北海道・函館のスーパーで、ものすごく珍しい干しそばを見つけた。
その名も「ごまそば」。
なんと、そばにごまが練り込まれているという。
これまで300束以上の干しそばを食べてきたが、「ごまそば」は初体験。私のデータベースにも存在しない、前代未聞のジャンルである。
期待しかない!
パッケージ裏を見ると、そば粉の配合割合は20%。つまり二割そば。
……が、そんなことは今回はどうでもいい。
重要なのは、ごまである。
どれほど “ごま感” があるのか。期待はそこだけ。
なにせ、乾麺の時点ですでに黒ごまが麺にポツポツと練り込まれているのが見える。どんな味がするのだろう……!
ちなみに私、ごまがけっこう好きで、毎日のように食べている。黒ごまではなく金ごま派だが、それでも筋金入りのごま好き。
そんな私としては、この「ごまそば」には期待せずにはいられない。それでは──
調理開始!
まずは大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かす。
6分ゆでる。
冷水(氷水)で洗い、キリッと締めたら……
はい、完成。
そして、そのお味は──
これは、ちょっと残念。
「ごまそば」という名前だし、ゆでる前から麺にごまが見えているので、ものすごいごま風味を期待していた。
ところが、ほぼ感じない。いや、皆無に近いくらい。
「ある……かな?」
「いや、ないかな?」
「でも、遠くのほうに見えるような……」
そんなレベル。
例えるなら、視力検査。
一番小さい「C」を見て、「上かな……いや横かな……わかんないな……でも、いちかばちか上!」みたいな、あの感じ。
そのくらいのごま感なのである。
これは、ちょっともったいない。
ここまで「ごまそば」と名乗るなら、もっと思い切ってごまを効かせてもよかったのではないか。
だって、この商品を買う人は「普通のそば」を求めているわけではない。
「ごまそば」が気になって、「ごまそば」が食べたいから買うのである。
だったら、遠慮はいらない。
もっと振り切ってほしい。
視力0.1でも一発で輪っかの切れ目がわかるくらい、誰が食べても「ごまだ!」となるくらい、思い切って攻めてほしかった。
少し控えめすぎた。そこに、ごまは、いなかった。そこにあるのは単なる2割の家そばで、商品名と、麺の見た目に誤魔化された感じだ。ごまだけに。
もしも次回作『ごまそば2』があるなら、思い切ったごま感に期待したい。
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
