今夏の補強で、ロサンゼルス・レイカーズは新たな先発センターにウォーカー・ケスラー、パワーフォワードにサンドロ・マムケラシュビリ、バックアップガードにコリン・セクストンを加えた。
その一方で、昨季のチームを支えたレブロン・ジェームズ(現無所属)をはじめ、マーカス・スマート(現ヒューストン・ロケッツ)や八村塁(現ロサンゼルス・クリッパーズ)、ディアンドレ・エイトン(現ワシントン・ウィザーズ)、ルーク・ケナード(現フェニックス・サンズ)、ジャクソン・ヘイズ(現ユタ・ジャズ)らが揃って退団。
来季以降、レイカーズはルカ・ドンチッチとオースティン・リーブスによるガードデュオを中心とした布陣で、球団史上18度目のタイトル獲得を目指すことになる。
そうしたなか、注目の新加入選手の1人であるクエンティン・グライムズが、現地時間7月14日に『ESPN Los Angeles』のラジオ番組『Mason & Ireland Show』へゲスト出演。2024-25シーズンの途中まで、ダラス・マーベリックスで一緒に過ごしたドンチッチについて語った。
「NBAを見渡しても、身長6フィート8インチ(203cm)であのペースを操れる選手なんていない。彼は独特のテンポとリズムでプレーする。それに身体も大きいから相手を押し込めるし、身体をぶつけてからフェイダウェイショットを打つこともでき、そのままリングへ向かって力強くドライブし、そこからプレーメークすることも可能なんだ。
コート上における視野の広さは唯一無二だろうね。あのサイズとペースの組み合わせは本当に特別で、だからこそマッチアップするのが難しいのさ」
203cm・104kgのドンチッチは、超人的な速さや跳躍力こそ持ち合わせていないが、グライムズが指摘した通り、独自のペースでゲームを展開し、自由自在に得点を奪うことができる。
マブズで共演したのは半シーズンで、当時グライムズはローテーション入りこそしていたものの、プレータイムは短く、ドンチッチ自身もケガで戦列を離れる期間が多かった。その後グライムズは2月4日のトレードでフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍後に頭角を現し、リーグ有数のウイングプレーヤーへ成長した。
昨季はシクサーズで75試合に出場し、主にシックスマンとして平均29.4分で13.4点、3.6リバウンド、3.3アシストをマーク。レイカーズではドンチッチとリーブスを補佐する先発スモールフォワード起用が予想され、相手チームの得点源をガードする重要な役割も期待されている。 そんなグライムズにとって、ドンチッチには“苦い思い出”があるという。
「僕がニューヨーク(ニックス)にいた頃、彼は60得点を叩き出した。だからもう、あんな目に遭うのはごめんだね。今は彼と同じチームで、オフェンスで一緒にプレーできるから最高さ。彼のペースは本当にNBAの中でも他に類を見ないんだ」
2022年12月27日のマブズ戦、先発起用されたキャリア2年目のグライムズは33得点、6リバウンド、4アシストの大活躍を見せた。しかしこの試合でドンチッチは、60得点、21リバウンド、10アシストと歴史的なトリプルダブルを残し、グライムズを圧倒した。
それから約1年半後、両者はマブズで同僚になったが、ドンチッチが当時の対戦について言及することはなかった。
「ダラスで一緒だった時、彼がそのことをほじくり返すことがなかったのは本当にありがたかったよ。1対1でやり合うことはあったけど、それ以外は何も問題なかったし、すごくいい関係だったんだ。移籍のニュースが出た直後だって、5分もしないうちに最初にメッセージをくれたのも彼だった。本当に信頼できる仲間でね。だから、また彼と一緒にプレーできるのがすごく楽しみなんだ」
レイカーズで初のフルシーズンとなった昨季、ドンチッチは平均33.5点で自身2度目の得点王に立ったほか、7.7リバウンド、8.3アシスト、1.64スティールを記録。キャリア平均29.2点は現役トップ(歴代3位)で、2024年には当時現役最多、歴代5位タイの73得点を奪っているように、その得点力は折り紙つきだ。
ドンチッチとリーブスが引っ張るレイカーズで、グライムズには彼らを援護射撃しつつ、ディフェンス面でも存在感を発揮することが期待されている。新天地でのコンビ再結成に注目したい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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