最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
【ライブレポート】MAQIAと一緒に、その先にある夢の景色を観に行きたい。<MAQIA 1st Anniversary ONEMAN TOUR FINAL「Alignment」東京>

【ライブレポート】MAQIAと一緒に、その先にある夢の景色を観に行きたい。<MAQIA 1st Anniversary ONEMAN TOUR FINAL「Alignment」東京>

結成1周年を記念し、6月より始めた「MAQIA 1st Anniversary ONEMAN TOUR」。そのファイナルとなる「MAQIA 1st Anniversary ONEMAN TOUR FINAL「Alignment」東京」公演が、7月17日に渋谷WWWで行われた。昨年もMAQIAは渋谷WWWでワンマン公演を行なっている。そのときからの経験の蓄積もあれば、今回のツアーを通した成長も重なって、この日の会場は、後ろまでギュウギュウの人たちで埋めつくされていた。しかも彼らは、訪れた人たちに衝撃を刻み込む姿を見せつけてくれた。示したのではない、しっかりと見せつけていた。


 荘厳かつ神秘的なSEが流れだす。その音が猛々しくなるのに合わせて、メンバーが一人ひとり姿を現した。高ぶる声、高まる感情。鳴り響く熱いクラップ。そこへ…。

「始めよう」の声を合図に、身体を貫くという表現が似合うほどにスリリングな音を唸らせて、演奏が駆けだした。ライブの冒頭を飾ったのが、『インビジブル』だ。疾走する破壊力満載の音に乗せて、大賀廉人が、最初から感情を露わに、沸き立つ思いをぶつけてきた。その姿に刺激を覚えた満員の観客たちも、感情のスロットルを全開にし、荒々しく攻め続ける演奏に向けて拳を突き上げ、声を荒らげていた。肌を突き刺すヒリヒリとした音の刺激が、たまらなく気持ちいい。

【写真】結成1周年を記念しワンマンツアーを完遂したMAQIA

「みんな、ぶち噛ましていこうな」。廉人の歌声から始まった、MAQIAの始まりを告げた『灯詩』でも4人は、クールな中にも微細な感情の揺れを見せるエモーショナルな歌を軸に据えた、心地よい緊張感を抱いた演奏を突きつけてきた。一音一打が破壊力を持っているからだろう、巧みに緩急を付けた表情の中でさえ、一つひとつの音がしっかりと身体を貫く。その上で、気持ちの揺れが伝わる歌を廉人は届けていた。ピアノの音色の上で、壊れそうな心模様で歌った落ちサビから、一気に熱と速度を上げて音を突き刺した、その刺激的な展開にも、気持ちが熱く揺さぶられた。

囁くように、でも、一つひとつの言葉を突き刺すように早口で歌い出したのが、『最後の嘘』だ。この曲でも彼らは、エモーショナルな高揚感とスリリングな刺激を巧みに混ぜ合わせ、静かなる衝動ともいうべきドラマを描きだしていた。何より、壊れそうな脆さも抱いた廉人の歌声が、ずっと気持ちを捉えて離さなかった。間奏で奏でたTaJIのエモーショナルでメロディアスなギターソロも、この曲に痛くて甘い刺激を与えていた。MAQIAが冒頭3曲に描きだした、エモさとスリリングな音を交錯させた音世界に、早くも観客たちは理性や現実を忘れ、熱狂という渦の中に身を落としていた。


 MCで「最高の景色だね」と優しい表情で口にした廉人の姿が、とても印象的だった。


 志雄の叩くタイトなビートと、大きなうねりを作りあげたmaloのベース演奏による、グルーヴィなセッション演奏。そこへ、TaJIが弾く甘い旋律が重なるのをきっかけに、楽曲は、軽快に跳ねたメロウなエモチューンの『Lonely Morning』へ姿を変えていった。胸を弾ませるビートが心を艶めいた色に染め上げる、男の色気も感じさせるエモくてメロい廉人の歌が、気持ちも身体も酔わせる。激しく攻めるだけがMAQIAではない。心を淫らに揺らし、誘惑のモーションをかけていく表情も、MAQIAの魅力だ。だから、心地よく跳ねたビートに身を任せ、大きく手を振り、クラップをしながら、心惹かれるまま身体を揺らしていたい。

 『Where's The Fire』でMAQIAは、ミドルメロウな表情の中に重くダウナーな刺激を与え、暴発寸前のヒリヒリとした刺激を与えていった。廉人の声に誘われ、場内から沸き上がった「NA NA NA~」と歌う声。後ノリの重く激しいグルーヴに身を浸していた前半だったが、後半には楽曲が熱を持って駆けだした。観客たちはその演奏にクラップで応じながら、触れたらザックリと肌が切れそうなほど研ぎ澄まされた音の刺激に身を溺れさせていた。

 志雄のドラムが激しくロールするのを合図に、TaJIが切れ味鋭いリフを刻みだした。これまで以上にヒリヒリとした、スリリングかつ尖った演奏だ。MAQIAは、『未完成謳歌』を観客たちの身体とハートに突き刺し、音の刺激で気持ちを奮わせていった。身体を揺らしながら演奏をするmaloTaJI。ときに手を前へ、前へと伸ばして歌う廉人。胸を揺さぶる歌心を持った楽曲なのに、その音を全身で受け止めているうちに、身体がヒリヒリとした痛みを感じていた。

 「好きだからこそ離れる、そんな選択肢を取った人の思いを歌った曲です」と語った上で、ピアノの音色に乗せて歌ったのが、バラードの『滲んだ涙』。言葉の一つひとつをみずから抱きしめては、そこに、不器用な自分だからこそ、真っ直ぐに、精一杯に相手と向き合う思いを込めて、廉人は歌っていた。その姿へ思いを重ねるように、志雄が切れの良いビートを刻めば、浮遊感を持ったmaloのベースが表情を描き加え、切々とした旋律を奏でるTaJIのギターが、悲しみの音色を響かせていたピアノの演奏へ、さらに切ない色を塗り重ねていった。ときに高く拳を突き上げ、胸の内から込み上がる思いを、廉人は壊れそうな声に乗せて歌っていた。壊れそうなその心模様をしっかりと瞼に焼き付けようと、誰もが4人の姿をじっと見つめていた。

 同じく、壊れそうな歌を響かせて始まった『リリィ』で廉人は、情熱を抱いた荒々しい演奏に乗せて、愛おしくて切ない気持ちを鼓舞するように、みずからの感情を奮い立てて歌っていた。乱れ、揺れ動く感情が有り有りと伝わる歌声の背景では、疾走する攻撃的な演奏が鳴り響いていた。その音に乗せて廉人は、壊れそうな思いや涙を振り切るように。でも、けっして届くことのない愛しい人へ思いを届けるようにも歌っていた。だから、その歌声や姿に、気持ちがずっと揺さぶられていたのだろう。

 次に届けたのが、新曲の『ギャンブル』だ。とてもジャジーでスリリングな演奏を速いテンポで繰り出す、跳ねた歌謡ロックチューンだ。艶めいた声で甘くメロい歌を届ける廉人の声に心が射抜かれ、とろけた気持ちになりながら。でも、ソリッドな音を次々と突きつけるシャッフル系のロックンロールに感情を煽られていたせいか、初見で触れたにも関わらず、身体はずっと心地よく横に揺れていた。甘く妖しい大人の香りを抱いた、触れた人を魔性の演奏で魅了する楽曲が新たに生まれたようだ。


 MCで廉人は、最近の10公演中8公演が雨だったことをネタに語りつつ、無事にファイナルを迎えたことへの感謝の気持ちを伝えていた。志雄は、「この景色を見られたのが嬉しくて、1曲目から泣きそうになった」と思いを口にしていた。


 「もっともっと混じりあっていこうか」と、ここで、配信リリースしたばかりの『ミックスしてよ』をMAQIAは演奏してくれた。とても明るくて開放的な、気持ちを晴れやかな景色の中へ導くポップチューンだ。弾む気持ちを音に乗せて表現する彼らへ誘われるようにフロアからクラップが飛び交うなど、この場は華やかなパラダイスに染め上がっていた。廉人がタオルを手に歌う姿に合わせて、場内でも、タオルや拳を回して大勢の人たちが騒いでいた。「もう一回」の声を合図に、さらにテンションを上げてはしゃぐなど、『ミックスしてよ』が、最高に華やぐ空間をこの場に作りだしていった。

 「一緒に歌いたいんですけど、いいですか」と誘う廉人の言葉を合図に、TaJImaloが「Come On Come On Come On Now Baby」と歌いだす。その声に合わせて観客たちも歌う。その姿を確認したうえで、MAQIAは新曲の『パラノイア』を演奏した。この曲も、触れた瞬間に気持ちを解き放つMAQIA流のパーティーロックチューンだ。彼らに誘われるまま、一緒に「Come On Come On Come On Now Baby」と声を張り上げてはしゃげばいい。彼らの繰り出すクレイジーなロックンロールパーティーへ飛び込み、身体をシェイクするだけで、4人と一緒にぶっ飛んでいける。もしも気持ちが落ち込むようなことがあったなら、彼らと一緒に「Come On Come On Come On Now Baby」と魔法の呪文を唱えればいい。それだけで気持ちがハイになる。そして心が騒いだなら、彼らと一緒にはしゃぎまくれば、それでいい。
 
 「まだまだいけるよな、もっと超えられるよな」の声をきっかけに、感情をバーストさせるように、志雄が手数の多い荒々しいドラムソロを繰り出した。そこへ絡み合うスラップしたmaloのベースと、切れ味鋭い音をカッティングするTaJIのギター。風を切るように疾走する演奏に乗せて『スペクトラム』が飛び出した。4人とも気持ちを前のめりに、アッパーでスリリングな音を突き刺しながら攻め続ける。その刺激に興奮を覚えた観客たちが高く拳を突き上げ、雄々しい声を上げていた。これはバトルだ。互いに剥きだした感情と感情をぶつけあい、大きな熱を作りあげる。まさに熱狂を生み出す嬉しい戦いだ。


 MCで廉人は、小学生の頃はよく転校を繰り返していた転校生だったこと。転校するたびに学校でいじめにあったこと。でも、音楽が好きになり、歌うことに自信や、自分らしさを感じられたこと。そんな自分を否定されたこと。その悔しさから本気で音楽を求めだしたことなど、10代の頃の自分の姿を振り返っていた。そのうえで、いつ、どんな時代の中にも、挫けそうな自分を励まし、寄り添ってくれる大切な存在がいたこと。その存在に助けられ、自分らしく生きてこられたこと。そういう存在こそが、自分にとってのヒーローであること。あなたが誰かの心の支えになってあげることで、救われる人がかならずいること。だから、あなたがそういう存在に。あなたが、誰かのヒーローになってほしいと、彼は伝えてきた。

「あなたはあなたのままでいてください」の声をきっかけに、廉人は、みずからの心に。そして、ここに集まった小さな痛みや弱さを抱えた仲間たちに向けて、「誰かのためじゃなく、自分自身のために生きてほしい」と伝え、高く手を掲げ、その手を前へ伸ばしながら、『傷だらけヒーロー』を歌っていた。ヒーローの定義は、正直よくわからない。でも、あなたが誰かのために寄り添う。たったそれだけで、相手にとってあなたは、心を支えてくれるヒーローやヒロインだ。僕らや私たちがMAQIAの音楽に救いや希望、願いを託しているのと同じように、ステージ上の4人も、この場にいる一人ひとりの存在を心の支えにして生きている。生き方なんて不器用でいい、傷だらけでもいい。求める人の側にいてあげる、ただそれだけでいい。『傷だらけヒーロー』に触れている間、ずっとそんな思いを巡らせていた。 


「この1年間は、本当に幸せな時間だった。そこには、メンバーとあなたたちがいてくれた。あなたたちには本当に支えられました、ありがとう。でも、夢はずっと変わらず日本武道館なんです。そこへ向かうには、まだまだ足りない。まだまだ、みんなの声が必要です。でも、みんなの声が、俺たちを一つずつ階段を上がらせて、少しずつ上の舞台に連れて行ってくれます。まだまだ一緒に夢を追いかけたいと思うなら、一緒に歌ってくれませんか?」

廉人が「Oh!Oh!Oh!」と歌う声に合わせて、場内からも「Oh!Oh!Oh!」と声が張り上がる。「君に会えてよかった、一緒に夢を叶えていこう」の言葉を合図に、MAQIAは最後に、心の声を全開に『声』を歌っていた。楽器陣が、おのおのが手にした楽器で心の声を音に乗せれば、廉人は言葉と歌声を通して、心の声を響かせていた。彼らの生き方や生きざまに強いシンパシーを覚えた大勢の人たちが、熱いクラップを4人に送り、共感と共鳴の拳を突き上げ、思いを一つにしていた。メンバーと大勢の人たちが「Oh!Oh!Oh!」と歌うことで生まれた、一体感を持った大きな声が、彼らと自分たちの心を結び、一つにしてくれた。だから、その歌を全身で受け止めたくて。その声に、その先に広がる未来を託そうと、誰もが拳を振り上げて、4人の歌い奏でる声を強く求めていた。「Oh!Oh!Oh!」と歌うその声が、ずっと胸の内で、止まないこだまのように響き続けていた。


 アンコール前に、次に届ける『Only Fate』は、最愛の妻を亡くした夫が、妻の最期の瞬間までずっとその人を愛し続けたこと。それくらい愛おしい人を見つけて夫婦として生涯を過ごせたこと。その人が、廉人のおじいさんであることを伝えてきた。そのうえで…。
 「最後の最後まで人生を捧げられる、そんな人を見つけて、お互いに愛しあいましょう」と述べた言葉をきっかけに、廉人の歌声から始まる『Only Fate』を届けてくれた。ソリッドかつスリリングな演奏の上で廉人は、大切な人の胸に届くようにと、言葉のひと言ひと言を大切に歌っていた。ハートフルなその歌声を受け止めたくて、観客たちがステージに思いを馳せていた。

 思いきりアッパーで開放的な音が炸裂した。MAQIAは最後の最後に、解放感を満載した『キミユメ』を通して、この場にいる人たちの気持ちを解き放ち、互いの心を裸にして、お互いを求めあっていた。廉人の声や3人の演奏が思いを詰め込んだ歌の光となって、一人ひとりの気持ちへ飛び込み、心の中に夢の花を咲かせていった。だから、大勢の人たちがメンバーに向かって、心に咲いた花を拳にして高く突き上げ、この場に花咲かせていた。最後に、こんなにも晴れ渡る気持ちにしてくれたのが嬉しかった。だからまたMAQIAと一緒に、その先にある夢の景色を見に行きたい。そう思わせてくれたライブだった。


PHOTO: ATSUSHI
TEXT:長澤智典 


セットリスト
M1:インビジブル
M2:灯詩
M3:最後の嘘
-MC-
M4:Lonely Morning
M5:Where's The Fire
M6:未完成謳歌
M7:滲んだ涙
M8:リリィ
M9:ギャンブル
-MC-
M10:ミックスしてよ
M11:パラノイア
M12:スペクトラム
M13:傷だらけヒーロー
M14:声

EN1:Only Fate
EN 2:キミユメ

配信元: WWSチャンネル

あなたにおすすめ