サッカーの北中米ワールドカップ(W杯)は、現地7月15日に準決勝が終了。大会は、フランスとイングランドが対戦する3位決定戦と、スペインとアルゼンチンが激突する決勝戦を残すのみとなった。同6月11日の開幕以降、さまざまな名勝負が生まれた一方、問題視される事例も起きた。
なかでも、米国のFWフォラリン・バロガンがラウンド・オブ32のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(○2-0)でレッドカードを提示されて退場したにもかかわらず、次戦のベルギー戦(●1対4)への出場が許された件には、世界中から疑問の声が上がった。
そんななか、FIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長に反旗を翻す動きも出ているようだ。ドイツメディア『Bild』は、同国サッカー連盟(DFB)のインファンティーノ会長に対するスタンスを取り上げた。
同メディアは「DFBはFIFAジャンニ・インファンティーノ会長に関して我慢の限界に達している」と切り出し、「米国代表FWバロガンのレッドカードによる出場停止処分が、米国のドナルド・トランプ大統領からインファンティーノ会長への電話をきっかけに取り消されたスキャンダル以来、ベルント・ノイエンドルフ会長のもとDFBはFIFAとの距離を置いている」と、DFBの否定的な姿勢を伝える。
このことを裏付けるDFBの具体的な動きとして、同メディアは「W杯期間中、欧州担当のFIFA理事でアゼルバイジャン出身のエルカン・ママドフ氏が、出場した16の欧州各国サッカー協会を回り、27年3月にモロッコで開催されるFIFA総会でのインファンティーノ氏の会長立候補を見据え、口頭で支持を訴えていた。しかしDFBは、支持書への署名を拒否した」と言及し、「“バロガン事件”の後で、署名したことを後悔しているであろう他の連盟とは対照的だ」と、主張する。
また「別の方向からも危険が迫っている」とも伝える『Bild』は、「FIFA会長としてインファンティーノ氏がメンバーを務めている国際オリンピック委員会(IOC)は、英国人権団体『フェアスクエア』から同氏に対する告発を受けた。トランプ氏との親密な関係、特にトランプ氏への架空の『FIFA平和賞』授与などにより、IOCの政治的中立性に関する規則に違反したと非難されている。インファンティーノ氏はトランプ氏が新たに設立し、ほとんどの欧州首脳が承認していない『平和評議会』にも参加した」と、説明する。
そして「IOCのカースティ・コベントリー会長は、すでにインファンティーノ氏の件を調査する意向を示している」と、サッカー業界以外からもFIFA会長が疑惑の目を向けられていると強調した。
ただ、同メディアは「しかし、インファンティーノ氏の再選に疑いの余地はない。アフリカ、アジア、南米の各大陸連盟はすでに支持を表明している」とし、FIFAのインファンティーノ体制は続くと見立てた。
構成●THE DIGEST編集部
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