多くのアマチュアは自分自身でゲームの判定を下す『セルフジャッジ』でテニスの試合をしています。「自分で判定するなら簡単だ」と思うかもしれませんが、それは大間違い。いい加減な判定によってトラブルを起こすことが多々あるからです。
そうしたトラブルなしで試合を楽しむには、とにかくルールに詳しくなることが大切です。そこでテニス四大大会の出場経験を持つ元プロ選手で、現在公認審判員も務める岡川恵美子氏にケース別でルールについて解説してもらいました。
今回は「遅刻」に関するトラブルです。前の組の試合が終わり自分の番になりましたが、対戦相手がどこにもいません。こうした場合はルール的にどうなるのでしょうか。
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まずその試合にロービングアンパイア(セルフジャッジの試合会場を巡回している審判またはレフェリー)がいるなら、すぐに状況を伝えるとよいでしょう。
ルールでは、試合開始時間から15分経過しても対戦相手が姿を見せない場合は失格となり、デフォルト(不戦勝)が成立します。ただし最終的に失格の判定を下すのはレフェリーなので、セルフジャッジだからといって、プレーヤーが自己判断で相手の失格を決めることはできません。
また、質問のケースはアマチュアの草大会における話です。こうした大会はそもそも「試合をするため(楽しむため)」に皆さん来場しています。だから可能な限り試合ができるようにするべきだと思います。
相手が時間になっても来ないからといって、時計を見ながら15分間待つのではなく、相手がいないのであれば、すぐに会場のスタッフに伝えたり、友人がいたら探してもらうなど、試合実現に向けて動くべきではないでしょうか。
「試合をせずに勝てて良かった」と思う方もいるかもしれませんが、せっかく試合をしに来たのに「不戦勝」では不完全燃焼のような気もします。
試合開始時間に遅れるケースはよくあります。交通機関の遅延や渋滞によるもの、試合の順番やコートを間違える、あるいは前の試合が当分終わらないようだから車で休憩していたなど、理由は様々です。
自分ではどうにもならないこともありますが、余裕をもって会場入りをしたり、事前に会場を確認しておけば、ある程度防ぐことはできます。そうやって試合を楽しんでください。
解説●岡川恵美子
17歳で全日本選手権を制覇して日本初の高校生プロとなる。グランドスラム(四大大会)では、全豪オープン3回戦進出をはじめ、全仏オープンやウインブルドンの本戦に出場。現在はベテラン大会に挑戦しながら、ITF公認審判員、JTA公認審判員も務める。日本テニス協会理事。
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2026年4月号より抜粋・再編集
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