
チャンベイビー:はい。今回は「もう一回この曲を録らせてください」とリクエストさせてもらったり何度も粘ったので、本当に悔いなくやりきれました。
キャン・GP・マイカ:うん、そうだね。
アイナスター:草野さんが担当ではなかったDisc2やDisc3のレコーディングでも、「やっぱり悔しいのでもう一回やらせてください」というわがままをたくさん聴いていただきました。自分自身で完璧と言い切れるわけではないですし、こだわり出したらキリがない世界ではありますが、自分がGANG PARADEとして歩んできた集大成と言えるものが、しっかりと形になったと思っています。
ユイ・ガ・ドクソン:ずっと当たり前のようにやってきたレコーディングが終わる瞬間は、やはりどこか名残惜しさもありましたね。
■最後の新曲「GANG PARADE SO LONG!!」と、パワーアップした代表曲「Plastic 2 Mercy」の仕掛け
ーーDisc1に収録されている最後の新曲であり、今作のリード曲でもある「GANG PARADE SO LONG!!」は、THEイナズマ戦隊さんからの提供曲ですね。どんな曲に仕上がりましたか?
ユイ・ガ・ドクソン:はい、THEイナズマ戦隊さんに作っていただいた3曲目の楽曲になります。この曲を聴いたとき、「え、ギャンパレって本当に終わるの?」と思ってしまうくらい、エネルギーに満ちあふれていて、はしゃぎ倒している空気感があるなと感じました。マイカがつけてくれた振り付けも含めて、「大真面目にふざける」という、それこそめちゃくちゃギャンパレらしい、有終の美を飾るのにふさわしい最後の1曲になったなと、すべてがマッチしている感じがしました。

ヤママチミキ:この曲の落ちサビの「ありがとう さようなら」という2箇所だけは、「メンバーや遊び人に向けて歌ってほしい」、それ以外のパートは「自分自身に向けて歌ってほしい」とディレクションいただいてレコーディングに臨みました。作詞の上中丈弥さんや作曲の山田武郎さんが、きっとそういう想いを込めて書いてくださったんだろうな、とメッセージを分かりやすく受け止めつつも、どこか遊び人の皆さんにも届くような不思議な感覚がありました。これまでの活動のなかで、楽曲を自分自身に向けて歌うということはあまりなかったので、すごく新鮮な気持ちでレコーディングができた曲です。
ーーディレクションでのやり取りで印象に残っていることはありますか?
ヤママチミキ:上中丈弥さんは「本当に好きにやっていいよ、ヤママチらしく歌ってくれればそれでいいから」と私の歌い方の癖をすごく気に入ってくださって(笑)。なので、本当に伸び伸びと自由に歌わせていただきました。私にとっては、この曲がGANG PARADEとしての人生最後のレコーディングだったので、色々な想いを端に込めながら、自宅に帰ったときは少し寂しい気持ちになりましたね。
ーーそしてもう1曲、グループの代表曲でもある「Plastic 2 Mercy」が、今回は「Plastic 2 Mercy (GANG FINALE ver.)」として新しく生まれ変わりました。これまで数え切れないほどライブで歌ってきたお馴染みの楽曲ですが、11人の声でリアレンジバージョンとして残すことに、どのような想いがありますか?
キャ・ノン:アレンジを担当してくださったMEG(MEGMETAL)さんのサウンドを実際に聴いてみたら、本当にもの凄くパワーアップしていて、「あ、こんなにかっこいい曲に生まれ変わるんだ!」と大きな衝撃を受けました。バンドパートは、私たちのバンドセットワンマンでお世話になったサポートバンド「GANG BOYZ」の皆さんが演奏してくださり、さらにスペシャルゲストとしてGLAYのHISASHIさんがギター演奏で参加してくださっていて、本当に豪華な仕上がりです。あそこまでかっこいいP2Mになるとは思いませんでした。
ーーすでにツアーなどのライブでも披露されているとのことですが、遊び人の反応はいかがでしたか?
ヤママチミキ:それがめちゃくちゃ面白かったんです(笑)。アレンジによって「まだ足りない」の部分の尺が少し伸びて、これまでは「まだまだまだまだ」というコールを1回入れれば「まだ足りない」の歌詞に繋がっていたのですが、新バージョンではそのコールをもう1回繰り返さないと、メインの「まだ足りない」に届かない仕様になっていて。遊び人の皆さんは初めて聴く音源なので、1回目のコールのあと、私たちの「まだ足りない」の歌声が入ってきた瞬間に、フロア全体が「あ、そっち!?」という空気になって(笑)。思いっきり戸惑った顔をされていたんです。その瞬間の、遊び人の皆さんの「してやられた!」という顔と、メンバーたちの「引っかかったな!」という弾けるような良い笑顔の応酬が、本当に最高でした(笑)。
ユイ・ガ・ドクソン:気持ちいいくらい、全力で引っかかってくださいました(笑)。そんな風に戸惑っていたのも本当に初日だけで。やはり遊び人の皆さんは適応能力がもの凄く高いので、次の公演からは綺麗に対応されてました。

