現役時代に四大大会女子シングルスで4勝、ダブルスで2勝を挙げ、単複で世界ランキング1位に輝いたキム・クリステルス氏(ベルギー/43歳)が、自身が進行役を務めるテニス系ポッドキャスト『Love All』に出演。苦戦が続く元世界1位イガ・シフィオンテク(ポーランド/現8位)について、「勝ちたいという気持ちが強すぎる」と懸念を示した。
2023年は75週にわたって世界ランキング1位に君臨した24歳のシフィオンテクだが、現在は同8位。ツアータイトルからも昨年9月の「韓国オープン」(WTA500)を最後に遠ざかっており、本来の力を発揮できない状態が続いている。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ先日の「ウインブルドン」(四大大会)でも、3回戦で21歳のアレクサンダー・イーラ(フィリピン/同28位)に6-7(9)、2-6で敗れ、タイトル防衛はならなかった。
苦戦が続く現状について、番組でクリステルス氏は「彼女は勝ちたいという気持ちが強すぎるように感じられる。それが執着のようになってしまっているように見える」と指摘。その精神的なプレッシャーが、不振の一因になっているとの見解を示した。
そのように感じた理由として、クリステルス氏はシフィオンテクがウインブルドン1回戦でテイラー・タウンゼント(アメリカ/現80位)に6-1、2-6、6-3と競り勝った試合を挙げた。ポイント間や試合後にベンチへ座ってタオルで顔を覆いながら涙を流す姿にも、精神的な重圧が表れていたという。
「ポイント間や試合後のリアクションを見ていると、心に余裕がないように感じる。ウインブルドンの1回戦を勝ち抜いた後でさえ、ディフェンディングチャンピオンだった彼女は、突破できたことに安堵しているように見えた。それだけ勝つこと、そしてまたグランドスラムを制することへのプレッシャーが大きいということだと思う」
また、クリステルス氏は、周囲からの期待以上にシフィオンテク自らがその重圧を課しているものだと分析する。
「外からの期待もある。でも、プレッシャーの多くは彼女自身が課しているものだと思う。それは本当につらいこと。彼女はこれまで圧倒的な強さを見せてきた選手だから、その重圧が心にも身体にも少しずつ積み重なってしまったのだろう」
その精神状態はプレーにも影響しているといい、「『もっと頑張らなきゃ、もっと足を動かさなきゃ』と自分を追い込み続けているように見える。それは決して最も効率的なやり方ではないし、以前のように圧倒的な強さを誇っていた頃には、もう少し余裕があったように感じる」と印象を語った。
シフィオンテクはウインブルドン後、海や山など自然の中で心身をリフレッシュする様子をSNSで公開しており、次なる戦いへ向けても調整を進めている。北米ハードコートシーズンでは本来の輝きを取り戻せるか、その戦いぶりに注目が集まる。
構成●スマッシュ編集部
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