
「信じられない」なぜ負けないのか? 決して華麗ではないアルゼンチンがイングランドを泥沼に引きずり込んだ“異常”【W杯】
[北中米W杯・準決勝]イングランド 1-2 アルゼンチン/7月15日/アトランタ・スタジアム
2026年7月15日(日本時間16日)、アルゼンチン代表が北中米ワールドカップ準決勝でイングランド代表に2−1と逆転勝利。55分にアンソニー・ゴードンのゴールで先制を許したものの、85分にエンソ・フェルナンデスの強烈なミドルシュートで追いつくと、後半アディショナルタイムの90+2分、ラウタロ・マルティネスのゴールで激闘に終止符を打った。
スペインほど華麗ではない。フランスほど圧倒的な個の力があるわけでもない。純粋なタレント力だけを比べれば、イングランドのほうが上だったかもしれない。それでも最後に勝ったのはアルゼンチンだった。その底知れぬ勝負強さには、「信じられない」と唸るしかない。
勝利のため、そしてリオネル・メッシのために、愚直なまでに戦い続ける。決して華麗ではないが、一時は敗戦を覚悟させられた試合さえもひっくり返してしまう執念が宿っていた。だからこそ、このチームには何度見ても「信じられない」と感じさせられる。
日本もこうした戦いぶりから学ぶべき点は多いだろう。ただ、それを簡単に真似できるものではない。今回の勝ち上がりも、長い年月をかけて築き上げてきた歴史や文化、勝者のメンタリティがあってこそ。一朝一夕で身につくものではない。
アルゼンチン国民にとっては当たり前の光景なのかもしれない。しかし、自分にはやはり「信じられない」。泥臭く勝利をもぎ取り、相手を泥沼に引きずり込み、最後は勝ち切る。異常な勝負強さで試合をモノにする姿は、どこか爽快ですらあった。
前回のカタール・ワールドカップに続き、今大会のアルゼンチン代表もまた、サッカーという競技の奥深さを改めて教えてくれている。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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