現地時間7月19日(日本時間20日、日付は以下同)、オクラホマシティ・サンダーは、アトランタ・ホークス、ダラス・マーベリックスによる3チーム間トレードを発表。今夏に来季契約(チームオプション)を行使した生え抜きウイングのルージェンツ・ドートをホークスへ放出することになった。
チームは7月6日にアイザイア・ジョーをデトロイト・ピストンズ、アーロン・ウィギンズをホークスへ、それぞれトレードで放出。今回のドートを含め、一昨季の優勝メンバー3人が揃って退団となった。
「これは財務上の判断だった。私が抱いているのは、この夏に生まれた資金と、ここ数年ラグジュアリータックス(贅沢税)の対象外だったことで浮いた資金が、将来のチーム編成へ再び投資されることだ」
サンダーのサム・プレスティGM(ゼネラルマネージャー)が、地元メディア『The Oklahoman』へ話したように、今夏のチームは年俸削減が求められていた。
主要因は、来季からシェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)に加え、チェット・ホルムグレン、ジェイレン・ウィリアムズも年平均4000万ドル(約65億円)を超える巨額契約がスタートすることが挙げられる。
その過程でアイザイア・ハーテンスタインと新契約を結び、ケンリッチ・ウィリアムズとも再契約を締結したが、ウイング陣は放出せざるを得なかった。
3件のトレードによって、サンダーの来季年俸総額は2億1640万7153ドル(約350億5795万円)となり、トレードやFA(フリーエージェント)選手との契約に制限がかかるセカンド・エプロンの2億2168万6000ドル(約359億1313万円)を下回ることに成功。さらに7本のドラフト2巡目指名権を手にしている。
ドート、ジョー、ウィギンズの退団に伴い、来季はケイソン・ウォーレスとエイジェイ・ミッチェル、ジャレッド・マケインの役割増加が予想される。
それでも、SGAにホルムグレン、ハーテンスタイン、アレックス・カルーソらは契約下におり、昨季はケガに泣いたジェイレン・ウィリアムズが健康体を取り戻すことができれば、来季も覇権争いに参戦できるだろう。
もっとも、2019年にドラフト外で入団したドートは、一昨季にオールディフェンシブ1stチームに選出、最優秀守備選手賞の投票でも4位に入るなど堅守を軸とするサンダーのカルチャー構築に尽力した功労者だった。 元選手で『NBA Today』の共同ホストも務めるエディ・ジョンソン(元フェニックス・サンズほか)は、『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者が報じたXの投稿へこう反応していた。
「ルー・ドートがいなくなったら、サンダーはもう以前とは別のチームになってしまうだろうな!これまでチームを去った選手たちも重要だったが、他の選手たちが技巧派なのに対し、ドートはチームへフィジカルな強さをもたらす存在だったからね」
昨季のドートは、キャリア2年目以降でワーストの平均26.8分、8.3点、1.2アシストに終わった。それでも守備力は健在で、2シーズン連続でリーグトップのディフェンシブ・レーティングを残したサンダーにとって重要なピースであり続けた。
193cm・100kgの27歳は、オフェンス面の役割は限定的だが、ハッスルプレーでチームを盛り立て、ディフェンスでは相手チームのボールハンドラーにプレッシャーをかけつつ、リバウンドやスクリーンなど汚れ役をこなしてきた。
SGAと並ぶチーム最古参メンバーだったドートの退団で、サンダーの戦績が著しく落ちることはないかもしれない。だが、レギュラーシーズンの苦しい場面やフィジカル強度が増すプレーオフで、彼の不在を痛感するシーンが出てくる可能性はありそうだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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