
画像は「ポケモン 赤・緑 スーパーミュージック・コレクション」(オーバーラップ) (C)2016 Pokemon. (C)1995-2016 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
【画像】「おぉ」「美しい…」 これが写真家・蜷川実花さんが撮影した「ピカチュウ」です(3枚)
「人物ボイス」に期待が集まる一方で…?
ゲームの「フルボイス」化が当たり前になりつつある昨今、かつて「声」のなかった名作ゲームが、リメイク版でフルボイス仕様へ生まれ変わることも珍しくなくなりました。そうしたなか、長年にわたって「声なし」を貫いている人気タイトルが存在します。
今年2026年に30周年を迎えた「ポケットモンスター」シリーズです。今後も『ポケモン』に「声」は必要なのか、ファンの間ではいまなお議論が続いています。
2025年に発売された『Pokemon LEGENDS Z-A』においても、人間キャラクターへの本格的なボイス実装は行われませんでした。一方、イベントシーンの演出や表情モーションは年々進化しており、「口が動いているのに声がない」「そろそろ声があってもいいのでは?」と感じるプレイヤーも増えてきているようです。
ちなみに「ポケモン」シリーズの派生作品に目を向けると、スマートフォン用ゲームアプリ『ポケモンマスターズ EX』では、本編にも登場したキャラクターや歴代主人公にキャラクターボイスが実装されています。こうした作品を通じて、ボイスによる表現の魅力を実感するファンは多く、ネット上でも「短いあいづちだけでもキャラの個性が際立つ」「主人公やトレーナーの性格がより伝わりやすくなる」といった意見が広がっています。
確かにキャラクターボイスが実装されれば、登場人物への感情移入がしやすくなるだけでなく、ストーリーへの没入感向上も期待できるでしょう。
特に近年はキャラクター人気の高まりもあり、ボイス実装への関心もいっそう強まっています。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』発売前に「ナンジャモ」の声付き動画が公開され、「ゲーム内でもナンジャモの声を聞きたい」という反響が起こったことは、そうした流れを象徴する出来事となりました。
こうして見るとボイス実装は、プレイヤーにとってメリットが大きいように思えます。しかし意外にも、ネット上では否定的な声も少なくありません。

2025年発売の『Pokemon LEGENDS Z-A』でも、人物のボイスは実装されなかった
「人間」が主役ではないという見方も?
理由としては「声は自分で想像したい」「好きなペースでテキストを読み進めたい」といった意見があがっており、声優の演技によってキャラクターの印象が決定付けられたり、テキストを読むテンポが変化したりすることに抵抗を感じる人が一定数いるようです。
もっとも、こうしたプレイヤー側の期待とは別に、制作サイドには現実的な課題も存在します。『ポケットモンスター X・Y』以降、本編シリーズは世界同時発売が基本となっており、対応言語は十数言語にのぼる規模です。仮にすべての言語でボイスを収録するとなれば、声優のキャスティングや収録、ディレクションなどが必要となり、開発コストや制作期間の大幅な増加は避けられないでしょう。
そもそも本編シリーズにおいては、主役はあくまで「ポケモン」であるという見方も根強く存在しており、ゲーム内に過度な人間キャラクターのボイスを導入することに対して慎重な意見も見られます。こうした受け止め方も踏まえると、制作サイドがあえて現在のスタイルを維持している可能性も否定できません。
2027年発売予定の最新作『ポケットモンスター ウインド・ウェーブ』は、30周年記念かつシリーズ10作目にあたるメモリアル的な作品です。長年受け継がれてきた「声なし」の伝統が継承されるのか、それとも大きな変化が訪れるのか。本作の仕様は、キャラクターボイスに対するメーカーの考え方を示す、ひとつの答えとなりそうです。
※『Pokemon LEGENDS Z-A』の「e」は、アクサンテギュ付きです。
