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北中米W杯のベストイレブンを選出! 優勝したスペインからは最多4人。アルゼンチンはメッシともう1人は…【識者セレクト】

北中米W杯のベストイレブンを選出! 優勝したスペインからは最多4人。アルゼンチンはメッシともう1人は…【識者セレクト】


 2026年北中米ワールドカップは、スペインの優勝で幕を閉じた。48か国制となった最初の大会は、参加国の増加によって新たなスターが数多く誕生し、これまで以上に多様なスタイルのサッカーが披露された一方で、世界最高峰の選手たちが改めてその実力と価値を証明した大会でもあった。

 そこで本稿では、大会全体のパフォーマンス、チームへの貢献度、ビッグマッチでの存在感などを総合的に評価し、ファイナルまで現地取材した筆者独自の視点でベストイレブンを選出した。優勝したスペインからは最多4人、準優勝のアルゼンチンから2人、ベスト8へ躍進したノルウェーとモロッコからも選んでいる。

 GKはグレゴル・コーベル(スイス)。度重なるビッグセーブだけでなく、抜群のポジショニングと安定感でスイスの堅守を最後尾から支えた。ラウンド16ではコロンビアを120分間、無失点に封じ、PK戦勝利の立役者となるなど、大舞台でもその実力をいかんなく発揮した。

 幅広いカバーリングを武器に、8試合で失点1だったスペインの優勝を支えたウナイ・シモン、小国カーボベルデの躍進に導いた40歳のヴォジーニャなども有力候補だったが、大会を通じた存在感とインパクトを評価してコーベルを選出した。

 右サイドバックにはアシュラフ・ハキミ(モロッコ)。攻撃では圧倒的な推進力で右サイドを支配し、守備では世界屈指のアタッカーたちを封じ込めた。モロッコをベスト8へ導いた中心選手であり、攻守両面で大会最高の右サイドバックだった。

 ファイナルの延長戦で決勝点の起点になるなど、大ブレイクを果たしたペドロ・ポロ(スペイン)を推す声もあると思うが、チームの完成度の高さに後押しされた面もある。インパクトという意味では、ヴィニシウス・ジュニオール(ブラジル)を止めるなど、対人能力が目立ったユリアン・リエルソン(ノルウェー)も評価を大きく上げた1人だろう。

 センターバックの1人目はパウ・クバルシ(スペイン)。19歳という年齢を感じさせない冷静な判断力、高精度のビルドアップ、ハイラインを支えるカバーリング能力と、あらゆる面で完成度の高さを示した。スペインが失点を最小限に抑えながら主導権を握るサッカーを貫けた背景には、クバルシの存在があった。
 
 その相棒にはリサンドロ・マルティネス(アルゼンチン)。サイズの不利を感じさせない対人守備と鋭い読み、果敢なインターセプトで準優勝したアルゼンチンの守備陣を統率し、攻撃参加でも見どころがあった。決勝の前半などでラフプレーが見られたのは褒められないが、彼のスタイルの裏返しでもある。

 左サイドバックはマルク・ククレジャ(スペイン)。90分間、落ちない運動量で攻守を支え、攻撃では幅を作り、守備では激しいプレッシングを継続。決勝トーナメントでもパフォーマンスが落ちることはなく、スペインの完成度の高さを象徴する存在だった。

 有力候補の多い右サイドバックとは対照的に、左はククレジャが1つ抜けた存在だったと言える。強いて挙げるなら、躍動感のある攻め上がりとタイトな守備を見せたニコ・オライリー(イングランド)か。システムの関係でウイングバックまで視野を広げれば、中村敬斗(日本)も攻守両面のパフォーマンスが高かった。
 
 中盤のアンカーはロドリ(スペイン)で異論の余地はないだろう。攻守のテンポを自在に操り、試合全体をコントロールし続けた。派手なプレーこそ少ないが、ロドリがいることでスペインはボールを保持し、ゲームを支配できる。優勝の最大の功労者と言っても過言ではない働きだった。

 インサイドハーフの1人はジュード・ベリンガム(イングランド)。ベスト4進出を果たしたイングランドで攻守両面に絶大な存在感を放ち、得点やアシストだけでなく、90分間を走り続ける運動量と勝負強さでもチームを支えた。もう1人はダニ・オルモ(スペイン)。前線を自由に動き回りながら攻撃を活性化させ、得点だけでなくラストパスやスペースメイクでも決定的な役割を果たした。

 中盤は激戦区だった。正真正銘のチームリーダーとして、ノルウェーを史上初のベスト8へ導いたマーティン・ウーデゴー、絶対的な司令塔としてスイスの躍進を支えたグラニト・ジャカ、アルゼンチンの攻撃を勢いづけたエンソ・フェルナンデス、ベルギーのゲームメーカーとして存在感を放ったユーリ・ティーレマンスなどがいる。

 さらに、ミドルレンジの正確なパスでチャンスの起点となったエリオット・アンダーソン(イングランド)、一瞬の閃きが光ったマイケル・オリーセ(フランス)、堂々としたプレーが目を引いた新鋭アユブ・ブアディ(モロッコ)も、それぞれ異なる役割でチームを支えた。誰が選ばれても不思議ではないほどハイレベルな争いだった。
 
 アタッカーは素直に数字を評価したいが、存在感という意味でもリオネル・メッシ(アルゼンチン)は絶対に外せない。39歳となっても勝負どころで違いを生み出す能力は健在どころか、際立っていた。

 中央にはアーリング・ハーランド(ノルウェー)を推したい。ブラジル戦ではチームを勝利に導く2得点。非凡な決定力だけでなく、ポストプレーや前線からの守備でも献身性を示した。ノルウェーを世界の強豪へ押し上げた。

 そしてキリアン・エムバペ(フランス)。ファイナルこそ逃したものの、通算10得点と大台の二桁に乗せる大会得点王として、最後まで圧巻の得点力を披露した。スピード、突破力、シュート精度はいずれも世界最高水準であり、優勝した2018年大会、準優勝の2022年大会と合わせて、W杯歴代最多の通算22得点。4年後の大会でどこまで伸ばすのか期待がかかる。

 彼ら3人は筆者でなくとも、なかなか動かしがたいだろう。ただ、結果的に泣く泣く入れられなかった有力候補も多い。6得点・2アシストのウスマンヌ・デンベレ(フランス)はその1人であり、左から鋭い仕掛けで沸かせたアンソニー・ゴードン(イングランド)も評価をさらに高めたと言える。

 センターフォワードでは得点力に加えて、前線で攻撃の起点となったイングランドのハリー・ケインも忘れることはできない。開催国メキシコのフリアン・キニョネスも鋭い突破力と決定力の両面でインパクトが大きかった。

取材・文●河治良幸

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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