
ドイツにがっかり。史上最弱?賛成だ。ブラジル人の呪いかも。クロップ就任で復活できる。アンチェロッティは…【ブラジル人記者が考える次のW杯】
北中米ワールドカップの決勝で、スペインは前回王者のアルゼンチンを撃破。16年ぶり2度目の優勝を果たした。
スペインの国際Aマッチ無敗記録は、世界最長の38試合に到達。まさに無敵の航海を続けているが、実は初優勝した2010年の南アフリカW杯以降、グループステージ敗退、決勝トーナメント1回戦敗退、決勝トーナメント1回戦敗退と厳しい結果が続いていた。
それでも19歳の超逸材ラミネ・ヤマルの台頭もあり、EURO2024を制覇すると、今回のW杯でも頂点まで上り詰め、完全復活を印象付けた。
一方で、同じ欧州の列強でありながら、低迷から抜け出せずにいるのがドイツである。2014年のブラジルW杯で優勝以降、グループステージ敗退、グループステージ敗退、そして北中米W杯では決勝トーナメント1回戦敗退と、以前のスペインと同じような境遇にある。
ただ、希望はある。ユルゲン・クロップ監督の就任だ。今月3日に退任したユリアン・ナーゲルスマンの後任として、世界屈指の名将が指揮を執ることが決定的となっている。
クロップ体制で輝きを取り戻せるのか。ブラジル人の敏腕ジャーナリスト、チアゴ・ボンテンポ氏に話を訊いた。
――◆――◆――
――ドイツは今大会のグループステージで、初出場のキュラソーに7-1、コートジボワールに2-1で勝利し、1試合を残して首位通過を決めました。ただ、メンバーを入れ替えずに臨んだ最終節は、1分1敗と苦しんでいたエクアドルに1-2でまさかの黒星を喫すると、決勝トーナメント1回戦でもパラグアイに、1-1で突入したPK戦の末に敗れました。ドイツの戦いをどう振り返りますか?
「ドイツにはかなりがっかりした。良い選手はいっぱいいるんだけどね。パラグアイ戦ではドイツの有名な選手はほとんどが期待外れだった。エクアドル戦もドイツはすごく期待外れな内容だった。ブラジル・ワールドカップでブラジルを7-1で倒して優勝してから、ブラジル人がドイツに呪いをかけたのかもしれない(笑)。優勝以降、ドイツは全てのワールドカップでがっかりなチームになったね」
――元イングランド代表のゲーリー・リネカー氏は、「今のドイツは史上最弱だ」と酷評していました。
「うん、賛成だね(笑)」
――40歳の守護神、マヌエル・ノイアーを電撃復帰させたことに対する批判も聞こえてきます。
「多分、ドイツの問題はゴールキーパーじゃない。それにノイアーは、ドイツで史上最強のゴールキーパーかもしれない。昔、イタリアが40歳のゴールキーパー(ディノ・ゾフ)でワールドカップ(1982年のスペイン大会)を制覇したこともあったね。ゴールキーパーはドイツの問題点じゃないと思う。チームとして機能していないことの方が問題だ」
――ずばり、ドイツはクロップ監督のもとで復活できると思いますか?
「復活できると思う。彼を長らくドイツ最高の監督だと考えていたので、実際にドイツ代表の監督に就任するまでに、あまりにも長い時間がかかりすぎたね。彼のプレースタイルと哲学は、ドイツサッカーの理想的な概念を完璧に体現していると思うので、ドイツ代表の復活を期待できると考えている」
――ちなみに、チアゴさんの母国ブラジルは、日本を下した後、ラウンド16でアーリング・ハーランドを擁するノルウェーに敗れましたが、カルロ・アンチェロッティ監督は続投する模様です。アンチェロッティ体制への期待感はどうですか?
「ブラジルの敗退の原因は色々ある。
・そもそも最初から期待が低かった
・昔のようなワールドクラスの選手が揃っていない
・アンチェロッティの就任から1年しか経っていない
・ネイマールの投入や消極的な戦い方など、ノルウェー戦でアンチェロッティの采配が悪かった
・守備陣はハーランドに完全に負けた
それを踏まえ、アンチェロッティは次の4年間で優勝できるチームを作れると期待している。もちろん、若い選手の成長次第だけどね」
――◆――◆――
監督が代わる国もあれば、続投する国もある。各々が「今度こそは」という思いを胸に――北中米W杯の閉幕は、次の戦いに向けたスタートだ。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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