『G1 CLIMAX 36』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌市)(2026年7月19日)
Bブロック公式戦 ○上村優也vsザック・セイバーJr.×
上村が白熱の技巧戦を制して、殊勲のザック超え。今G1で初白星を手にした上村は「目標ができました。世界一のテクニカルレスラー、ザック・セイバーJr.、あんたからギブアップ取ってやる!」と吠えると、「3、2、1、オッシャー!」締めを見せた。
確かなテクニックを誇る上村とザックが札幌2連戦・2日目のメインで激突した。ザックは初戦で海野翔太を破って好発進。一方、上村はカラム・ニューマンに敗れて黒星となり、好対照なスタートとなっていた。
両者は2021年の6・15後楽園大会で一度だけ一騎打ちを行い、ザックがヤングライオン時代の上村に快勝。ザックは「あいつのテクニックは凄いよ。でも俺を倒せるほどではないってことだ」と評価した一方、上村は「またすぐに彼の前に立って、ギブアップ言わしてやる」と雪辱を誓っていたが、5年ぶりの再戦が実現した。
2人は序盤からテクニック全開で攻防を展開。クラシカルな技でしのぎを削る。どちらも相手に決定打を許さず、攻守が何度も入れ替わるが、上村はアームドラッグを効果的に決めて、左腕に狙いを定めた。一方、ザックは首攻めへ。上村がプランチャを狙っても首を掴んでネックロックで迎撃し、エプロンでネックツイストを繰り出す。
上村はスキを突いて左腕を再び狙い撃ちにすると、ザックの抵抗をものともせずに何度も腕ひしぎ十字固めの構え。ザックはそのたびに切り返すが、上村は三角絞めに絡め取る。ザックがジャックナイフ式エビ固めで押さえ込んで逃れると、2人はエルボー合戦で火花。ここまでの技巧戦で体力を消耗した2人は丸め込み合戦でも競り合い、どちらも肩で息をする。
なおも2人は切り返し合って、攻守が二転三転。ここで上村は攻めてきた左腕の手首を執ように絞め上げた。ザックが逃れようとしても巧みな動きで防いで絞め続ける。なんとか逃れた瞬間、ザックはザックドライバーをズバリ。鋭いミドルキックを胸板に乱射するが、上村も起死回生の延髄斬りからみちのくドライバーIIで叩きつけた。ここがチャンスとライオンズシャイナーで勝負に出る。これを自爆させたザックは首と両足を同時に極める複合関節技に移行。上村はなんとかロープに手を伸ばした。
上村は左手首をまたもしつこく絞め上げ、裏をかいて投げ捨てジャーマンをズバリ。ザックはランニングローキックで蹴り飛ばしたものの、即座に動いた上村はドラゴンスープレックスホールドを繰り出す。得意のカンヌキスープレックスを狙うが、ザックは関節技や腕へのオーバーヘッドキックで抵抗。しかし、エルボースマッシュを読んだ上村は今度こそカンヌキスープレックスでぶん投げ、ダイビングボディプレスを投下。肩を上げたザックにライオンズシャイナーを敢行して3カウントを奪った。
技巧戦を制した上村が今G1初白星。海野翔太からの不戦勝を合わせて2勝目となった。マイクを持った上村は「今の気持ちは正直メッチャ嬉しいです」と喜びをあらわにすると、「それと同時にたった今、もう1つ目標ができました。世界一のテクニカルレスラー、ザック・セイバーJr.、あんたからギブアップ取ってやる!」と宣言。場内は大きな拍手に包まれた。
「皆さん、本日も新日本プロレスを見に来てくれてありがとうございます! G1 CLIMAXまだまだ続きますが、僕が優勝して、9月の北海道シリーズ、僕がG1のトロフィーを持って北海道に帰ってきたいと思います」と誓うと、「明日からも頑張っていきましょう。3、2、1、オッシャー!」と拳を突き上げて締めくくった。
リングサイドの観客たちとハイタッチや抱擁を交わした上村は「なんとかって感じですね。メチャクチャキツい試合でしたけど、その分、勝った時の嬉しさっていうのは半端ないですね」と喜びを噛みしめると、「今日、やっぱここでザック・セイバーJr.と当たったということが意味があることだと思うし、僕も世界一のレスラーを目指す身としては、ザック選手みたいな世界一のテクニカルレスラーをこれからどんどん相手していかなくちゃ世界一は語れないでしょう。でも、今日やってみて、さらに次の目標っていうのがまたすぐにこみ上げてきて。あのザック・セイバーからギブアップ取りたいですね。こういう戦いが得意な身としてはそこは目指すゴールのひとつかな」と新たな目標を見据えた。
「今年決勝行って勝って、俺がこの団体の、世界のリングのど真ん中に立たないといけないでしょう。もう気合いは十分」と改めて優勝宣言。「1試合でも多く僕のストロングスタイルを見せて、ど真ん中に立ちたいと思います。そして、3、2、1、オッシャーを全力で叫びたいと思います」とバックステージでも拳を突き上げた。
次戦は7・22長岡大会。上村はドリラ・モロニー、ザックはカラム・ニューマンとそれぞれ対戦する。
【上村の話】「いや、なんとかって感じですね……。メチャクチャ、キツイ試合でしたけど、その分、勝った時のうれしさってのは、半端ないですね。ただ、まだまだ2戦目だから、気は抜けないです。今日、やっぱここでザック・セイバーJr.と当たってってことが意味があることだと思うし、僕も世界一のレスラーを目指す身としては、ザック選手みたいな世界一のテクニカルレスラーを、これからどんどん相手していかなくちゃ、世界一は語れないでしょう。でも、やっぱ今日やってみて、さらに次の目標っていうのがね、またすぐにこみ上げてきて、あのザック・セイバーから、ギブアップを取りたいですね。こっちも、こういう闘いが得意な身として、やっぱりそこは目指すゴールのひとつかな。あとは『G1 CLIMAX』、今年こそ、今度こそ……去年も決勝いけなかった。今年は決勝で負けた(実際には昨年の決勝トーナメント進出をかけた最終公式戦に敗北) だったら今年、決勝いって勝って、俺がこの団体の、そして世界のリングのド真ん中に立たないといけないでしょ。もう、気合は十分。あとは明日開いてあさってから、気持ち入れ直して……まあ気合は十分だけど、またコンディション整えて、1試合でも多く、僕のストロングスタイルを見せて、ド真ん中に経ちたいと思います。そして“スリー、ツー、ワン、オッシャー!"を全力で叫びたいと思います。ということで、スリー、ツー、ワン、オッシャー! ありがとうございます」
【ザックの話】「どうやら、本当に大したもんだったみたいだな。まあ、驚きはしない。ユーヤ、お前は頭脳で勝った。知性で勝った。1日の95%は自分のオナラを眺めてそうな顔してる男とは思えないほど、見事だったよ。ただ、ギブアップはしてない。それだけは言っておく。とはいえ、負けは負けだ。『G1』を全勝で終えたことなんて1度もないし、今年もそうはいかなかったみたいだ。オメデトウ、ユーヤ。またやろう。その時こそ、本当の意味で誰が“最高のテクニカルレスラー"か、はっきりさせようぜ」

